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by kazuo_okawa

2013年 12月 03日 ( 1 )

東野圭吾の新作「疾風ロンド」を発売日に買うものの
時間が無くてなかなか読めない。

先日、遠方の仕事があったため
移動中に読み始めると一気に読めた、
まさしく「疾風」である。

【以下ややネタバレしています】

東野ファンなら、体裁などから
「白銀ジャック」の続編であろうことは推察できるので
前作の登場人物のおさらいだけをしておく。

その上で読み始める。
すると、いきなり犯人は死亡した。

これは、東野の「麒麟の翼」を連想させる。
おそらく東野は「いきなり犯人が死亡する」パターンを
幾つも考え「引き出し」に貯えているに違いない。

「疾風ロンド」のその後の展開は
「青春」「父と子」という東野の得意のテーマである。
しかし、深くなくさらりと進める。
こういうところがさすがである。

そして、「白銀ジャック」以来の、千晶と根津が登場する。
うまいですね。
前作を読んでいるものなら、ここまででワクワクします。

その後はサスペンス。
2つのストーリー(容器の回収とその町の過去の出来事の謎)を
巧みに交錯させる。

無論こういう「交錯」はミステリの定番でもある。

そして読後感もいい。
実に見事な作品である。

しかし、この作品の意義は、作品それ自体にあるのではない。

何と言っても、東野圭吾が
軽く書いても標準以上の作品を書ける、と
示したところにある。

おそらく本作は、「ゲレンデへ行こう」の謳い文句の通り
ゲレンデを舞台にして、しかも、
11月中に発行が予定されていたのであろう。
そして前作からのシリーズキャラクター。

限られた条件下でも、これだけの作品を作ると言うところが
素晴らしく、そして、それこそが、本作の最大の意義である。
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by kazuo_okawa | 2013-12-03 23:06 | ミステリ | Trackback | Comments(0)