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by kazuo_okawa

2013年 05月 16日 ( 2 )

定期購読している「消費者法ニュース」(95号)が
本日、事務所に届いた。

消費者問題を広く取り扱った専門誌であり
大変重宝する。

ぱらぱらっとページをめくると
「消滅時効期間経過後の貸金請求問題」が
取り上げられていた。

私自身も最近その種の相談が多いと感じ、このブログで
「『蒸し返し』の功罪」としてすでに述べたとおりであるが
さすが専門誌である。
どうやら全国的に増えているようである。

一般には、いったん消滅時効期間経過後に
債務者が何らかの支払いをすれば、
それは債務の承認とみなされて
あとから消滅時効を主張しても
それは信義則上許されない、とされている。
(最高裁1966年4月20日判決)

要するに古い借金を、本来なら、時効だといってしまえば
払わなくていいものを、少しでも、いったん払うと
あとから時効だ、とはいえないと言うことである。

救済の理屈はないわけではないが
実際は難しい。
わずかだからいいか、と思ってほんのわずかでも支払うと、
時効の主張ができないという
大きな結果となるのである。

古い話にはうっかり乗らないのが一番である。
重ねてお知らせする次第である。
by kazuo_okawa | 2013-05-16 23:49 | 法律相談・法律の話題から | Trackback | Comments(0)

体罰という傷害罪

弁護士として、
「学校問題」「学校事故」を特に専門にしているわけではない。

しかし、学校事件、とりわけ「体罰」の相談は後を絶たない。
裁判も何件も行った。
加害者教師側もあれば、被害者生徒側もある。

どちらからの相談の場合でも私が気になるのは
体罰をした教師の、加害意識の低さである。

被害者(生徒)側で不快に思うのはもちろん
加害者(教師)側でも意識の低さを感じることがある。

加害者(教師)側の相談の時は、まさしく依頼者たるその先生に
良かれと思ってアドバイスする。

損害賠償の場合、
一般にその賠償額は交通事故をもとに「相場」ができている。
しかし、交通事故は「過失」である。
一方、体罰は、力関係の上下のある中で、しかも、「故意」である。
そうであれば交通事故の相場より、損害賠償額を
増やすのが普通であろう。
ましてや被害者側に満足してもらうには若干プラスアルファしても良い。
日本の損害賠償額は低い、と感じているものが
多いからである。

そして加害者たる先生にそのようなアドバイスをするのは
被害者側と円満に示談解決することが
何よりも優先されるべきと考えるからである。

学校の先生の場合、最悪のケースでは
刑事事件として起訴され、有罪となり、
職を失うことすらあるのである。

そこで最悪の事態をさけるためにも
先のようなプラスアルファしても良いとのアドバイスをするのである。

それは、私自身が、被害者側、加害者側の
両方をいくつも経験してきた上でのアドバイスなのである。

しかし、どうも腑に落ちない、という反応の先生もいる。
中には、交通事故よりも軽い、と思っているのではないかと
感じられることもある。

体罰は、決して「教育的指導」ではない。
暴行あるいは傷害罪である。

賢いはずの、学校の先生相手であるが、
このように、はっきりと言った方がよいのかな、と時折思ってしまう。



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by kazuo_okawa | 2013-05-16 01:10 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)