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by kazuo_okawa

カテゴリ:将棋( 361 )

意外性に出会いたい!

アマゾンにある本を注文したら、以前、「注文かご」に入れたままだった書物が一緒に送られてきた。
それが『学校に行きたくない君へ』(ポプラ社)である。

不登校や引きこもりの子供の支援のために20人の著名人がインタビューに答えている。
その一人が羽生善治竜王である。
多忙であろうにこういうインタビューに気軽に答える。
それが素晴らしい。

そして本書の趣旨からすれば、羽生竜王の印象に残る言葉は「学校に行かないことに罪悪感を持たない」「学びに年齢は関係ない」「いつ始めても、いつやめてもいい」

しかし私は羽生竜王の別の言葉に目が止まった。

将棋を続けるモチベーションは?との問いに対して、羽生竜王の言葉は
「「意外性に出会いたい」に尽きます」という。

いやあいいですね。
我が意を得たり!
全く同感である。

将棋、本格ミステリ、マジック、パズル…。
全て「意外性」を求めてともいえる。

実に魅力的な知的エンターテインメント!

そして、将棋界では、「100」か「ゼロ」かの竜王戦が始まった!
楽しみである。

【追記】
『学校に行きたくない君へ』自体も名著である。
<不登校や引きこもりの子供の支援>をしている方たちの支援のためにも購入をお進めする。
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by kazuo_okawa | 2018-10-12 00:16 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

藤井七段最後の新人王戦

帰宅して10月10日付け朝日新聞夕刊の一面に驚く。

何と、これから始まる将棋新人王戦三番勝負の記事である。
何か、ほかに大事なニュース記事はなかったのかとも思うが、将棋ファンとしては嬉しい。

決勝戦三番勝負は、藤井聡太七段対出口若武三段である。

藤井聡太七段は将棋ブームを牽引した一人であり、将棋史に残ることは間違いない若き天才である。
一方、出口若武三段はいわゆる奨励会三段でまだプロではない。
普通に考えれば、これから始まる新人王戦などは新聞記事にはならないが、それが記事になるのは、何しろデビュー2年の藤井七段が早くも新人王戦の出場資格を失う(それゆえ最後の新人戦)からであり、その一回きりの新人王を獲得するかが注目されているからである。

何せ過去の新人王は、羽生善治竜王、渡辺明棋王、佐藤天彦名人など棋界を牽引する超一流棋士の登竜門となっている。

おそらくこの三番勝負は藤井七段の勝利、つまり新人王獲得で終わるだろう。

しかし、この新聞記事で思うのは、藤井井七段よりも出口若武三段の「強運」である。

何故なら、奨励会三段が一般紙の一面を飾ることなど、普通はありえない。
それがなったのは、相手が藤井七段だったからである。
それはある意味で、出口若武三段の強運と言えるだろう。

実際、新人王戦の決勝戦にまで行きながら惜しくも新人王を逃したものの、その後活躍した棋士は少なくない。
佐藤康光元名人(現将棋連盟会長でもある)、郷田真隆元王将、中村大地王座、豊島将之二冠などこちらも素晴らしい。

出口若武三段にはそのチャンスがある。

その強運を生かせるかどうかが興味深いのである。

【10月17日追記】
藤井聡太七段は17日、新人王戦決勝3番勝負の第2局で、出口若武三段を105手で破り、大方の予想通り優勝した。もはや、誰も驚かないことが逆に凄過ぎる。
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by kazuo_okawa | 2018-10-11 03:40 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

画一化に向かう社会

ビッグイシュー最新号(344号・2018年10月1日発売)は羽生善治竜王のスペシャル・インタビューである。

竜王は、日本将棋連盟の発行する免状の一枚一枚に署名しなければならないなど、対局以外の「竜王位」としての仕事も多い。
そうでなくとも将棋界の「顔」である。
将棋解説や講演、他の世界の方たちとの交流などひきも切らない。

