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by kazuo_okawa

藤井二冠の弱点!?

昨日は、将棋プレミアム,Abemaテレビで興味深い対局が3局放映されていた。

A級順位戦は豊島将之竜王(叡王)と糸谷哲郎八段。
王将戦リーグ戦は、佐藤天彦九段対藤井聡太二冠。
ならびに羽生善治九段対広瀬章人八段。

しかし何といっても注目は王将リーグ戦3連敗中の藤井二冠であり、そして驚くべきは、この対局で、居飛車党佐藤九段の3手目である。
56歩!
5筋の歩を突き、ゴキゲン中飛車である。
いやあ凄い!

佐藤九段が過去に先手で中飛車を採用したことはない。
にもかかわらずこの重要な一局に採用したのは、明らかに、王将リーグ戦前局、永瀬王座は四間飛車で藤井二冠に勝利したことをふまえ、本局の佐藤九段も対藤井二冠用に振り飛車を用意してきたことは間違いない。

しかしこの意表を突く秘策にもかかわらず藤井二冠が勝利した。

あたかも、藤井二冠の弱点かと思われた「横歩取り」であったが、先日、用意周到に準備した村山慈明七段の横歩取りを藤井二冠が返り打ちにしたことを思わせる。

おそらく、藤井二冠は横歩取り戦法の研究をしたであろうことと同じように、対振り飛車永瀬線の敗北を、十二分に研究したことは想像に難くない。

かくて若き天才は、その敗北を避けることなく研究し、苦手戦型をなくしていく。
実に凄い。

おそらく、王将リーグ戦3連敗した藤井二冠は、この後3連勝で「陥落」は免れるのではないだろうか。


by kazuo_okawa | 2020-10-30 05:50 | 将棋 | Trackback | Comments(0)