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by kazuo_okawa

「私は負けない」~えん罪との454日の戦いを振り返る!

本日(9月17日)午後1時半より大阪弁護士会館2階ホールにて「法制化記念市民シンポジウム・取調べ可視化がはじまる~村木厚子さんと考えるこれからの刑事司法」という市民集会が開催された。

特別ゲストに村木厚子さん、周防正行さん、江川紹子さんらと豪華であり、弁護士会館2階ホールをほぼ埋め尽くす約600名の参加を頂いた。

全体が4部構成であり、表題はその第一部である。
内容は村木厚子さんの冤罪の戦いの報告である。
完全な冤罪である上、検察の証拠でっち上げまで生んだ、この事件については改めて説明するまでもないだろう。
以下、村木さんの発言で印象に残った言葉を上げる。

逮捕時のマスコミ。
最初から意図をもって報道していることを上げる。
「どこから探し出したのか、というくらい一番ひどい写真が使われた」。

初めて取調べを受けて村木氏はそれまでの取調べのイメージと違ったという。
「調書は記録と思っていたが全く違った。調書は取調べの記録でも何でもなく、検察官が記録に残したいものが調書となる」
「前の日夜に残業して作ったんでしょうか、翌朝に10枚の調書が出来ていたこともあります」

では検察官はどのような内容の調書を作りたがるのか。
「りんの会の代表と会ったかどうか記憶にないのでそう答えた。記憶にないということは会ったかもしれないということ。しかし検察官は、つまりあなたの記憶では「会ってない」ことになる。調書とはこういうものです、といわれ、そういうものかとサインした」

村木氏のような聡明な人物でもこういうトリックで署名させられるのである。
このことを知った弁護団は翌日、検察官に抗議文を送ったという。

このように作られたでっち上げの調書。
それは無論村木氏のみならず、他の関係者の調書も同じである。
それゆえ法廷で暴露される。
すると、法廷での証言か、密室で作られた調書かどちらが正しいのかという問題となる。

裁判で検察官が法廷に現れ、「そのような取調べはしていません」という。
村木氏は言う。
「密室で、誰も見ていないことをいいことに、究極の水掛け論であり、これほどむなしい時間はなかった」
だからこそ可視化が必要という本日のテーマにつながる。

司会の「その後のマスコミ報道は変わりましたか」という質問に村木氏は、言葉は穏やかながら「基本のところは変わっていないと思いますね」と答えられた。

そして村木氏への司会の最後の質問。
「村木さんにとって弁護士の存在はどうでしたか?」
村木氏答えて曰く「神様です!」
会場が沸いたことは言うまでもない。

しかし、この言葉は重い。
弁護士たるもの、全ての人に、このような期待に応えられるものでありたい、と思う。
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by kazuo_okawa | 2016-09-17 18:34 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)