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by kazuo_okawa

カテゴリ:本・書物( 64 )

『「反緊縮!」宣言』

親しくさせてもらっている松尾匡編著になる『「反緊縮!」宣言』が緊急発行された。
副題は「人々にもっとカネをよこせ!」
参議院選挙前、というのが重要である。

松尾氏はかねてより、反緊縮運動を提唱しておられる。
(私は何度も講演を聞かせて頂いた)

松尾氏は、イギリスのジェレミー・コービン党首の労働党やアメリカのサンダース派、フランスのメランション派や黄色のベスト運動、スペインのポデモス、ヤニス・バルファキス元ギリシャ財務相の始めたDiEM25など、近年、欧米では反緊縮左翼が台頭している、とも強調される。
共通するのは、「財政危機論」は新自由主義のプロパガンダとみなしていることだ。
この間の日本の施策を見てもよくわかる。

確かに「財政危機」はウソだろう。
財政危機を口実にして財政緊縮を押し付け、公的社会サービスを削減し、人々を労働に駆り立ててきたことか。
そして一方、大資本を儲けさせている。

ではどうするか。そのために、財政緊縮反対が政策の柱となる。
つまり「反緊縮」である。

財政を拡大し、その中身として、医療保障、教育の無償化、社会保障の充実などの社会サービスの拡充を掲げ、財政の拡大で景気を刺激することで、雇用を拡大する。
ではその財源はどうするか。

実は私は、松尾理論に100%理解しているわけではない。
税源として、国債を発行し続けても問題はない(政府が買い取ればよい)、というところが、なかなか落ちない。

無論、財源としては、大企業や富裕層の負担になる増税を提唱している点は大賛成である。

まあ、理論的な面は別として、松尾氏率いる、薔薇マーク運動のマニュフェストは以下の通りである。

これは、あなたが富裕層でない限り、このマニュフェスト自体は多くの共感を覚えるのではないだろうか。

【薔薇マーク運動のマニュフェスト】
1. 消費税の税率を5%に
2. 100 万⼈分のまっとうな労働需要を追加創出
3. 同⼀労働同⼀賃⾦を実現
4. 最低賃⾦を1500 円に
5. 雇⽤・賃⾦の男⼥格差を是正
6. 違法な不払い残業を根絶
7. 望む⼈が働いて活躍できる保障を
8. 外国の労働者を虐げて低賃⾦競争を強いる「労働ダンピング」は許しません!
9. 法⼈税の優遇措置をなくし、すべての所得に累進課税を
10. 富裕層に対する資産課税を強化
11. ⾦融機関の野放図な融資を抑制
12. 社会保険料も累進制にして、国保など庶⺠の保険料負担を軽減
13. 環境税・トービン税を導⼊
14.「デフレ脱却設備投資・雇⽤補助⾦」創設
15. 健全財政の新たな基準を
16. 財務省による硬貨発⾏で政府債務を清算
17. ⽇銀法を改正
18. すべてのひとびとのため公⾦⽀出
19. 経済特区制度は廃⽌
20. ベーシックインカムの導⼊をめざします
21.「デフレ脱却⼿当」で⽉ 1 万円配布
22. 社会保障制度を組み換え
23. 地⽅でも常に仕事が持続するインフラ事業
24. ひとびとの命や暮らしを守るのに必要な施設は建設を
25. 奨学⾦債務を軽減・解消
26. 教育・保育を無償化
27. 介護、保育、看護などの賃⾦⼤幅引き上げ
28. 待機児童ゼロ、介護離職ゼロを実現します
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by kazuo_okawa | 2019-07-14 17:30 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

『刑事弁護人』

GPS捜査違法判決を勝ち取った大阪の著名な刑事弁護士亀石倫子さんの最新著作である。

警察が、被疑者の人物の車に(令状なしに)秘密裡にGPS端末を取り付けて、その人物の行動を追いかけるという捜査手法を繰り返していた。
弁護士の感覚からすれば、到底許されない違法捜査であるが、その最高裁判決を勝ち取るまでのドキュメントである。

亀石さんが弁護士を目指すところから話は始まり、そして刑事専門弁護士事務所へ入所。接見に行って(若い女性であることから)被疑者が失望の色を目に浮かべることから、やがて経験を積み上げていき、そしてこのGPS事件に出会う。

