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by kazuo_okawa

ウーバーイーツの事故の示すもの

安倍首相は二度目の政権投げ出しをして退陣したが、安倍政権を振り返って「負の遺産」(モリ・かけ・桜・黒川・河井)を指摘するのは正しいが、外交・経済が成功したかの如く振り返るのは誤りであろう。

外交は、「海外旅行」を繰り返し、アメリカ追従のもと金をばらまいたに過ぎない。
経済は、財界・大手資本を喜ばせただけである。

さらには、「雇用」を増やした、というものもいる。
しかし、その内実は非正規労働者を増やしたものだった。

さて、偶然なのかどうか、9月16日に、読売系テレビ「スッキリ」で「危険なウーバー配達相次ぐ」と放映され、同日毎日新聞夕刊は、「宅配サービスに相次ぐ危険運転」という同じような記事である。

内容は、いずれもウーバーイーツが幾つも危険な事故を起こしている、というものである。

事故が起こる理由は、ウーバーイーツ運転者が配達件数を増やすと追加報酬(ボーナス)をもらえるシステム、オーダーあれば(競争なので)いち早く応えるために運転中でもスマフォに注意しているというところにある。
つまり構造的に、不注意運転の上、ハイスピードになりがちとなる。
それゆえ、ウーバーイーツ自身が被害者になったり、あるいは逆にウーバーイーツに当て逃げされたりするという事故も生じている。

こういう「構造」ならば、それを作り出したウーバーイーツ日本社に責任があると誰しも思うだろう。
しかし、ウーバーイーツは責任をとらない。
ウーバーイーツは「マッチングであり、配達者は個人事業者であるから、ウーバーイーツは責任はない」と言い切っている。

安倍政権は「多様な働き方」を推進し、「雇用拡大」を誇ったが、実体はこのウーバーイーツにみられるとおりである。

しかも安倍政権は経産省に「雇用によらない働かせ方」を研究させてきた。
つまり、経営者が責任をとらない働かせ方である。

ウーバーイーツの事故の多さを報ずるのは重要であるが、更に進んで、ウーバーイーツ労働者の悲惨な現実、一方で経営者が責任をとらない働かせ方、そしてそれを生み出した安倍政権という背景まで是非分析してほしい。


by kazuo_okawa | 2020-09-18 07:16 | 労働 | Trackback | Comments(0)