木村氏の歯切れのよい進行は心地よい。
尊敬する田畑忍先生をはじめ知り合いに会うのは楽しい。
また久しぶりに一村和幸氏が参加された。
木村氏の前の無所属市民派豊中市会議員である。
現在は、特定非営利活動法人(NPO法人)「学遊」を主催しておられる。
中高生の学びの支援であるが、特徴は、営利を目的にした塾ではなく、学び・遊びを支援するNPOである。
営利目的でないゆえ、保護者の負担は少なく、また、講師の京大生などには適切な講師料が支払われるという双方共にメリットがあるという。
久久にゆっくりと一村氏と話し、一村氏自身も数学の講師をされていること、そして子どもが理解して変わっていく姿などを熱く語る様子を見ていると、これは一村氏に適した活動だろう。
応援していきたい。
判決文をゆっくり読み直してもひどい。
裁判官に、靖国公式参拝が、政教分離原則を定めた憲法に違反しているという認識はないのであろうか。
これまでの靖国訴訟判決は、違憲と明言した判決も存する上、その明言はなくても、言外に「違憲」を読みとれることはあった。
無論、合憲判断は一つもない。
これが法律家の常識だろう。
にもかかわらず、今回の大阪地裁判決は、わざわざ
「社会情勢と国民の権利意識の変化により過去の違憲判決も変わりうる」としているのである。
こんな理由付けは全く不要である上、間違っている。
「社会情勢と国民の権利意識の変化」はあるかもしれない。
しかしその場合は、明文で憲法を変えるべきである。
明文の改憲ではなく、解釈の変更は立憲主義に反する。
まるで安倍首相と同じである。
朝日新聞1月29日付朝刊にでた泉徳治元最高裁判事のコメントがいい。
「憲法で政治権力を縛る立憲主義が問われるいま、裁判所は憲法を空洞化させないために明確に憲法判断を示すべきだった。参拝の違憲判断が社会情勢などで左右されるかのような言い方も適切でない」
全面的に賛成である。
帯の文句がいい。
「戦争法強行可決で日本はテロの脅威にさらされる国となってしまった。私たちは平和と民主主義を踏みにじることに加担した議員たちを忘れない!」
そして「戦争法賛成議員リスト付き」としている。
いうまでもなく先の戦争法は、憲法に違反し、立憲主義に反している。
このことは繰り返し私のブログでも書いた。
本書は、安倍戦争法の問題点を今一度わかりやすく整理している。
しかも、背景としてのアメリカの要求と財界政治を指摘し、また戦争法は国民全体を巻き込むことを、他の分野の問題点とも合わせて指摘する。
そして何よりも本書の最大の特徴は具体的行動として「落選運動」を提起していることだ。
ここがユニークであり、また、本書の目玉でもある。
上脇教授は、落選運動の法的解説を詳しくする。
つまりそれは、あらたな民主主義運動であり、決して選挙運動ではない。
(選挙運動とは大雑把に言えば当選させる運動)
選挙運動でないから、落選運動は選挙中でも行える。
…とまあこのように色々と落選運動を進めているのである。
無論、注意事項も書かれている(それは当選運動ととられないこと)。
公選法の適用を受けないとき、ダイナミックは民衆の行動がとれることは、昨年5月の大阪都構想選挙が示している。
(W選挙は公選法のしばりでショボい選挙であったが…)
だからこそ、上脇教授は、戦争法賛成議員リストをつけて、全国的に落選運動を呼びかけているのである。
上脇教授の呼びかけに全く異存はない。
とすると、私は、大阪選挙区ですから…。
「戦争法賛成議員・石川ひろたかを落選させよう!」
原告敗訴である上、内容がひどい。
安倍首相が靖国神社を公式参拝したことが、外交的に大問題となったが、その本質は公式参拝はそもそも憲法違反で許されないものであるということが重要である。
安倍首相の憲法無視の姿勢は甚だしいものがあり、靖国参拝もその一つである。
これらのことは私のブログでも繰り返し書いてきた。
判決の結論が原告敗訴としても、内容で勝たせることもある。
司法の役割は、行政をチェックすることにある。
ましてや安倍首相の暴走をチェックするのは司法の役割と言えよう。
しかし判決は法的利益がないと簡単に切り捨てている。
無論、法的利益が無いとして切り捨てる手法は過去もあり、ある意味でお馴染みの手法と言えるが、それにしても書きようがひどい。
過去、首相の靖国参拝を違憲と断じた判決は二つある(合憲判決は一つもない)。
従って、原告らはこの違憲判決を受けて、今後は首相の参拝は無いだろうと期待した。
その期待権が侵害されたという原告の主張に、判決はこともあろうに、社会情勢と国民の権利意識の変化により過去の違憲判決も変わりうる、としているのである。
こんな理由付けは全く不要である。
何故なら、それまでのくだりでは繰り返し、「法的利益が無い」という理由だけで簡単に切り捨てていたのであるから、この期待権も同じように法的利益がないという手法だけで簡単に切り捨てることは出来たはずである。
にもかかわらず判決は、ここだけはわざわざ先のような指摘をしたのである。
「安倍迎合判決」といわれても仕方ないであろう。
また安倍首相は、過去の中曽根、小泉両首相と違って、「私人として」参拝したと述べていた。(ある意味でせこい言い訳であるが)
それゆえ、安倍首相の参拝が私人か公人かは裁判所として判断すべきだろう。
また裁判所が、安倍首相の違憲行為に危機感をもっていれば、この点こそ判断する価値があった。
しかし、判決はここは判断しなかった。
そして法的利益。
判決は原告らが「不快の念」をもっても、それは法的利益ではないとした。
ええっ!
