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by kazuo_okawa

瀬木比呂志「ニッポンの裁判」をお薦めする

「絶望の裁判所」(講談社現代新書)で話題を呼んだ瀬木氏の新著が発刊された。
内容は「絶望」の続きである。

裁判に関わった事のある人なら、「裁判所も結構ええ加減でないのか」と思った方も少なくないだろう。
本書は、その日本の裁判の実状を(そしてそれは悲しくなるひどい実状を指摘しているのであるが)、具体例を挙げて、分かりやすく説明している。
とりわけ、本書の刑事裁判や行政裁判の項で書かれていることなどは、全く同感である。
自衛官合祀拒否訴訟や大阪府水道部架空接待訴訟などに関する指摘は、私も間接的に関わりがあるため大変興味深い。

瀬木氏指摘の通り「国策」の事件はまず勝てない。
本書では触れられていないが、私が経験した住基ネット違憲訴訟も大阪高裁では「違憲判決」が出ながら最高裁では「合憲判決」となった。

そもそも、裁判所内部の事柄や裁判官の考え方についても、長年実務を経験した者は、おそらくこうではないかと多くの者が推察している。
それを、その通りですよ、と内部にいた元裁判官が暴露しているのである。
ここが凄い。

「絶望の裁判所」の感想にも書いたが、内部にいた者が元の古巣を批判することを問題にするものがいるが、私はそういう考えに反対である
批判の対象は三権の一翼を担う「司法」である。
「司法」をよくするためにもこういう批判は歓迎すべきであろう。

本著は前著の反応や、弁護士・弁護士会への指摘も私には興味深い。

本書を強くお薦めする。
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by kazuo_okawa | 2015-01-31 20:57 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)