定期購読している「AERA」(2019年5月20日号)に、ジャーナリスト・田岡俊次氏による大変興味深い記事が掲載されていた。
<4月30日、「退位礼正殿の儀」で、安倍晋三首相はおそらく歴史に残る大失言をしてしまった。それが起きたのは「国民代表の辞」のほぼ末尾だ。
「天皇、皇后両陛下には末永くお健やかであらせられますことを願っていません」>
<文書として公表された「国民代表の辞」には当然、「願ってやみません」とある。なぜこんな間違いが起きたのか。動画で確認すると、安倍氏は懐から出した文書を読み上げたのだが、「あられますことを願って」まで進んだところで一瞬口ごもり、その後で「あらせられますことを願っていません」と発言していることがわかる。>
どうやら安倍首相は、原稿の「願って已みません」の「已み」の字がよめなくて「願っていません」と誤読したらしい。
この程度の字が読めないという無教養自体が恥ずかしいが、仮に字が読めなくても、「願っていません」なら意味が反対となりおかしいと気付かないというその「知性」のなさにも愕然とする。
「安倍首相」「字が読めない」というキーワードで検索すると、
有名な「云々」を「でんでん」と呼んだ誤読のほか、「背後」を「せご」、「画一的」を「がいつてき」と呼んだなど無教養の数々が出てくる。
問題は、この大失言を多くのメディアが報じていないことだろう。
この国は、失言その他安倍首相に不利になることは報道しないという、まるで独裁国のようになっているようだ。
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