3日前の13日(日)朝、いつものように習慣でテレビをつけているときである。
なんと、午前7時10分にテロップの臨時ニュースが飛び込んできた。
全米オープンテニス女子シングルス決勝で大坂なおみ選手が優勝したという。
大坂なおみ選手が、臨時ニュースで流れるほどに注目されたのは、無論、勝敗の帰趨もあるが、黒人差別への7枚の抗議マスクとともに戦った大坂なおみ選手の行動そのものにもあろう。
差別に抗議する大坂なおみ選手の姿には強く打たれる。
これまでアスリートの政治的パフォーマンスには批判も多かった。
よく上げられるのはオリンピックでのメダリストの「差別に対する抗議」である。
表彰台で、こぶしを突き上げる姿は何十年たった今でも覚えている。
しかし、スポーツを政治利用するなとの批判から、その後の大変な生活もよく報じられていた。
ましてや「スポンサー」がついていれば、その「スポンサー」を失うという経済的マイナスも大きい。
大坂なおみ選手はそれらのリスクを分かった上で強い信念で行動したのだろう。
そのことがメッセージの内容とともに二重に感銘を受ける。
無論、目標は「差別なき社会」である。
同時に、アスリートが政治的発言をすることを普通に社会に許容させる。
間違いなく、大阪なおみ選手はその歴史的一歩を築いたといえるだろう。
願わくば、この日本においても同様であってほしい。
アスリートのみならず、俳優、ミュージシャン、芸術家など誰もが、自由に、普通に政治的発言が許される。
無論、どの市民も同様である。
それこそが、真に民主主義と言えよう。
大坂なおみ選手の勇気ある一歩が、
この日本においても、そのような社会に是非なってほしいと強く思う。