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by kazuo_okawa
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カテゴリ:将棋( 436 )

第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ戦は、11月11日に、羽生善治九段対三浦弘行九段の対局が行われた。

広瀬竜王と藤井聡太七段の二人の1敗者を追う羽生九段は2勝2敗でこれ以上負けられない。
その重要な一局で、羽生九段がとった戦型は、何と、後手番角道オープン四間飛車。
飛車を振ったのである!

これが実に実に感慨深い。
そして見事に勝利した。

今や「人間より強い」AIは、振り飛車を評価しない。
A級棋士の中で純粋振り飛車は久保利明九段ただ一人しかいない。
そんな中、かつての振り飛車党も、次々と居飛車党に転向していく。
広瀬竜王、永瀬叡王、中村太地元王座ら数限りない。
それ故、振り飛車は「不利飛車」とも言われている。

そういう状況下で、伝説羽生九段が、飛車を振ったのである。
人一倍AIに詳しいであろう羽生九段が振ったのである。

おそらく羽生九段は無類の好奇心から選択したのだろう。
それは新たなチャレンジと考えられる。
「AIへの挑戦」ともいえよう。

羽生九段の魅力の一つは、底知れないチャレンジ精神である。
そこに多くのファンは打たれる!

そう考えると、いやあ、何とも言えず楽しみなのである。

【11月14日追記】
本日(14日)、A級順位戦で対広瀬竜王という重要対局に、羽生九段は「後手番角道オープン四間飛車」をまたしても採用した。連採であり、これは明らかに意識して使っているのだろう。ますます興味深い。
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by kazuo_okawa | 2019-11-11 21:30 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

青嶋未来の敗北!

最年少名人記録を目指す超新星藤井聡太七段は、もはや順位戦で足踏みは許されない。
今年度のC級1組の組み合わせが発表されたとき、一番の強敵は青嶋未来五段だと思ったものである。

青嶋五段は若手有望棋士であると言われながらも最早24歳となった。
彼も思うところはあるだろう。

観戦将棋ファン(見る将)にとって、棋士の素晴らしさを伝えるのは名解説者の存在である。
藤井聡太戦の前に、叡王戦本戦トーナメント1回戦で青嶋五段が佐藤秀司七段と対局した時、ニコ生中継のその解説者は中川大輔八段であった。

終盤、コンピュータソフトAIが青嶋五段の次の差し手を「38銀」と予想した時である。その手は露骨に佐藤七段の飛車を狙うもので、余りにも素人臭く、中川八段曰く「この手は人間には打てない」と断言していた。

ところが、なんと、青嶋五段はまさしくその手を指し解説者を唸らせたのである。
その瞬間、ツィートが画面を覆い隠さんばかりに乱舞した。
同時に「次の藤井聡太戦が楽しみ」だとも…。

そして5日、その藤井聡太七段と青嶋五段が対局した。
しかし局面は藤井七段の勝勢。

解説郷田真隆九段が「私なら投げる」というところで、青嶋五段は粘る。
ここに、彼のその胸中が窺えよう。

結果は、藤井七段の圧勝!
6戦0敗である。

いやあ、敗者の胸中を思うと熱くなる。

これで藤井七段はまず間違いなく全勝で昇給するだろう。
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by kazuo_okawa | 2019-11-07 23:05 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

人間がやるべきこと!

10月31日「news zero」で放送された有働由美子キャスターと羽生善治九段の対談が興味深かった。

タイトル戦対局会場ともなる都内ホテルの一室で行われたらしい対談は、両者のオセロ対決からスタートする。
将棋はもちろんであるが、あらゆるボードゲームに通じている羽生九段に挑むとはあまりにも無謀である(無論洒落であろうが)。

序盤でほぼほぼ羽生九段の必勝体制である。
まあ、本来は、オセロではなく「駒落ち将棋」をすべきだろうと思うのだが…。

それはともかく羽生九段の印象に残った言葉。

将棋では「ほかのものにゆだねる勇気」(これで負けたら仕方がない)が重要、
勝ち負けではなく、プロセスに自分なりに意義・意味を見出すことが大事という。

AIにも造詣が深い羽生九段は、AIは確率的・統計的に精度の高いものを追及していく、ではそのAIと違う人間の役割とは何かを、ノーベル賞の研究に例えて、ノーベル賞の研究は誰もやらない1%、0・1%といったところを研究する。

ここにAIとは違う人間の役割を述べる。
1%の可能性。
そういうものが、人間がやるべきことという。

またこの情報過多の時代に大事なのは「捨てる」ことだとも。
これがなかなか実践できない。

良い企画である。
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by kazuo_okawa | 2019-11-02 19:22 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

豊島名人、2連勝!

