石井妙子著『女帝 小池百合子』(文芸春秋)を読めば、小池都知事の経歴、とりわけ「カイロ大学を4年で首席卒業」というのは相当怪しい。
小池氏は今回の都知事選でも卒業証書を見せたようたようだが前著ではその証書にも触れて疑いを示しているのである。
にもかかわらず小池氏は「皆さん私の経歴ばかり聞かれるが、経歴よりも政策論争を」と述べたのである。
しかし候補者が虚偽の経歴を挙げていたとなれば大問題であろう。
有権者に対する裏切りでもある。
仮にその点を譲って、では小池氏は政策を訴えているのであろうか。
同じく都知事候補の山本太郎氏は、新型コロナウィルス対策については、今回のコロナ被害は「災害」であり、災害対策基本法の災害とし、激甚災害に指定すれば、家を失わず、失業することもない、と訴えている。
そして連日テレビに出ていた小池氏は、そういう訴えをすべきであるのになにもしなかったと名指しで批判しているのである。
にもかかわらず「経歴よりも政策を」と訴えた小池氏は何ら反論しない。
街頭演説もしない。
政策論争しているといえるのだろうか。
その場限りで逃げているとしか思えない。
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