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by kazuo_okawa

水俣病互助会訴訟の判決

胎児期や幼少期のメチル水銀被害を訴える「水俣病被害者互助会」(熊本県水俣市)の未認定患者8人が、国や熊本県、原因企業チッソに計2億1200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁(片山昭人裁判長)は3月31日、8人の内、3人への賠償を命じた。
認められた3人の賠償額は、それぞれ440万円、220万円、1億500万円である。

8人は水俣病が公式確認された1956年前後に熊本、鹿児島両県で生まれた54~61歳の男女であり、水俣病の典型的な症状である手足の感覚障害などを訴え、両県に認定申請したが、棄却か保留処分となっていた。

水銀暴露時期に違いあがっても、基本的には、私達が1982年に提訴し、2004年に最高裁判決を得たいわゆる「関西訴訟」と構造は全く同じである。

にもかかわらず未だに同種訴訟が起こっていること自体が、根本的な問題であり、真に患者救済をはかってこなかった国の責任は重大である。

さて本日の判決であるが、送られてきた判決要旨を読む限り、損害賠償が認められた3人については、被害者保護の観点から、被告の除斥期間の主張にはその起算点を一番新たな症状発生時点とし、また時効の主張に対しては、権利の濫用として排斥しており、これらの点はいずれも評価出来る。

問題は、棄却の5人である。
棄却した理由は、おおむね①高濃度の暴露を否定し②典型的な水俣病の感覚障害を否定するものである。
しかし、水俣病の感覚障害は必ずしも、いわゆる四肢末端型の感覚障害だけではない。
そして、軽度であっても水銀暴露があり、症状として感覚障害があるのなら、普通それは水俣病であろう。
この枠組みを認めないなら、患者側にとって勝訴とは言えまい。

水俣病の、完全救済がまた遠のく。
それが率直な感想である。
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by kazuo_okawa | 2014-04-01 00:19 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)