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by kazuo_okawa

2014年 08月 23日 ( 2 )

東野圭吾「マスカレード・イブ」を読み終える。
本当に、東野ミステリは面白い。
よくもまあこんな「話」を考えるもんである。

【以下、ネタバレしています】

大学教授が殺害され、一番動機のある疑わしい人物の「3日」のアリバイがはっきりしない。
どうも「ホテル・コルテシア大阪」で「人妻」と会っていたらしい。
しかし、容疑者は、そのアリバイを警察に伏せてひたすら秘密にしようとする。
「策がなさ過ぎる」という「謎」が興味を引くとともに
読み進む内に、犯行日がはっきりしない、ということに気付く。

ここで東野圭吾のかの名作を思い出さざるをえない。
おそらく東野圭吾は、<犯行日をずらす「仕掛け」>を幾つも持っているのだろう。
それをこの作品に当てはめた。

成る程、こういう手もあったか、と感心する。

無論、本作は、「マスカレード・ホテル」の主役2人がコンビを組む前の話であり、
「マスカレード・イブ」で2人が出会っていればおかしい。
そこで2人を直接出会わせないで、しかし尚且つ2人の力で真相にたどり着く。
そのアイデアが素晴らしい。
by kazuo_okawa | 2014-08-23 21:45 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
8月22日付け朝日新聞朝刊の社説に、万引きされた古物販売店「まんだらけ」が、犯人と決めつけた人物の顔写真を公開するとのべた事件の問題を指摘している。

私自身もこの問題をどう考えるかについては、すでにブログで述べた。

とはいえ、一般的には、悪いことをしたのだから、何故顔写真を公開していけないのかという意見も多い。
しかしこの考えは間違っている。

警察でもない一私人が、他人を、刑事事件の「犯人」と決めつけることは「刑事事件で有罪との判決を受けるまでは無罪である」との「無罪推定原則」に反する。
また、今日のネット社会における「顔の公開」自体が明らかに「行き過ぎ」であり、私的制裁にもなりかねない。
そして、近代の法治国家においては、仮に対象者が「犯人」であっても、私的制裁を許していない。

そのそも、「私的制裁」を許すことは新たな憎しみを生む。
近代社会においては、その憎しみの連鎖を断ち切るために「私的制裁」を禁じた。
これが理性的な社会というものである。

そして、この「報復」の連鎖を断ち切ることは、「戦争放棄」「非武装中立」「死刑廃止」といった政策と共通の思想を持っている。
逆に言えば、この「私的制裁」を許すのであれば、「反撃を許す戦争」を肯定し、「目には目を」の死刑も肯定しかねない大変危険な考えにつながるとも言える。

むしろ「報復」の連鎖を許さないために、「私的制裁」も「戦争」も「死刑」も全て辞めるべきと、私は考える。

朝日新聞の社説は、まんだらけ事件によって明らかにされた問題点の指摘としては、大変素晴らしい。
しかしそのまとめの文章は「(インターネットなどのツールの)影響の重みをひとり一人が考えて行動しなければならない」と結んでいるが、できれば、もう少し歯切れ良く断言すべきであろう。


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by kazuo_okawa | 2014-08-23 00:19 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)