あなたは安倍首相と「靖国参拝」を「約束」しましたか?
2014年 12月 07日
この靖国参拝は、「政教分離原則」に反する明らかな憲法違反であり、平和主義に大きく背き、そして、何よりもアジアの外交に緊張関係を生むものであり、いかなる意味でもとうてい許せるものではない。
保守派の中にもこの参拝に反対者がいたことは周知の事実である。
これらのことはこれまでも繰り返しブログで述べてきたが、本日、私の言いたいことは別のことである。
問題の靖国参拝直前、自民党の額賀福志郎日韓議員連盟会長は、安倍首相に電話をし「北東アジア情勢が不安定になる中で、特に日韓関係が大事だ。思いとどまってほしい」と述べた。
額賀氏のしたことは極めて冷静かつ常識的な要請である。
このときに、安倍首相は、「靖國神社には参拝したいと言ってきたことは、国民との約束でもあり決断した」と述べて額賀氏の要請に応じなかったのである。
重要なのはここである。
安倍首相は「国民との約束」との理由で、靖国神社参拝を決行したのである。
しかし皆さん。
一体全体、どこで、安倍首相は「国民」と靖国参拝の「約束」をしましたか。
おそらく、去る参議院瀬挙の、マニュフェストか安倍首相の演説かどこかで、靖国参拝に少しは触れてはいるのかもしれない。
しかし、私自身は、結構、新聞をすみまで読んでいる方と思っているのであるが、先の参議院選挙の自民党マニュフェストに靖国参拝を読んだ覚えはないし、おそらく多くの国民も安倍首相のマニュフェストにそんなことがあがっているとは思わないであろう。
つまり安倍自民党に投票した国民ですらそんな「約束」をした思いはほとんど無いに違いない。
実際、去る参議院選挙の争点は「経済」であった。
にもかかわらず、安倍首相は、選挙に「勝って」しまうと、こんな事を言うのである。
勝手に「国民との約束」と言い切って「経済」以外のことを断行してしまうのである。
こういうことをする人なのである。
今また、安倍自民党は選挙の争点の「経済」を売り物している。
しかし、これで、安倍自民党が選挙に「勝てば」、どこかでこっそり書いた(言った)ことを「国民との約束」と言い切って、憲法違反の暴挙を繰り返すに違いない。
(注)安倍首相は「(参拝は)国民との約束」と大見得を切っていながら、いわゆる靖国参拝違憲訴訟の裁判では、「私的参拝」だと答弁して、本筋の争点(靖国公式参拝が許されるのか、どうか)から逃げる姿勢を示している。