弁護士の解けない問題(その1)
2014年 06月 10日
問題自身は次の通りである。
5×5の升目に数字が入っている。
2,3,4,15,12
3,4,5,28,20
4,5,6,45、30
5,6,7,66,42
6,7,8, ?,56
まあ、パズルとしてはシンプルなものだが
「弁護士なら解けないかも知れない」というのが興味を引く。
実は、私は、このフレーズ自体にトリックがあるのではないかと
思ったのである。
【以下、ネタバレしています】
パズル自体は、4列目の「15」以下、縦に13,17,21,と増えていっているので
次は25増えるだろうから、「?」は「91」と解ける。
すると、1,2,3列と5列の役割が今ひとつ分からない。
とはいえ、1~4行の、各横の列は全て
A、A+1,A+2、(2A+1)(A+1)、(A+2)(A+1)
という並びになっている。
この法則からも、5行目の並びは分かる。
あとは幾らでも解き方はある。
すると「弁護士に解けない」の意味は何か。
作者の「作意」は分からない。
しかしネット上、私が感心した回答は次の通りである。
「この問題は『数字が規則通り並んでいる』という条件を入れなければ、答えはいかようにもなる」
確かにその通りである。
思えば、法律家は、言葉の定義や、問題の条件にうるさくいうのが役割であった。
それを皮肉ったとすれば、見事な問題である。