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by kazuo_okawa

王道の受け答え!

朝日新聞1月4日付け朝刊に、藤井聡太七段と作家の小川洋子氏の対談が出ている。
実に良い対談である。

対談を読むと、何と、小川洋子氏は将棋盤もこの日始めてみたらしく、全く将棋は知らない。
そういう作家との対談なのである。

無論、主役は藤井聡太七段。
将棋を知らない作家の質問にも丁寧に答える。

熱心な将棋ファンなら、藤井七段の発言はそれほど新味はない。
しかし読者の多くは、それほど将棋に詳しくないだろう。
そう思えば、こういう組み合わせもいいかなと思うのである。
(無論、昨年の木村聡太教授とのある種マニアックな対談もいいのだが))

そしてある意味で小川氏の初歩的な質問を丁寧に説明するという藤井七段の姿に感銘を覚える。

思えば、何十回となく聞かれたであろうお馴染みの質問であっても、親切に答えてきた、羽生義治九段の姿を思わす。
つまり王道である。

藤井七段の29連勝記録は有名だが、無論、この偉業は「新記録」故に大変素晴らしいのであって、連勝記録の数字「29」自体が素晴らしいと言う人はまずないであろう。

棋士や将棋好きは合理主義者が多いと思われ、数字そのものに普通意味は無いからである。

しかし小川氏は、この「29」に意味を見いだす。
完全数「28」を「一つ上回った」からというのである。

こういう意味づけも想像しがたいのだが、まあ何というか、
藤井七段の素晴らしさを伝えているという意味で見事な対談である。
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by kazuo_okawa | 2020-01-07 21:00 | 将棋 | Trackback | Comments(0)