そのような超多忙であるにもかかわらず、ビッグイシューにも協力する。
しかも、そのビッグイシューによれば、羽生竜王の「謙虚さ」を絶賛している。
凄いとしか言いようがない。

ビッグイシューのインタビューのテーマはおおむね3つ。
①年齢との闘い、
②AIとの付き合い方、
そして、③スポーツ界の勝利至上主義の弊害について。

いずれも関心を引きつけるテーマである。
①②は、羽生竜王は他の媒体でも答えているが、私には③が興味深かった。

羽生竜王の、柔軟な考え方のわかる答えである。

将棋ファンにとっては、ビッグイシュー最新号の羽生竜王のインタビューを読むだけでも値打ちがあるだろう。

ビッグイシューの成り立ちからして、ぜひ購入してお読みください。

「画一化に向かう社会」という表題は、記事のリード文である。

そして、それに引き続いて「しかし、いろんな世界や考え方があって、それらをたくさん受容できる社会の方が楽しい」と続いている。

羽生竜王のこの考え方には多くの方が共感を覚えるだろう。
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by kazuo_okawa | 2018-10-08 00:20 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

豊島棋聖、二冠達成!

第59期王位戦は第七局までもつれ込み、挑戦者豊島将之棋聖が、菅井達也王位を破り王位を奪取した。

これで棋聖位と合わせて二冠である。

今、Abemaテレビで北浜健介八段による振り返り解説を聞いたが実に凄い。
北浜八段は、居飛車・振り飛車の、共に頂点に立つ二人の「秘術を尽くした闘い」と称した。

素人目に見ていても、豊島棋聖の終盤の攻めに圧倒される。

豊島将棋はかつての「序盤中盤終盤隙がない」から、いまや隙あらば攻撃するという見ていて実に痛快な将棋である。

第六局の角の動きや、第七局も銀の動き等にみられるいわゆる「手損」を苦にしないのは明らかにAIの影響だろう。
最先端の現代将棋でもある。

思えば豊島七段(当時)にインタビューさせて頂いたのは2014年のことであった。
そのときAIは自分の将棋に直ちに影響しなくとも何年か後には必ず役に立つと述べていた。
そして目標は,A級入りとタイトル奪取。

その目標を実現したのは見事であり、古くから応援している身としては大変嬉しい。

王将リーグ戦、順位戦も楽しみである。
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by kazuo_okawa | 2018-09-27 18:30 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
『泣き虫しょったんの奇跡』は、将棋棋士・瀬川晶司の自伝ノンフィクションである。

その小説を今回映像化した。
サブタイトルは『サラリーマンから将棋のプロへ』。

将棋のプロは奨励会というプロ養成機関に入会し、そこを勝ち抜き四段になってプロとなる。瀬川氏は奨励会に入会したものの26歳までという年齢制限で奨励会を退会。

従来の制度なら、二度とプロ棋士にはなれない。

瀬川氏も退会後約9か月、魂を奪われたように引きこもり、その後サラリーマンへ。
再び将棋をはじめ、その後、アマチュアとしてプロに勝ちまくったことから、それまでにない異例のプロ編入試験を実現させ、そして実際にプロ入りした。
その意味で奇跡の物語であり、その瀬川氏自身の実話である。

映画冒頭は駒を大橋流で並べる場面から始まるが、手つきが様になっている。

そして70年代からのストーリーは、谷川浩司中学生棋士誕生のニュースや、羽生善治七冠誕生へ向けて「虹をかける」記事など、将棋史を思い起こさせ、そういう点からも将棋ファンとしては実に懐かしい。

また、瀬川氏のプロ編入は、当時、リアルタイムで楽しんだ。
そして瀬川氏の原作を読んでいるものからすれば、実に感動的である。
映画自体は、現在のプロ棋士も出演し、これも楽しい。