調査そして学者、弁護士に連絡を取ったり、あるいはGPS実験など、その行動力に驚くとともにまさしく本書はその下りが圧巻である。

無論、学問的・理論的に難しいところであるが、共同執筆者新田匡央氏の手腕だろう、分かりやすく説明を入れるとともに、亀石さんの性格を、亀石さんが「私の未来の夫」にプロポーズするシーンを入れたりするなど、読みやすい工夫もしている。

亀石さんは弁護団を結成するのだが、実は、亀石さん以外は、民事に強くとも刑事は素人。
亀石さんが「まずは、『ダイヤモンドルール』読んで!」とうところなどは、業界人としても面白い。

いやいや実際、後藤貞人弁護士を始め(「そんなもん、ピチョっとつけたらアカンやろ」というセリフに後藤弁護士の様子が目に浮かぶ)、実名で有名人が出てくることから、間違いなく業界人にも楽しめる。

本書は、刑事弁護の何たるかを知ってもらうために多くの人に強くお勧めしたい著である。

本書裏表紙の謳い文句は本書のテーマでもある。

「権力の暴走を許してはいけない」
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by kazuo_okawa | 2019-07-06 19:30 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

過労死は防げる

『過労死は防げる : 弁護士・労働組合が今、伝えたいこと』
が「かもがわ出版」から発行された。

私は連合大阪法曹団の代表幹事をしているが、著者は、その連合大阪法曹団の若手精鋭弁護士たちと、連合大阪非正規労働センターの共同編集によるものである。

英語に訳しようがない(つまり日本にしかないため、そんな英語はない)「過労死」ほど悲しいものはない。
その悲しさとは、本人の苦しみ、残された遺族の辛さであり、さらにはそのような世界に恥ずべき出来事を引き起こす日本社会のひどさである。

本書は、徹頭徹尾、過労死を防ぐために作られた著作である。

本書内容は次の通り。

― あるご遺族のお話。
いくつもの裁判の判決から分かる異常な労働の実態。
労働関連法規などで示される過労死を防ぐための基礎知識。
本人や労働組合、同僚、家族が具体的にとるべき行動。
それでも病気になった場合の対処など。―

出来る限り分かりやすく書いている。

私が、連合大阪法曹団の代表だからというわけではなく
(いや、少しはそれもあるか)、
過労死を防ぐために、本書を、強くお勧めする。
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by kazuo_okawa | 2019-06-17 19:25 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

国家の統計破壊

「アベノミクスによろしく」で名をあげた明石順平弁護士の最新著である。

明石弁護士は、私も共同呼びかけ人の一人である「リスペクトの政治を作る大阪弁護士有志の会」主催で講演にお招きしたことがある。
資料をふんだんに用いて辛口に語る。

その明石氏は、これまた私の応援している山井和則議員から合同ヒアリングに呼ばれ、やがて今国会での公述人に呼ばれる。
そう、例の、統計不正国会である。

明石氏は本書で、第二次安倍政権の発足以降、わかっているだけでも53件の統計手法が見直され、そのうち38件がGDPに影響を及ぼしていることを指摘する。

いうまでもなく賃金や消費などの基幹統計は、国民生活と密接に結びついたものである。
ここに不正があり、インチキの統計をもとに国の政策がすすめられたとあってはもはや「詐欺」としか言いようがない。

明石氏はこれを評して、統計の意味をなさず、「統計破壊」と呼ぶべき異常事態であると述べる。

要するに、安倍政権はアベノミクスなどの失敗を覆い隠すように統計破壊をしたのである。

本書には、例によって、安倍首相の嘘も明確に指摘されている。
それにしてもこんな不正な安倍政権が何故にこんなにも続くのかか。

データに裏打ちされた本書を、ぜひベストセラーにしてほしい。
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by kazuo_okawa | 2019-06-07 00:30 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
松尾貴史氏の最新作である。

松尾貴史氏とは、タレント、ナレーター、DJ、俳優、コラムニスト、折り顔作家、落語家、カレー店オーナーなど多彩な顔を持つことで知られる。

私は、松尾氏のかつての著『なぜ宇宙人は地球に来ない?笑う超常現象入門』が面白かったのを覚えている。
この種の書物はほとんど買い込んでいるが、松尾氏はユーモアにくるんでいるのが良い。

その後私は、松尾氏が主催する「朗読研究会」に参加して面識を得たが、合理的思考法でありながら(それゆえ「反安倍」であり共感する)、知的センスとジョークに溢れるその生き方に感心し、得るところは多い。