竜王対名人の直接対決である第32期竜王戦。
広瀬章人竜王に豊島将之名人が挑戦しているその第2局である。

結果は、第1局に続いて豊島名人の勝利。
第1局は、先手番豊島名人がスリリングにぎりぎりの受けで逃げきる。
第2局は、後手番で長手数の詰みを読み切る。
立場は逆だが、実に見事であり、見ていて非常に面白い。

贔屓の豊島名人が勝利した故、なおさら気持ちよい。

Abemaの解説者、行方尚史八段が名局を際立たせる。
行方八段は名うての詰将棋実力者である。
それゆえ終盤の解説が分かりよい。
一見、広瀬玉は詰まないようだが、実は、きっちりと詰むことを説明する。
豊島陣の桂馬の斜めの並びが良い。

しかも、行方八段の解説に寄れば、歩の位置が一つ違うだけで、実は逆転しているのだという。
これだから将棋は奥深い!

さてこれで、名人の連勝!
連勝ゆえ、普通に豊島名人が竜王位奪取だと思うが、王位戦では豊島名人が連勝しながら失冠。
また広瀬竜王は昨年、連敗しながら最終的に竜王位を奪取した。
そう思えば、次の第3局が興味深い。

先手番、豊島名人には是非頑張ってほしい。
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by kazuo_okawa | 2019-10-24 22:20 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

豊島名人先勝!

第32期竜王戦、広瀬章人竜王に挑戦するのは豊島将之名人。
竜王対名人の最高位同士の対決である。

その七番勝負の第1局が11日、12日と行われ挑戦者豊島名人が173手で先勝した。

角換わりの戦型で、一日目、わずか1時間半経過の時点で、50手目まで進んでおり、驚いたものである。
序盤は飛ばすというのが豊島流であり、深い研究に裏打ちされている。

先手番豊島名人が、46に自陣角を配置し、24桂馬と相手の歩頭に放った時は、痛快な勝負手に見えたが、実際はこの手がやりすぎのようであった。

ニコ生のタイムシフトで調べるとソフトは、この65手目の24桂馬で逆転と示した。
現に終局後のインタビューで豊島名人は「桂馬打ってさえない。」「空振りしたかな。」などと述べてここから悪くしたと述べている。

しかし将棋は逆転のゲーム。
だから面白い。

終盤、広瀬竜王の攻めに、豊島玉は左辺から右辺に逃げる。
名人を応援している身としてはハラハラする場面である。

そして豊島名人は攻めては挟撃体制を作り、151手目に広瀬玉に詰めろをかける。

攻めのターンが交代し、今度は、広瀬竜王が豊島玉を詰ますことが出来るかという、将棋の一番面白い場面を迎える。
いわゆる「詰むや詰まざるや」である。

実にスリリングであり、一つ間違えば詰まされるところ豊島名人はきわどく逃げ切って勝利した。

いやあ、こういう将棋は実に面白い。
今期竜王戦、楽しみである。

【追記】
10月12日付毎日新聞夕刊に、競馬好きの渡辺明三冠がこの竜王戦の見所を「豊島名人が先行逃げ切りを目指すのに対して広瀬竜王の追い込みが届くかどうか」と競馬用語を使って説明しているが、確かに最終20手くらいは、まさにこの「追い込み」対「逃げ切り」の迫力でしたね。
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by kazuo_okawa | 2019-10-13 00:36 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

貫禄の4戦全勝!

最強リーグとも鬼リーグとも言われる王将リーグ戦。
超新星藤井聡太七段以外は全員A級というとんでもないリーグ戦である。
だからこそ藤井七段の戦いぶりに目を離せない。

加えて、数々の最年少記録を打ち立ててきた藤井七段が、屋敷伸之九段の持つ最年少タイトル挑戦、或いは最年少タイトル奪取の新記録を作るのかという点でも注目されてきた。

藤井七段のスタートは三浦九段を破る好スタート。
しかし2戦目の対局相手が、藤井七段からみて過去3戦全敗の豊島将之名人であり、本日その対局が行われた。

藤井七段も気合いを持って望んだだろう。
ともに居飛車党故、相懸かりか角換わりが予想されたが、何と戦型は相懸かり模様から藤井七段のひねり飛車。
これは研究してきたのに違いない。

