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by kazuo_okawa

2018年 11月 19日 ( 1 )

労働組合の要請で、18日に講演を行った。
労働基本権や労働組合の役割など話したあと、今年の労働法の話題を説明した。

それは2018年に成立した「働き方改革法」である。

その中身は「長時間労働規制」というものの、「100時間未満」の残業の容認であり、しかも建設、運転、医師について猶予するなどザル法である。
また「残業代ゼロ法(高度プロフェッショナル制度)」は年収要件は法律に明記されず拡大の危険がある。
「同一労働同一賃金」は発想は正しいが、具体的にどう定めるのか、今のところ考えられているガイドライン方式は、不透明な部分が多い。

以上のように労働者にとっては必ずしも良い改正と言えないが、参議院はこの「働き方改革法」について何と47もの附帯決議を行っている。

主なものは次の通りである。
「事業主は、特例の上限時間内であってもその雇用する労働者への安全配慮義務を負う(5)。」
「高度プロフェッショナル制度を導入するに当たっては(略)この制度創設の趣旨にもとるような制度の誤用や濫用によって適用労働者の健康被害が引き起こされるような事態を決して許してはいけない(19)。」
「各社の労使による合意なき通常の労働者の待遇の引下げは、法改正の趣旨に反するとともに、労働条件の不利益変更法理にも抵触する可能性がある(32)。」
「低処遇の通常の労働者に関する雇用管理区分を新設したり職務分離等を行った場合でも、不合理な待遇の禁止規定や差別的取扱いの禁止規定は回避できない(33)。」などなど。

この附帯決議は大いに利用出来る。

例えば、郵政では、契約社員に住宅手当を支払わないのは不合理であるとの判決が出た途端、一部の正社員に対する住宅手当を撤廃するとの方向を打ち出した。このように、一部の会社は、契約社員の待遇改善を回避するために、正社員の待遇引下げ等に着手しているが、附帯決議は、会社のこうした行為であって許されないとしており、これを団体交渉で活用すべきである。

これは一例であるが、付帯決議は使えるものがあるし、また団体交渉によって改めて労働組合の存在感を示すチャンスである。

労働組合へ、エールを込めて講演した。
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by kazuo_okawa | 2018-11-19 15:41 | 労働 | Trackback | Comments(0)