『違和感のススメ』は、毎日新聞でのコラムを加筆修正しまとめたものだ。
帯文句は「権威を疑う」「多数派を疑う」

内容は、<社会的に『違和感』を感じる現象が増えているが、この国の多くの市民は、違和を感じないように、またそれを知られないように、大人として振る舞う人が多いように思われる。しかしそれを放っていくと世の中全体がおかしな方向に行きかねない。
例えば「憲法を大切にしよう」と言えば左翼扱いされるという不思議な現象が横行している。社会全体がスライドしにように、感じた違和を他人の耳目に触れるようにしている>というものである。

一つひとつの内容が面白い。

言葉をすり替える安倍首相の手法をユーモアを交え指摘する。
他人には強く非難しながら自分は立場を異にする矛盾する姿勢を、例えば、森友問題を指摘した民進党福島議員の「ズブズブの関係」という表現に過剰反応したことを指摘しつつ、実は安倍首相自身が別の箇所で使っていたことを指摘する。
或いは安倍首相が国民に「国難」を煽った2017年12月に自分はゴルフ、観劇を楽しんでいることを指摘する。

安倍首相には即刻退陣を求めるのだが、その手法が松尾タッチで素晴らしい。

無論登場人物は安倍首相だけではない。
麻生太郎、稲田朋美、杉田水脈…いるは、いるは…。
あまりにもひどい日本の状況である。

松尾氏のように「違和感」を発言し、そして行動しないとこの国は益々おかしくなる。
松尾氏の本がもっと売れて、ベストセラーになり、そして安倍首相退陣を契機に日本がよりましな国になる第一歩としてほしいものだ(あくまで個人の感想です)。
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by kazuo_okawa | 2019-02-28 00:08 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

「漂流キャスター日誌」

金平茂紀氏が昨年出された著であり、内容は、文字通り「日誌」である。

帯文句が良い。

「暗黒と言っていい時代に僕たちは生きている」
「でも口をつぐんでいる気はない」

金平氏は、この帯文句通り、発言する数少ないキャスターである。
さらには、私の応援している木村真豊中市議の応援に東京から駆け付けて頂く素晴らしい「仲間」ともいえる。

先日の木村決起集会で「再会」したが、センス、ユーモア、そして批判精神いずれも共感する。

その著。
約350頁の大部の著なので、最初から読み進めるのはいささか疲れる。

しかし「日誌」であるから興味深いところか読むのがいい。
例えば、森友事件。
この事件に関心あるものには、2017年2月以降が面白い。
金平氏の視点がいい。

実は、私と同い年である。
同時代感覚も共感する。

本書をお勧めするとともに、金平氏には益々頑張ってほしいと思う。
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by kazuo_okawa | 2019-02-23 18:59 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
本日の朝日新聞の見出し
「「火の鳥」幻の続編、小説化」
「手塚治虫の構想、桜庭一樹さん執筆」
に心躍る。

内容は、巨匠手塚治虫氏が残した「火の鳥」の続編の構想原稿を元に、直木賞作家の桜庭一樹氏が「小説 火の鳥 大地編」を書くことになったという。
日中戦争期の大陸を舞台に歴史とSFが盛り込まれ、“神様”手塚のロマンがうかがえる原稿から、桜庭氏が長編を紡ぎ、朝日新聞に連載する。

我々の世代からすれば驚きのニュースである。

「火の鳥」が過去と未来を行き来する雄大な構想の物語であることは改めて言うまでもない。
そのストーリーはやがて現代に近づき、「鉄腕アトム」が誕生する2003年で完結の予定だったが、手塚氏は、7世紀と近未来を描く「太陽編」の連載を終えた翌年に死去。
即ち「火の鳥」は未完の大作のままである。

ニュースの凄いのは、手塚氏のこの構想原稿をそのまま掲載していることである。

そしてそれを見ると手塚ファンはさらに驚くだろう。

この新たな物語の主役は何と、間久部緑郎、通称ロックなのである。

「間久部緑郎」!
手塚ファンならこの主人公の名前に胸を熱くするだろう。
手塚漫画の世界では、「ひげおやじ」のごとく各種物語を横断するキャラクターが登場するが、このロックこそ、最大の人気スターの一人なのである。

知的で、クールで、ニヒルな美少年。
手塚氏は大作「火の鳥」の終盤に、ついに、エースを登場させようとしたのである。

ロック登場の作品では「バンパイヤ」が一番人気であろうが、我々シャーロッキアンにとっては「華麗なるロック・ホーム」だろう。

手塚漫画に熱中した少年時代が、実に、実に、懐かしい。
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by kazuo_okawa | 2019-01-24 20:08 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

嘘つきは戦争の始まり

本日の朝日新聞朝刊に掲載された宝島社の広告には驚いた。

二面を使った巨大広告であり、左側一面はイラク戦争を導いたあの有名な「油まみれの水鳥」!
そして右側に大きな文字「嘘つきは戦争の始まり」!

