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by kazuo_okawa

2019年 09月 04日 ( 1 )

谷川浩司九段の持つ最年少名人記録を抜くには、順位戦で一つの取りこぼしも許されない。

数々の最年少記録を打ち立ててきた将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段にとって、最年少タイトルと、とりわけこの最年少名人はおそらく意識しているであろう。

その順位戦が、9月3日行われ、藤井七段はベテラン高橋道雄九段に後手番で勝利し、開幕4連勝を飾った。
注目は、高橋九段の得意戦型矢倉を採用し、そして終盤またしても意表を突く一手を放ったことだろう。

トップ棋士同士の闘いはアマチュアには理解できず、名解説があって理解できる。
若き羽生善治五段(当時)が加藤一二三九段に妙手52銀を放ったとき、それが「伝説」となったのは、解説米長邦雄永世棋聖の名解説が後押しした面は否定できないであろう。

3日、藤井七段が56手目で31玉と逃げたのも同じと言えよう。

それは解説横山泰明六段が予め挙げた予想手と全く違う手を指したからだ。

藤井七段は31玉と逃げるのは、高橋九段が21歩成として、21の桂を取りながら藤井七段の玉に王手をかけることが出来る。
プロの感覚では、これは得ではなく、だからこそ横山六段の事前の予想手にこの手はなかったのである。

藤井七段がこの31玉としたとき横山六段の驚きがこの名手を物語る。
「いや、この手は凄い!」
「この手は打てない」
「しかし意味は分からない…」

しかし意味の分からない、というその手の意味が、何と14手後に分かる。

その後藤井七段が高橋九段を詰ませにいったとき、70手目に65歩と打ったのを見て、このために(桂を犠牲にしてまで)、歩を必要としたのかと、その意味が分かるのである。

いやあ、まるで良質のミステリを読むようなトリックである。
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by kazuo_okawa | 2019-09-04 00:33 | 将棋 | Trackback | Comments(0)