まるで漫画のように勝ちまくってきた天才少年藤井聡太七段が破れた!
順位戦C級1組10回戦で近藤誠也五段に136手で敗れ、昨期から続いていた順位戦での連勝記録は、中原誠十六世名人と並ぶ史上最多タイの「18」でストップした。
藤井七段は、この対局に勝利し、さらに同時刻で対局をしていた師匠の杉本昌隆七段が船江恒平六段に勝利すれば、32年ぶり2組目となる師弟同時昇級も達成するところだったが、藤井七段、杉本七段とも破れた。
これで、破れた藤井七段、杉本七段、勝利した近藤五段、船江六段の4人が8勝1敗となり、順位最下位の藤井七段は自力による2期連続の昇級の可能性が消滅した。
藤井七段は昇級するものと思い込んでいたために、ある意味で驚くべき結果である。
と同時に、勝利した二人はいずれも藤井七段に屈辱の敗北経験を持っている。
近藤五段は藤井29連勝新記録の内の1勝を献上し、船江六段は、藤井キラーと呼ばれた井上一門で注目の中破れた。
二人とも、注目の中、意地を示したといえよう。
それにしても最年少名人を目指すには一度の足踏みも許されない藤井七段にとって、自力昇級の目がなくなったのは極めて厳しい。
極めて厳しい状況であるが、それでも藤井七段は、漫画のように昇級するのではないだろうか。
【3月6日追記】
藤井七段勝利は別として、私の予想に反して近藤誠也五段、杉本昌隆八段、船江恒平六段がいすれも勝利し、順位戦特有の順位順で、近藤誠也五段、杉本昌隆八段が昇給を決めた。
これで、藤井七段は、最年少名人になるには文字通りノンストップとなった。
いやはやどうなるのだろうか。
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