私は、法廷で裁判長の要約を聞いたとき、「不快の念」も要約されたのかと思った。
何故なら、かつての中曽根首相公式参拝判決など「怒り、不快、憤り」は法的利益でないというように、原告らの受けた感情をそれなりに挙げてリップサービスしていた。
それゆえ、この「怒り、不快、憤り」が要約されたのかと思ったが、何と、要約でなく判決全文も「不快の念」のみなのである。
それはないでしょう。
原告らの感情を、かつての裁判では「怒り、不快、憤り」といわれていたものを、わざわざ「不快の念」だけにしているのである。
このくだりこそ、被害者の気持ちに添っていない、裁判所の姿勢を物語っていると言えよう。
満身の怒りと憤りをもって判決に抗議したい。
そのものずばり、現在の警察の本質を表していると同時に、そして怖い。
筆者の原田宏二氏は元北海道警察所属であり、道警本部長までのぼりつめられた方であるが、その後「警察裏金」を知ってその不正を内部告発した人である。
まさしくただ者ではない。
原田氏はその後、道警はやめざる得なくなったが、退職後、警察の健全化、透明化、民主化のために活動されており、私の龍谷大学の講義「裁判と人権」に特別ゲストに来て貰ったこともある。
その原田氏の新著(講談社現代新書)である。
内容は、現行の警察捜査、即ち自白偏重主義と取調の実態、違法すれすれのグレーゾーン捜査が明らかにされ、刑事訴訟法「改正」の問題点を示される。
これらは経験者ならではの説得力がある。
そして、いわゆる市民警察部門の力の低下と、公安警察が息を吹き返すことなど、警察の変容が語られる。
マスコミの問題点も指摘し、そして何よりも注目すべきは、「市民のためのガイドライン」であり、これが面白い。
一例を挙げれば、
「交番は道案内くらいしかできないことを知っておく」
「盗難被害は回復できないと覚悟した方がいい」
「民事がらみの告訴は受理しないことが多い」
「(職務質問)基本的に応じる必要がない」
「事実は隠蔽され警察は謝罪しないものと考えたほうがよい」
などなど幾つも市民として知っておくべきガイドラインが挙げられている。
本書を、全ての方にお薦めしたい。
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刻一刻と「憲法改正」へひた走る安倍首相の目論見が成功するかどうかという、大変大きな瀬戸際です。
平和憲法を守り、「誰も殺さない、誰も殺されない」を守ってきたこの日本が、安倍首相によって大きく変わろうとしています。
「憲法改正」は、アメリカとともに、一緒になって他国を攻めることを可能にするだけでなく、「緊急」の名の下に、市民の人権を制限するものです。
(どうぞ、2012年自民党改憲草案をお読みください)
そこで下記の通り、緊急集会を企画しました。
どうぞ皆さんにふるってご参加頂きますようお願いします。
記
「改憲と戦争を許さない!~市民の総力で参院選に勝利しよう」
日時 2016年2月12日(金)17時30分開場、18時開演
会場 大阪駅前第三ビル17階TOGホール
講師 小林節(慶應義塾大学名誉教授)
白井聡(京都精華大学専任講師)
辻 恵(元衆議院議員)
司会 大川一夫
会費 1000円
主催 オール関西 平和と共生
(大阪市北区梅田1-1-3大阪駅前第三ビル4階5 TEL06-6344-9099
また高村副総裁など自民党内には「わなにはめられた」との同情論も出ている、という。
不思議でならないのは、「贈賄」という犯罪があったのか、なかったのかであり、このことが今、甘利大臣に問われているのである。
相手が隠し撮りをしていたからといって、どうして「慎重になっている」という弁解が成り立つのだろうか。
「贈賄」をしていないなら、自信をもって、そんな事実はない、と言い切ればいいだろう。一体何故「慎重」という言葉が出てくるのか不思議でならない。
勘ぐれば、「否定」したとたん、録音テープが開示され、嘘がばれるのを恐れているため「慎重になっている」ということだろうか。
それ以外に「慎重」の言葉の意味が分からない。
「はめられた」という政権側には、ならば是非、日本の警察の捜査手法を批判してほしいものである。
尾行、盗聴、隠し撮り、泳がせ捜査、そして(機会提供型の)「おとり捜査」。
そうそう、この国会で政権が成立させようとしている、「盗聴の拡大」なども、是非批判して法案提出はやめてほしいものである。
【1月26日追記】
本日の朝日新聞夕刊を見ると、素粒子に
「記憶があいまいにもなる。甘利大臣。どこまで握られているかわからねば、どこまで思い出していいかわからず」とある。
誰しもこのように思っているだろう。
素粒子でなく、社説に書いてほしいが…。
23日の新聞に全文が掲載され、それを読んだが、甘利にも(もとい、あまりにも)ひどい。
憲法違反、立憲主義違反についての言及はない。
