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by kazuo_okawa

2018年 10月 28日 ( 1 )

狭山事件の全面広告

本日(28日)の朝日新聞朝刊に冤罪を訴える狭山事件の全面広告が掲載されている。

事件発生は1963年であるが、私は京都大学入学後、法学部のとあるサークルに入って「狭山事件」に関心を持つようになる。

そして1983年、弁護士になってから、第2次再審請求審の弁護団に入れてもらい、専ら「脅迫状」の担当をさせてもらった。
それは、この狭山事件の中で、直接的な「客観的証拠」が「脅迫状」であり、<石川一雄氏が脅迫状を書いていたら有罪>、<書いていなかったら無罪>となる非常に大きな証拠であるからだ。

実際のところ、何ら「筆跡鑑定」の手法などを知らなければ、例えば「ら」の字など、「脅迫状」の字と、石川氏の字とはそっくりに見える。
だから書いたのは「同一人物」と思ってしまうところに冤罪の落とし穴がある。

実は、字を書けない人が、字を覚えていくと、「ら」の一画目は二画目よりも低い位置に書いてしまうことが多く、そのような「ら」の「一致」は何ら珍しいものではない。

それゆえに「ら」の字が似ているからといってそれは何も「有罪」を立証しない。
それは、犯行現場に残された血液型がA型であっても、A型は無数にいるゆえ決め手にならないのと同じである。

そして、「脅迫状」をより細かく分析すれば、むしろ石川氏の筆跡とは異なることが分かってくる。

私自身は現在は弁護団を辞退させてもらっているが、先の経験から、狭山事件は冤罪と確信している。

と同時に、我が国の「刑事裁判」が、あまり数学的に考えていないと感じることが少なくない。

もっと、統計的手法、確率的手法をとるべきと考えて、私は、昨年、「数学的刑事弁護」(浦功編著「新時代の刑事弁護」所収)を発表させてもらった。

その動機の一つは狭山事件にある。
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by kazuo_okawa | 2018-10-28 17:52 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)