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by kazuo_okawa

池田洋介「読むだけで楽しい数学のはなし」(新紀元社)をお薦めする!

京大奇術研出身の世界的パフォーマー池田洋介氏の新著である。

数学を分かりやすく説明する啓蒙本はそれこそ山ほどある。
しかしこの「読むだけで楽しい数学のはなし」はそれまでの類書と違う。
現に私自身がを読んで感銘を受けた。

冒頭に述べられているとおり、これまでもあるようなテーマでありながら、全て池田氏の新しい切り口を加えるというのが素晴らしい。

冒頭の主題は、まさしく読者を惹きつけるいわば「つかみ」の部分である。
ここをどういうエピソードにするかが著者のある意味で腕の見せ所であるが、これがなかなか面白い。
球体とドーナツ体の違いを示す数学のエピソードは数あるが、池田氏のこの事例には唸らされた。

他にも、パスポートとケーニヒスベルク、水差しパズルと時計盤などその意表を突く組み合わせに幾つも感心する。
加えて、文章がウィットに富んでいる。

なかでも私が関心したのは、モンティホール問題のシンプルな説明である。
実は、大阪弁護士会刑事弁護委員会のメンバー複数で論文集を発行することになり、昨秋、私が書き上げたのが「数学的刑事弁護~検察官の誤謬に打ち克つ」である。
要するに、<確率・統計を使った検察官の証明には、誤りもあるので注意しよう>という趣旨の論文だが、例として、モンティホール問題を取り上げた。
そこでもわかり安い説明を取り上げたつもりだが、池田氏の説明は秀逸であった。
さすがに専門家である。

というわけで私自身が十二分に楽しめて面白かった著である。

数学好きも、或いは数学好きでなくても、皆さんにお勧めする。



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by kazuo_okawa | 2017-03-03 21:42 | パズル・統計・数学 | Trackback | Comments(0)