冒頭、小栗上野介の言葉を引用し、「批判だけに明け暮れ、対策を示さず」という態度は無責任という。
ここでいう「批判」が何を言いたいのかはわからない。
しかし、安倍首相が行った「立憲主義違反」の暴挙には、「批判」以外の言いようが無く「対策」云々の話ではない。
そもそも、憲法違反の戦争法を強行採決したとき、安倍首相は「これからも国民に丁寧に説明していく」と述べたはずだ。
しかしその後は全くほうかむりである。
安倍首相は「建設的な議論を行おうではありませんか」とも述べているが、こと立憲主義違反について、まともな議論から逃げているのは安倍首相である。
つまり、言ってることとやってることが全く違う。
労働について、安倍首相は「長時間労働を抑制します」「働き過ぎを防ぎます」「同一労働同一賃金の実現に踏み込む考えであります」と述べる。
この限りでは異存はない。
しかし、このあと安倍政権が予定している法案は、いわゆる「残業代ゼロ法案」であり、解雇の「金銭解決制度」である。
つまり、企業が残業代を払わないまま、ますます「働き過ぎ」を進める法案である。
ここでも言ってることと、これからやろうとしていることが全く違う。
最後には次のように述べている。
「民主主義の土俵である選挙制度の改革、国の形を決める憲法改正。国民から負託を受けた私たち国会議員は正々堂々と議論し逃げることなく答えを出していく。その責任を果たしていこうではありませんか」
よくもこんな事を言うとあきれる。
全く嘘の限りで恥ずかしい。
民意を反映しない小選挙区制の改革。
一票の価値の不平等の是正。
これらの改革に一番消極的なのは安倍自民党だろう。
そして「憲法改正」
冒頭に述べたとおり、今の国の形を決めている「憲法」に違反しながらその言及はない。
しかもどのような「憲法改正」したいのかの言及はない。
私は、これまで自民党を支持してきた良心的な保守層こそ、安倍首相の本質を読み取ってその暴走を批判して頂きたいと願っている。
事務所から、歩いて約10分の距離というのが嬉しい。
満席である。
染二師匠が二席。
他に、桂福丸師、笑福亭たま師、マジシャン・ビックリツカサ師。
福丸師は落ち着いた正統派の喋りである。
同じまくらを三度聞いているが、落ちが分かっていても大変面白い。
演し物は「月並丁稚」という、口上を覚えきれない丁稚が、そのちぐはぐさとそれを思い出す方法で笑わせる。
たま師は、がさがさっとした感じであるが、それが何とも言えず面白い。
まくらの途中で、「こんな話やめましょか。ベッキーの話の方がいいですか」と突然突っ込むのが得意の手法である。
演し物は、「崇禅寺馬場」
ストーリー中、記憶を思い出すというくだりが、「月並丁稚」と似ているのであるが、そこを逆手にとって、「月並丁稚」のアイテムを突然持ち出すのがライブならではの醍醐味である。
福丸師とたま師はタイプが違っているが共に面白い。
中入り前の染二師匠、その福丸師とたま師がともに京大卒ということをネタにして笑わせる。さすがにベテランで見事である。
中入り後は、まずマジックから。
寄席のマジックであるから、お喋りしながら行うお笑い中心の定番のネタである。
(アピアリングケーン、20世紀シルク、リンキングリング、フローティングテーブルなど)
染二師匠の二席目は人情話。
「井戸の茶碗」である。
この話いいですね、ほろりとしました。
いやあ、週末に泣き笑うのは実に気持ち良い…。
トイレの詰まりを取り除く、棒の先に吸盤がついた器具が思い出されるが、その小型版が本作品の魔法のタネ。
このプランジャーを使って、選ばれたカードなどを当てるのである。
幾つか発表されたテンヨーの2016年新製品の中で、この「魔法のプランジャー」に驚いた。
ディーラーショップで現象を見せてもらったとき、磁石(マグネット)かと思ったが、実は、マグネットと違うのである。
そしてそのトリックを知って、その単純なことに驚く。
いやあ、まだまだ、こういうトリックがあるんですね~。
私は多いに感心したのだが、よく考えてみれば、これは私のある種のパズル的興味から感心したのであり、実は普通の客も、「トリックはマグネット」と思うとしたら、マジックとしてはどうなのだろうか…。
20日、たまたま堺の仕事の帰りに、パフォーマーズマガジン第2号に紹介されていた心斎橋のマジックバー「A-majide」に立ち寄り、マジシャン・やまと師のマジックに楽しませて頂いた。
幾つも不思議なマジックを見せて貰ったが魔法のプランジャーの見せ方にも感心しました。
これなら、マグネットの疑いを自然に消しますね。
私自身は、オープニングに見せて貰った一連のカードマジックが一番印象に残りました。
また、ミズディレクションにこだわっているというポリシーを聞くと嬉しいですね。
やまと師、見事です。
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