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by kazuo_okawa

ロマンチスト対リアリスト!

スポーツニッポン1月27日付裏面の見出しが実によい。
「雪中の激闘 ロマンチスト久保王将 リアリスト渡辺棋王」
という大きな文字が躍る。

久保利明王将に渡辺明棋王が挑戦する第68期王将戦七番勝負第2局が1月26・27日に大阪府高槻市「山水館」で行われた。
吹雪舞う中の激闘である。
渡辺棋王は通算3期目の王将位獲得を目指し、久保王将は防衛すれば通算5期目、3連覇となる。
第1局は先手番の渡辺棋王が勝利し、続く第2局1日目を報じた記事である。

久保王将は、振り飛車党の第一人者。
アマチュアでは人気の戦法だが、AIはその戦法を低く評価し、プロの間では減少傾向にある戦法である。
振り飛車党から居飛車党に鞍替えしたプロも多い。
しかし、久保王将は戦法を変えず一貫して振り飛車党である。
A級棋士やタイトルホルダーの中ではただ一人である。
そのように孤高の中、振り飛車で闘うのは、アマチュアファンのためでもあり、同時にそれは振り飛車復権の夢を乗せた闘うロマンチストなのである。

一方渡辺棋王は、勝利のためにスタイルを柔軟に変える。
だからこそ記事はリアリストとなずける。

しかしリアリストなのは戦法だけではない。
記事ではそこまで書いていないが、渡辺棋王は、後手番なら千日手も辞さず、いわゆる手待ち戦術を普通に行う。
今回も行っていた。
千日手となれば引き分けであり千日手指し直しは先後入れ替わる。
つまり先手番がわずかに勝率が良いことから、後手番なら千日手は辞さないのである。
リアリストと呼ばれる所以だろう。

しかし観戦将棋ファン(見る将)としてはこれほど面白くない戦術はない。

ロマンチストに勝利してほしいのだが、勝負は実にリアルに、リアリストが制した。
127手。

これで渡辺棋王の2連勝である。

第三局以降、久保王将に是非とも頑張ってほしい。

【2019年2月27日追記】
残念ながら4連敗で久保王将は失冠した。
「今までも決して順風満帆ではなかった。また一から階段を上ってこの場所に戻ってきたい」
この久保王将の敗戦の弁には泣けてしまう。
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by kazuo_okawa | 2019-01-27 19:35 | 将棋 | Trackback | Comments(0)