それやこれやで将棋ファンにとっては、そのデティールも含め、実に感動的で素晴らしい映画である。

ただ、『3月のライオン』のように、将棋を全く知らないものにも楽しめるかどうかは分からない。

知らない人へ、いかにその『奇跡』を伝えるか。
『伝える』難しさ、という別のテーマを同時に思い起こしてしまう。

とはいえ、将棋ファンたる私は感動しました。
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by kazuo_okawa | 2018-09-22 19:25 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
中村太地王座に斎藤慎太郎七段が挑戦する第66期王座戦五番勝負の第2局が9月20日行なわれ斎藤七段が中村王座を破り2連勝。

初のタイトル獲得まで、あと1勝とした。

決着後のAbemaTVの振り返り解説がいい。
藤井猛九段と青嶋未来五段である。

個々的な斎藤七段の妙手にも関心したが(25桂只捨てなど)今回の勝負の大きな位置づけと中村王座の気合などがよくわかる。

実はこの両者の如く、相居飛車戦では最近は先手の勝率が極めて高い。
(今期棋王戦などすべて先手勝利であった。これではまるで振り駒勝負である。)

このシリーズも第一局は先手斎藤七段が制したが、この第二局は先手である中村王座が絶対に勝たなければならなかった。
予め先手と分かっている中村王座は、ともに得意の角替わりを想定して十分に研究することが出来る。

藤井九段は、中村王座の早い仕掛けに「研究手ですね」と解説し、また「気持ちの入っていた」とも評した。
その研究手に対して、まあ、言ってみれば斎藤七段は、見事に返り討ちにしたのである。

中村王座からすれば、先手で負けたこと、研究手で負けたことなどそのダメージは大きいだろう。

次局は斎藤七段の先手。
一気に王座奪取するのではないだろうか。
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by kazuo_okawa | 2018-09-21 03:30 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
関西の若手強豪糸谷哲郎八段の若かりし頃のエピソードである。

将棋棋士は四段になってプロであり、三段以下はプロではない。
プロになろうとするものは、そのプロ養成機関「奨励会」に入って一定の成績を積み上げて昇給昇段していく。
一勝の重みは大きく、一局の勝敗が明暗を分けることもある。
極端に言えば人生を左右する。

そんな、糸谷八段の修業時代、奨励会2級の時の話である。

問題の対局相手は、現在の名人佐藤天彦少年で当時1級。
両者持ち時間を使い果たして「1分将棋」になっていた。
しかし形勢は糸谷必勝態勢。

ところが事件は起きた。

何と、糸谷少年は、取った駒を(自分の駒台に置くのではなく)相手の駒台においたのである。

こんな出来事は今まで聞いたことがない。
前代未聞の事件である。
どうなるのか。

そこで奨励会を世話する幹事井上慶太九段がその場に現れた。

井上九段とは、
弟子を沢山有し、現在のタイトルホルダー菅井竜也王位やA級棋士稲葉陽八段などを育てた一流の棋士である。
その育て方は名伯楽ともいわれる。
アマチュアへの指導も非常に優しい。
言わば「ほめて育てる」という人間術の達人である。

その井上九段が、近づいてきて糸谷・佐藤戦の状況を見るや述べた。

「それは反則負けやな」

その瞬間、糸谷2級はその場で大泣きした。

後に「怪物」という異名をとる今の糸谷八段の姿からは到底想像できないが、その糸谷少年が大泣きしたのである。

そのとき井上九段はどう言葉をかけたか。

その場で大泣きしている糸谷2級を前にこう述べたのである。

「君が棋士になったら、これは絶対いいエピソードになるんや」

糸谷少年は泣き止み、そして笑ったという。

これは怪物糸谷八段のエピソードとして有名であるが、むしろ、「言葉の魔術師」井上九段のエピソードでもあるだろう。

【追記】
「将棋世界」最新号は、「光り輝く関西若手天才少年たちの仰天秘話」という特集を組みこの糸谷エピソードも紹介されている。
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by kazuo_okawa | 2018-09-09 07:32 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

斎藤七段、先勝!