終盤からどちらが勝つのか分からない好勝負となり、結局、171手の長手数で名人が勝利した。

見事である。
しかし、終局後のインタビューがマニアックすぎる。

両者に「構想は何だったか」と問うたのである。
いきなりの質問ですよ。

無論、名人は普通に臨んだと、普通の答え。
おそらく聞きたかったのは藤井七段のひねり飛車。
ならばそう素直に聞けばいいのに…。

藤井七段は、「46歩からの継続が…」とマニアックに答えた。

これでトップは2戦全勝の広瀬章人竜王。
藤井七段とは最終局に組まれているため、まだまだドラマの要素は残っている。

しかし、藤井七段はこれで対豊島戦は4戦全敗。

ガックシポーズが印象に残る。
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by kazuo_okawa | 2019-10-07 23:26 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

初防衛失敗の連鎖

1日、斉藤慎太郎王座が初防衛に失敗し、挑戦者永瀬拓矢叡王に王座を奪われた。
斉藤王座を応援していたため大変残念である。

このところ、20代の若手実力者棋士が、初タイトルを得た後の、初防衛に失敗するというケースが相次いでいる。

将棋の場合、その時点で一番調子の良いものが挑戦者となるため、挑戦者がそのままの勢いでタイトルを奪取することは少なくない。
しかし初めての防衛戦は、今度は逆の立場となり、一番調子の良いものの挑戦を受けるため初防衛は難しい、と言われる。
それ故、この世界では「タイトルは防衛してこそ一人前」なのである。

ところがこの間、若手実力者の初防衛失敗が続いている。
菅井竜也元王位、中村太地元王座、高見泰地元叡王、豊島将之元棋聖・元王位、そして斉藤慎太郎元王座である。

渡辺明二冠らに破れた豊島名人は少し違うのかもしれないが、他のタイトルホルダーはいずれも同じ若手実力者に倒されている。
ここから見えることは若手実力者棋士の実力が拮抗していると言うことだろう。

裏返せば、頭ひとつ抜け出すことの難しさを物語っている。

だからこそ、羽生世代と藤井聡太に挟まれたこの世代で、誰が時代を築くのか、或いは、ひょっとしたら築くことが出来ないのか興味深いのである。

…それにしても今年、関西棋士のタイトルが4つも奪われたとは…。
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by kazuo_okawa | 2019-10-02 22:32 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

中年の星、王位初奪取!

豊島将之王位(名人)が2連勝したとき、まず間違いなく王位防衛と思っていた。

先手番の豊島王位が第3局に先手番矢倉を選択したときも(矢倉は最近では、後手番急戦策が優位と言われている)敗北したものの、名人のある種の余裕だろうと思っていた。

それは名人が伝家の宝刀角換わりを採用しないことも…(結局、第5局、7局ではこのエース戦法を持ってきたのであるが…)

豊島王位を応援してきたものとしては、棋聖の失冠に続く、王位の失冠であり「タイトルは防衛してこそ一人前」と言われる中、豊島時代を築くにはいささか気になる。

しかもこの最終局、ニコ生プレミアムのタイムシフトを見ていると、79手目、豊島王位が62歩としたときに逆転している。
72の金にひもをつけた52飛を遮断するもので、素人目には辛い手だと思ったが、ここからが良くなかったのである。
慎重にいき過ぎたと言えなくもない。

残念であるが、これからも頑張ってほしい。

一方の、挑戦者木村一基九段は46歳であり、初タイトルは悲願であった。
しかもこれまで、タイトル挑戦6回で「この1局に勝てばタイトル奪取」の一番で8連敗している。

「解説名人」といわれ人気のある棋士だけに、今回だけは木村乗りも多かった(まだ20台の豊島王位にはこれから幾らでもチャンスがあるというわけである)。

木村九段の揮毫は、その生き様の通り、「百折不撓」(何度失敗しても、その志を決して曲げないこと)である。

いくら失敗を重ねても決してめげてはいけない。
木村九段の王位奪取は、負け続けているものに勇気を与えるものであることは間違いない。
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by kazuo_okawa | 2019-09-26 23:13 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

