人気ブログランキング |

私の趣味やニュースの感想など好きなことを発信するブログです


by kazuo_okawa
カレンダー

キアヌ・リーブス「砂上の法廷」に驚く!

法廷ミステリである。
宣伝文句は
「94分、あなたは騙され続ける」
「この結末、他言無用」
そして「正義は、こんなにも脆いのか?」

この謳い文句、そして法廷モノで、本格ミステリとあれば見逃せない。
ロードショーが打ち切られようかというギリギリに見にいきましたが、いやあ、なかなかの傑作でした。

前記の最後の宣伝文句がいい!
父親殺しで起訴された被告人は、弁護人に対してすら何も喋らない。
何らかの理由があるだろうに、喋らないことは「正義」が貫かれるのか、と思ってしまう。

(以下、少しネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意!)

このミステリの大変うまいのは、ミスディレクションである。
「騙され続ける」とあることから、おそらく、映画を見ている誰もが、被告人(息子)が父親を刺し殺したとは、おそらく思わないであろう。

つまり誰もが想像しうる「真相」(実はこれこそミスディレクション)の持っていき方がうまい。

見事に騙され、感心しました。

本作は、ある種の「悪意」が残るジャンルで、その点は好き嫌いがあるかもしれないが、それは本格ミステリとしての作品の評価を下げるものではない。
私は、サプライズエンディング派なのでむしろ喝采をあげる。
それよりも、このトリックの場合(京大ミス研の十八番芸です)アンフェアな点がないのか(おそらく無いだろうが)、その「振り返り」がないのがいささか気にかかる。

実は、重要人物が「私も嘘をついている」というセリフを、ドラマの早い段階で述べているが、その意味をあとから気付いて驚くなど、ダブルミーニングも素晴らしいのであるが、そういう「振り返り」を全くさせないのも、ある種の手法なのであろう。

傑作である。

キアヌ・リーブスの弁護ぶりが秀逸である。
クレジットをみると、専門家のチェックを受けている映画である。
この映画のように、アメリカの弁護士は、キアヌ・リーブス演ずる主役のように「ペーパーレス、アイコンタクト」で法廷で弁舌を振るうのだろう。
また、舞台となっているアメリカ・ルイジアナの警察の取調は、この映画のように録音録画を当たり前のようにするのだろう(これを「取調の可視化」と呼んでます)。
そして、映画の最後、被告人は無罪となる。
これは、第一級謀殺罪として無罪だが、他の罪名に変えられていないので、そのまま無罪となる。
無論、一事不再理(同じ事実で責任を問われないというルール)のため、新たに訴えられると言うことはない。

とまあ、日本の刑事制度と比較して、日本ならどうなるかとか色々と考えてしまいますね。




.
トラックバックURL : https://okawakazuo.exblog.jp/tb/24333783
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by kazuo_okawa | 2016-04-26 22:42 | ミステリ | Trackback | Comments(0)