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by kazuo_okawa

白井聡「国体論~菊と星条旗」

本日(30日)朝日新聞一面は「陛下 務め全うの意向」との見出しとともに、次のように報ずる。
「天皇陛下の退位まで30日で1年。宮内庁は陛下の84歳という年齢を考え、この1年で徐々に公的な活動を皇太子さまや秋篠宮さまに引き継ぐことを提案したが、陛下は平成が終わる退位日まで活動を全うする意向であることがわかった。」

これを読んで思い出すのが、白井聡氏の近著「国体論~菊と星条旗」である。
白井氏は、明治維新から敗戦までと、敗戦から現在までを、いずれも「国体の形成期」「国体の相対的安定期」「国体の崩壊期」と三つに分ける。

そして国体とは何かについて、副題から察せられる通り、戦前は「天皇」戦後は「アメリカ」というわけだ。

戦後の日本がアメリカの属国であることは異論ないだろう。
そして「権力」を支える側がそのシステムからの脱却もはからない。
それを「国体」というキーワードでもって分析するところに斬新さがある。

そして新たに取って代わった「国体」アメリカがもたらした「民主主義」は、「天皇制民主主義」であり、戦後レジームの一翼を担うものとして象徴天皇制がある。
そしてその象徴天皇制における(いいか悪いかは別として)「象徴」を、天皇は、動きまわり「祈る」ことをもって体現したという。
それはアルカイスムであるが戦後レジームであり、それに対して天皇は「居るだけでよい」とする「戦後レジーム脱却派」とは異なる。

そういう白井氏の指摘があるだけに、そういう白井観を知ったうえで本日の朝日記事を読むと実に興味深いのである。

白井氏の近著をお勧めする。

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by kazuo_okawa | 2018-04-30 10:36 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)