寄せか、詰みか

法学セミナー最新号(2019年10月号)に渡邉泰彦京都産業大学教授の「ドイツ同性婚導入」という大変興味深い論文が出ている。

ドイツにおいて同性婚を認める立法に至る経過など非常に詳しく書かれており勉強になるが、本稿の主題は、この論文の内容ではない。

副題に驚いたのである。
それは「寄せか、詰みか」というもので、実はこれは将棋用語そのものである。

将棋用語が、日常的に使われることは少なくない。
「王手」や「成金」「高飛車」「持ち駒」などはよく知られ、普通に日常的に使われる。

天才最年少棋士藤井聡太七段が、対局の際にその第1手(初手)を指す前に、必ずお茶をすすることから「初手お茶」と言われることは知られているが、ここでの「初手」は、「最初は」という意味に普遍化されている。
それゆえ、まだ一般化してはいないが、棋士や熱心な将棋ファンの間では、例えば宴会の始まりに「私は初手ビール」「初手チューハイ」などと使われる。

さて戻って、「寄せか、詰みか」。

「詰み」は王様が詰んだのだから将棋はこれで終了、「寄せ」はその詰みに至る前の段階であるが、まだ将棋は終了していない。

つまりこの副題は、ドイツの同性婚導入の法制度はこれで終了か、さらにまだ続くのか、ということを、「寄せか、詰みか」とあらわしているのである。

本文中に「寄せ」も「詰み」もそのような言葉は出てこず、無論、その説明もない。
つまり将棋用語が普通に使われているのである。

いやあ、こういう使われ方は、将棋ファンとして非常に嬉しい。
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by kazuo_okawa | 2019-09-14 00:04 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
最年少名人を目指す天才藤井聡太七段の9月3日の勝利はブログに書いたが、ネット上話題をにぎわせたのは、
<2人の"天才・藤井"がともに勝利>
<2019年9月3日は「藤井ファン」にとっては忘れられない一日となりました。>
というニュースである。

天才藤井聡太七段と並ぶもう一人の天才藤井猛九段。
革命的戦法「藤井システム」を編み出し、その強烈な武器を引っ下げて羽生九段らと激闘を繰り返したことは将棋史に敢然と輝く。

この二人の藤井、二人の天才が同日対局でともに勝利したというのである。

藤井猛九段は叡王戦予選で羽生善治九段と対局。
9月7~8日に遠方への出張の行き帰りにニコ生タイムシフトでこの藤井・羽生戦をじっくり見たが、いやあ、確かにこれは体を震わす。

観戦者も多く名人戦並みであり、ツィートの桁違いの多さが将棋ファンの関心が高かったことを示す。

定番の対局前アンケート。
どちらを応援するかというもので、羽生九段応援が28・7%、藤井九段応援が26・8%
とほぼ互角だが、一番多いのは、「どちらも応援」で44・5%である。
つまりファンの多くはこの対局自体を楽しみにしていることが窺える。

そして序盤の一手一手が緊張感を高める。
いうまでもなく「藤井システム」が出てくるのかどうかという注目である。

藤井九段が四間飛車を示すとワーッとツィートが殺到し、羽生九段が居飛車穴熊を目指すとまたしてもやワーッとツィートが殺到する。
画面がツィート一杯となり将棋盤が見えない。
そして「藤井システム」!

相手の得意戦法を受けて立つのが往年の羽生流である。
藤井九段が伝家の宝刀を繰り出し、相手の得意戦型を受けて立つ羽生流が出たとなれば、これだけで観戦将棋ファンとしては心を震わす。

いや、内容も互いにヴァージョンアップしているのであるから凄すぎる。

結果は藤井九段の勝利。

これは結果がどうこうよりも、このレジェンド二人の対局自体が素晴らしい、素晴らしすぎるのである。

【追記】
この激闘のあと、羽生九段は3日後に郷田九段と闘い王将リーグ入りを決めたのも凄い。それにしても藤井九段といい、郷田九段といい、いずれも「羽生世代」である。

【さらに追記】
まるでマンガのようである。叡王戦本戦トーナメント入りを決める予選決勝の藤井猛九段の相手は井上慶太九段だという。いうまでもなく短手数で「藤井システム」にぶっ飛ばされた被害者第一号である。井上九段は、羽生九段のように「藤井システム」を受けて立つ闘い方をするのかどうかが大変興味深い。
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by kazuo_okawa | 2019-09-09 01:37 | 将棋 | Trackback | Comments(0)