政治指導者が今も平然と嘘をつくことを批判したストレートな広告なのであるが、この「嘘つき」とは言うまでもなく安倍首相とそれを取り巻く有象無象の輩を指す。
このことは誰だって分かるだろう。

安倍首相が「嘘つき」「不公平」であることは、実は自民党自身ですらよく知っている。
昨年の自民党総裁選に立候補した石破茂氏が、立候補表明時に掲げたキャッチフレーズ「正直、公正」は、「安倍晋三首相への個人攻撃」という自民党内の根強い反発が出たことからも明らかだろう。
つまり安倍首相が、「嘘つき」「不公平」と自民党自身がこう思っているからこそこういう反発が出たわけだ。

つまり宝島社の二面広告は名指しこそしていないが、明確な安倍政権批判である。

ときあたかも宝島社は『「アベ友」トンデモ列伝』という安倍批判の書物を昨年末に発行した。
これは文字通り「アベ友」つまり、稲田朋美、片山さつき、杉田水脈らから百田、櫻井、小川栄太郎にいたるとんでもない『お友達』を批判することによって、安倍首相を批判した痛快な書物なのである。

思えば、安倍政権が(これまでの自民党政権と質的に違い)嘘つきでとんでもない政権であることは、メディア、マスコミ、出版社は一番よく知っているだろう。

民主主義国家、立憲主義国家では、本来、メディアなどは権力チェックこそが真の役割である。

この宝島社のように、是非、その役割を果たして頑張ってほしい。
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by kazuo_okawa | 2019-01-07 23:14 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
上脇博之神戸学院大学法学部教授が『安倍「4項目」改憲の建前と本音』(日本機関紙出版センター)を出版された。
上脇教授は裁判でもお世話になり、親しくさせて頂いている。

本書は安倍改憲の問題点と、憲法改正手続法の問題点を指摘している。

「はじめに」で書かれているように、憲法尊重擁護義務を負う安倍首相は露骨に改憲発言を繰り返している。
しかし、昨年5月3日に会見発言をしたときは、「総理大臣」ではなく「自民党総裁」としての発言だと述べるなど、それなりに弁解してきたが、昨今ではそういった弁解すらせずむき出しに憲法違反発言をしている。

ひどい話である。このような安倍首相の姿をとらえて、上脇教授曰く「違憲好意の常習犯」

更に興味深いのは、安倍改憲「4項目」とは実は「7項目」だったという点である。
例えば、改憲4項目の一つである「参議院合区解消」には、実は、平等権すなわち「投票価値平等」を骨抜きにすることを含むなど、他の重要な政策変更が含まれている、という。

同じように整理して7項目となるという。

また憲法改正に必要な「国民投票」の手続きを定める、憲法改正手続法の問題点がまとまって整理されている。

本書を是非、強くお勧めしたい。
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by kazuo_okawa | 2018-12-27 22:51 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

国家はいつも嘘をつく

表題は植草一秀氏の新著である(祥伝社新書)。

序章に、安倍首相のこれまでついてきた嘘の数々をこれもかというくらいに挙げている。
例えば、森友事件で有名な「私や妻が関係していたら国会議員も総理大臣もやめる」と断言していながら、のちに関係が明らかになっても辞めない嘘や、消費税,TPP、トリクルダウンの嘘を具体的に挙げている。
いやいや実に嘘のオンパレードなのである。

本書はこの序章を読むだけでも値打ちがあるだろう。
是非、本屋で立ち読みしてでもこの序章は読んでほしい。

そして副題に「日本国民を欺く9つのペテン」とあるように、アベノミクス、モリかけ事件ほか9つの嘘を暴く。
いや、実際に安倍首相の「嘘」を暴いているのである。

私は、本日購入して、序章(前述の通り)、1章(アベノミクス)、2章(民営化の嘘と題してモリかけ事件)を読み終えたばかりだが、事実に即して迫力がある。

いつも言うのだが、民主主義が機能不全している現在、一番簡単な意思表示として、こういう本をベストセラーにすることも一つの方法である。
本書をお勧めする次第である。
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by kazuo_okawa | 2018-12-17 23:20 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)