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by kazuo_okawa

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9月17日午後1時半より大阪弁護士会館2階ホールにて約600名の参加をえて「法制化記念市民シンポジウム・取調べ可視化がはじまる~村木厚子さんと考えるこれからの刑事司法」という市民集会が開催された。

昨日のブログに引き続き、今回は江川紹子さんの印象に残った言葉を取り上げる。

何と言っても強烈なのは「裁判官が悪すぎる!」
これまでの裁判は、被告人が、捜査段階での「自白」が捜査官の違法な取調による「虚偽自白」だと訴えても、裁判官は殆ど認めなかった。
要するに、取調官の違法取調を裁判官が見抜いてこなかった、のである。
だから取調官が無理して調書を作る。
そして冤罪が生じてきた。
だから裁判官が悪い、いや「悪すぎる!」というわけである。

「可視化」が冤罪を防ぐ有効な手段であることは言うまでもない。

更に、興味深いのは江川氏が委員として参加した「あり方検討会議」の感想。
事務方がその会議録をまとめるのであるが、そのまとめ役は法務省(すなわち検察官)。
私(江川)は確かに会議でこのような発言はした。しかし、ちょっと違う、とうようなまとめ方だという。
そのとき、江川氏は、ああ、このように調書は作られるのか、と思ったという。

さて出来上がった今回の新法。
弁護士の中でも、反対論は根強い。
対象がわずか2%くらいでこんなものは意味は無い。
むしろ、セットで通った捜査手法の拡大を考えるとむしろ害悪だというものである。

江川氏は答える。
「100点満点はない。」
30年前に成立した均等法をみてほしい。
法案には罰則もなく、私はけちょんけちょんに言っていた。
しかし実際の効果はどうか。
今日、女性の働く場所は増え、30年前なら平然とあった「男子のみ募集」は今日ではない。
男女差別はいけない!法律が、方向性を示すことが大きい。

可視化も同じである。
可視化されていないような取調は信用できない、そういう考え方を当たり前にしていく。
これは、文化を創ることである。
一日にして、革命は出来ない。
一歩一歩変えていくしか無い。

私は、江川さんの言葉に全面的に賛同する。

完璧な法案でないことは誰もが分かっている。
そんなときに、足を引っ張るような攻撃をすべきでない。
大切なのはこれをどう広げていくかであろう。
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by kazuo_okawa | 2016-09-18 14:07 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)
本日(9月17日)午後1時半より大阪弁護士会館2階ホールにて「法制化記念市民シンポジウム・取調べ可視化がはじまる~村木厚子さんと考えるこれからの刑事司法」という市民集会が開催された。

特別ゲストに村木厚子さん、周防正行さん、江川紹子さんらと豪華であり、弁護士会館2階ホールをほぼ埋め尽くす約600名の参加を頂いた。

全体が4部構成であり、表題はその第一部である。
内容は村木厚子さんの冤罪の戦いの報告である。
完全な冤罪である上、検察の証拠でっち上げまで生んだ、この事件については改めて説明するまでもないだろう。
以下、村木さんの発言で印象に残った言葉を上げる。

逮捕時のマスコミ。
最初から意図をもって報道していることを上げる。
「どこから探し出したのか、というくらい一番ひどい写真が使われた」。

初めて取調べを受けて村木氏はそれまでの取調べのイメージと違ったという。
「調書は記録と思っていたが全く違った。調書は取調べの記録でも何でもなく、検察官が記録に残したいものが調書となる」
「前の日夜に残業して作ったんでしょうか、翌朝に10枚の調書が出来ていたこともあります」

では検察官はどのような内容の調書を作りたがるのか。
「りんの会の代表と会ったかどうか記憶にないのでそう答えた。記憶にないということは会ったかもしれないということ。しかし検察官は、つまりあなたの記憶では「会ってない」ことになる。調書とはこういうものです、といわれ、そういうものかとサインした」