第66期王座戦5番勝負第一局を見る。

台風の影響で早めに帰宅し、中盤以降をリアルタイムで見る。

中村太地王座に斎藤慎太郎七段が挑戦する。
東西イケメン対決、あるいは王子対決と言われた人気棋士同士の対決である。
しかも上に羽生世代、下に怪物藤井聡太七段に挟まれた世代でもある。
Abemaの解説者の一人が、これまたイケメンで名高い都成竜馬五段。
女性「見る将」ファンにとってはたまらないだろう。

戦型は「角替わり」。
見ている分には面白く、その上、中村王座が右金を72と配置し、飛車を6筋に展開するという新基軸。

解説者群ではAbema三浦弘行九段がA級である。

ニコ生の画面を見ながら(ニコ生にはコンピュータソフトAIの評価値や次の一手が出る)、三浦九段の解説を聞くのが実に興味深い。

例えば、斎藤73手目55銀打ちと中村王座の角を攻め、中村王座が63角と逃げた後、AIがその角を歩で攻める65歩を示していたが、なかなか考えにくい手である。
しかし(三浦九段は考えた末)、こういう場合は歩で攻めるのがいいのですよ、とAIの示した手を指摘したのはさすがである(斎藤七段は別の手)。

その他、三浦九段の読み筋が勉強になる。

終盤、ハラハラしながらも、結果は斎藤七段の先勝!

斎藤七段を応援している身としては、いやあ、実に気持ち良い。

このまま王座を奪取するのではないだろうか。
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by kazuo_okawa | 2018-09-05 01:54 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

菅井王位の貫禄!

今朝のデイリースポーツを見ると「藤井七段ガックリ」との見出しが出ている。

天才将棋棋士の藤井聡太七段が9月3日、渡辺明棋王への挑戦者を決める第44期棋王戦挑戦者決定本戦トーナメントの初戦で、菅井竜也王位に133手で敗れ、藤井七段が今年度のタイトル戦に登場する可能性は絶たれたからである。

まあ、藤井七段は、朝日棋戦で優勝しているが持ち時間は短い。

そのため、この対菅井戦は注目であったが、菅井王位の公式戦2連勝(無敗)となった。

ニコ生のタイムシフトを見ると
藤井七段の「ガックリ」ぶりが凄い。

一方、対局終了後、藤井七段のマイク・インタビューに答える間、菅井王位が腕を組んで、かつ、顔を上方に向けている姿が印象に残る。

まだまだ負けん、というオーラがその姿勢から伺えて、大変興味深い。
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by kazuo_okawa | 2018-09-04 17:55 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

小隙沈舟

土曜日昼から、
日本将棋連盟棋士会主催「夏休み特別企画!北斗館ビュッフェランチ&プロ棋士と遊ぼう!」
に参加する。

参加棋士は、久保利明王将、稲葉陽八段、今泉健司四段、山口絵美菜女流一級である。

棋士との交流会であり、プロ棋士同士の対局観戦のほか、例えば、プロ棋士と組んでの神経衰弱ゲームなどを楽しむ。
棋士は記憶力が良いからである。
私は(京大の後輩)山口絵美菜チームに参加する。
記憶力勝負であるからどう考えても圧勝である(はずだったが…)。

お楽しみプレゼント。
私はこの種のプレゼントにめったに当たらないのだが、この日は珍しく、関西若手実力者A級棋士の稲葉八段の直筆色紙を頂いた。

その稲葉八段が揮毫した文言が、表題の「小隙沈舟」である。

文字通り、小さな隙から舟は沈む。
ゆめゆめ油断してはならない、という意味である。

ところで稲葉八段と言えば、奨励会時代からのライバル豊島将之棋聖を思い出す。

その豊島棋聖のキャッチフレーズは「序盤、中盤、終盤に隙が無い」
そう思うとなにやら興味深い。

無論、この小隙沈舟の精神は将棋に限らずどの分野にでも言えることだろう。
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by kazuo_okawa | 2018-08-25 20:39 | 将棋 | Trackback | Comments(0)