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by kazuo_okawa

街頭監視カメラは合法なのか~親愛なる小林弁護士へ

去る10月30日は、大阪弁護士会主催による「秘密保護法・集団的自衛権・共謀罪に反対する市民集会」が中之島中央公会堂で開かれた日であるが、同日、同時刻に「国際人権大学院(夜間)の実現をめざす大阪府民会議」プレ講座が梅田で開催されていた。

講座名は「ビッグデータ時代のプライバシー保護」であり、
講師は小林正啓弁護士である。
小林弁護士は、この種の問題の第一人者であり、造詣の深い優秀な弁護士である。

私自身は、冒頭の集会に参加していたため、小林弁護士の話は直接聞いていないが、参加した方の話によれば、私が関わった「釜が崎監視カメラ撤去訴訟」の判決をあげ、また、私の名前もあげて頂いたそうである。
曰く「大川弁護士とは、見解は分かれるが、仲良くさせて頂いている」と。

これは同感である。

弁護士は、時には激しく議論はするが、人として互いに喧嘩しているわけではない。
むしろ、有力な論敵には敬意すら感ずることもある。

さて、せっかく、小林弁護士が私と「見解が分かれる」といって頂いているので、一点指摘させて頂きたい。
下記は、小林弁護士のレジュメの一つであり、小林弁護士は他のところでも説明されている「街頭監視カメラ合法論」である。

小林弁護士は下記のようにいう。
「街頭監視カメラの法律問題
1,街頭監視カメラは肖像権やプライバシー権等を侵害している。
2,これらの侵害を正当化する法律・政省令は存在しない。
3,従前の裁判例の基準に従うと、一般的な街頭監視カメラは全て違法。
4,しかし、誰も違法と訴えない、という事実によって合法とされている。」

1から3までは全く賛成であり、異論はない。
しかし4は賛成出来ない。

違法と訴えないから、合法だというのは余りにも乱暴である。

我が国では「訴える」ということが極めてハードルが高い。
違法だと思っても、訴えないケースが非常に多い。

1985年、労働者派遣法が出来る前は、派遣業は違法であった。
これは常識である。
では当時の派遣労働者が違法であると訴えたか。
残念ながら、その当時「訴える」ことはしなかった。
では、訴えなかったから「合法」なのか。
無論、そんなことはないし、そんなことを言う法律家はいない。
訴えることはしなかったが、違法であることは当時の常識であった。

この例が明らかにしているとおり、「誰も違法と訴えない」という事実によって合法とされるものではない。

もっとも派遣法については、合法化した法律自体が労働者保護に欠けるものであり、別の大問題を生んだが、それは別として、法律がない場合に違法であることは改めて言うまでもないだろう。

街頭監視カメラは違法である。
このことは改めて指摘しておきたい。



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by kazuo_okawa | 2014-11-01 21:54 | 情報・プライバシー | Trackback | Comments(0)