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by kazuo_okawa

勝利にほくそ笑むもの

サッカー・ワールドカップ杯において、日本は劇的な16強入りを決めた。
ほぼ負けると思われていた対ドイツ戦に勝利し、ほぼ勝てると思われていた対コスタリカ戦に敗北し、そしてほぼ負けると思われていた対スペイン戦に勝利した。
予想を覆すだけでなく対スペイン戦は「1ミリ」の差で勝利したというのであるから、内容も劇的である。

サッカーの中継を全く見なくとも、ニュースで否が応でも内容が耳に入る。

しかしこの大量のニュースに合わせるかのように重要な政策転換が行われている。
防衛政策で「敵基地攻撃能力 保有」である。
すなわち自民、公明両党は12月2日、政府の安全保障関連3文書の改定に向けた実務者協議で、敵のミサイル発射拠点などをたたく「敵基地攻撃能力」の保有を認めることで正式合意したのである。
政府はこれを受け、安保関連3文書に明記し、長射程ミサイルなどの開発・配備などに乗り出す。
つまり、勝っても負けても「大騒ぎ」するであろう、対スペイン戦に合わせている。

現に本日3日の朝刊は読売、産経などは「何が起こったのか」と驚くくらいの一面大トップ記事である。
まあいつもの通り政権の意向を汲んでいますね。

毎日も一面トップ、ただ一面右側に「安全保障政策を転換」という記事が出ている。

「専守防衛」を逸脱するのにこれである。

さすがに朝日は一面トップである。
といっても一面左の「日本劇的16強」の文字の方が大きいが。

さらに「専守防衛」を逸脱するのを覆い隠すために、自民党政権は「反撃能力」と言葉を言い換えた。
その意味を分かっていながら朝日以外の4紙は無批判に「反撃能力」という言葉を使っている。

いよいよ「大本営発表」まじかである。

日本の劇的勝利に、一番喜んでいるのは間違いなく岸田文雄政権だろう。
【追記】
一面の話であり、毎日も記事本文ではカッコつき「反撃能力」や、カッコ内で「敵基地攻撃能力」と表示するなどしている。

by kazuo_okawa | 2022-12-03 12:34 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)