村木氏のような聡明な人物でもこういうトリックで署名させられるのである。
このことを知った弁護団は翌日、検察官に抗議文を送ったという。

このように作られたでっち上げの調書。
それは無論村木氏のみならず、他の関係者の調書も同じである。
それゆえ法廷で暴露される。
すると、法廷での証言か、密室で作られた調書かどちらが正しいのかという問題となる。

裁判で検察官が法廷に現れ、「そのような取調べはしていません」という。
村木氏は言う。
「密室で、誰も見ていないことをいいことに、究極の水掛け論であり、これほどむなしい時間はなかった」
だからこそ可視化が必要という本日のテーマにつながる。

司会の「その後のマスコミ報道は変わりましたか」という質問に村木氏は、言葉は穏やかながら「基本のところは変わっていないと思いますね」と答えられた。

そして村木氏への司会の最後の質問。
「村木さんにとって弁護士の存在はどうでしたか?」
村木氏答えて曰く「神様です!」
会場が沸いたことは言うまでもない。

しかし、この言葉は重い。
弁護士たるもの、全ての人に、このような期待に応えられるものでありたい、と思う。
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by kazuo_okawa | 2016-09-17 18:34 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)

証拠は誰のものか?

本日、大阪弁護士会で
「証拠は誰のものか?」と題するシンポジウムを開催した。

刑事訴訟法281条の3~5は刑事事件の証拠は
その刑事事件の被告人の防御の為だけに使用出来るとし
それ以外の目的外使用を禁止している規定である。
本来の趣旨は、刑事事件記録をマスコミに売ったり
関係者の名誉・プライバシーを防ぐことにあるが
法文上は極めて広く網をかけているため
立法時から日弁連などは反対してきた。

濫用は無い、と言うのが当時の法務省の言い分であったが
実際は,大阪のS弁護士がNHKに取調ビデオを提供したことに対して
何と、検察が懲戒請求してきたのである。
濫用以外の何物でもない。

この問題点については、昨年10月12日に緊急シンポジウムを開き
私のブログでも紹介した。

大阪弁護士会は、S弁護士に対する懲戒請求を受けて、本年1月16日に
決定を出し、結論自体は「懲戒しない」と当然であったが、理由がひどい。
S弁護士の行為が目的外使用に当たるとしているのである。

それをうけての本日のシンポジウムであった。

パネリストはもちろん、会場を見渡すと刑弁オールキャストという感じで実に嬉しい。

外部講師は、江川紹子さん。
実は、昨年、同種シンポジウムでオファーしたものの
先に別の予定があったことから実現しなかったのである。
今回、ジャーナリストの立場から
裁判の公開が徐々に狭まっていること
正確な報道の逆行であることなど的確な、それでいて深刻な指摘をされた。

子細は省略するが、表題の「証拠は誰のものか?」の答えは
無論「みんなの物である」ということだ。
つまり、決して「検察のものではない」
ここのところは重要であり、繰り返し述べる必要がある。

ところが検察は大いなる勘違いをしている。
検察はあたかも、証拠は、自分たちの所有物であるかの如く振る舞っている。

そして今回のS弁護士事件のように、検察に都合の悪い取調DVDなどは
(この取調DVDが無罪の決め手となったことからも検察にとって都合が悪い)
決して見せたくないが為に、こともあろうに、懲戒請求をしているのである。
横暴以外の何物でもない。
こんな事が許されて良いのだろうか。

繰り返すが、証拠は検察のものではない。
刑訴法の目的外使用禁止は、刑事事件記録をマスコミに売ったり
関係者の名誉・プライバシーを防ぐことにあり、決して、
検察の不正を暴かれない為ではないのである。

本日、後藤貞人弁護士が述べていた
「正しい目的外使用はどんどんしよう」という精神は刑事弁護士共通の思いである。

当初、何人集まるか心配であったため、
16日の私の講演会で少し宣伝させて頂いた。
その効果か、知り合いが何人も来て頂いた。
これも嬉しい。

検察の横暴を防ぐために引き続き頑張りたい。
【追記】
このエピソードから、何を学ぶべきか。
立法時の政府答弁などはあてにならない、ということである。
くれぐれも注意しなければならない。
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by kazuo_okawa | 2014-03-19 02:22 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)