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by kazuo_okawa

否定と肯定

考えさせられる作品である。

映画「否定と肯定」は、ホロコースト否定論者がユダヤ人益史学者に名誉を傷つけられたとして、イギリスの裁判所に訴えるという「法廷もの」である。
そして実話でもある。

我が国でも「南京大虐殺否定派」など歴史の真実に目を背け、戦前に郷愁をもつ残念な一派もおり、同じ問題を思わせる。
のみならず、広くフェイクニュースに対してどう取り組むかという普遍的なテーマも背景にある。

アメリカとイギリスの「立証責任」の違いなどが出ていたが、アメリカは「表現の自由」に重きを置く(とんでもない表現でも保護する傾向にあるのに)のに、ホロコースト否定論者がイギリスで提訴した方が有利だと考えたというのであるから、なかなか興味深かった。(この点はその内に調べてみたいものである…。)

更には、弁護団と依頼者(ユダヤ人益史学者)の弁護方針を巡る対立や、弁護士の思い、或いは尋問なども、経験に照らして面白い。

他にも、幾つか思ったのだが、マニアックなので省略する。

物語はスリリングに展開し、そしてラストである。

考えさせられます。

硬いテーマのように思えるが、エンターテインメントとして面白い。
こういう映画にはヒットして貰いたいと思うのだが…。

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by kazuo_okawa | 2017-12-24 15:04 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)