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by kazuo_okawa

数学の本質と日本の教育の本質!

先ほどテレビで林修氏の冠番組を見ていると、日本の教育の問題点として次のような例を挙げていた。
「3.9+5.1=9.0」と答えると、間違いにされる(「9」が正しいという)。
同様に、直方体の体積をを求める問題で、縦×横×高さの順に計算しないと、間違いにされる(どの順番でも同じ体積なのに)。

いずれも「間違い」にすること自体が間違いであるが、その説明のために、フィールズ賞受賞者森重文京大教授に林氏がインタビューしてそのコメントを求めていたのが秀逸であった。

(森教授の天才ぶりは言うまでもないが)どうも、林氏が森教授へのインタビューを自ら希望したらしい。
実際のところ、この問題自身はわざわざ森教授に聞くまでもないことなのであるが、チャンスがあれば森教授にインタビューしたいと思うのは、数学ファンなら誰しも思うところであろう。

実は、今の日本の教育は、数学の本質を伝えることを目指しているのではない。
教師の教えた通りに答える生徒を作ることを目的としている。
(極端に言えば、従順な生徒を作り出す)
だから、先の通りおかしなことが起こっているのである。

もっとも森教授はそんな下品な事は言わない。
上品に、教える教師が数学の本質が分かっているのか心配ですね、とやんわりと述べるのである。

それで私が思い出したのが、約50年前の京大の名物数学者小針晛宏教授の著作に出ていたエピソードである。

円の面積の求めるという問題で、とある生徒が、円に横線を次々と書き、更に縦線を次々と書いて(そうすると碁盤のように升目が一杯出来る)「この升の数を数える」と答えた。その生徒に対して教師は無惨に間違いと断言する。

それに対して、小針教授は指摘するのである。
確かに、その生徒の答えは、教師の望んだ答えではないが、発想としては素晴らしい(積分に通ずる考え方である)。
そういうことを教師は説明しているのか、という指摘である。

無論していない。
教師は、数学の本質を教えることを目的にしているのではなく、「教師の教えた通りに答える生徒を作ることを目的としている」からである。

残念なことに、このことは約50年たっても変わっていない。




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by kazuo_okawa | 2016-12-26 00:29 | パズル・統計・数学 | Trackback | Comments(0)