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by kazuo_okawa

「忘れられる権利」とアメリカの自由

法学セミナー(日本評論社)最新号(2013年12月号)に
宮下紘中央大学准教授の非常に興味深い論文
「ビッグデータの活用とプライバシー保護」が
発表されていた。

准教授の論文に寄れば
2012年1月に欧州委員会が公表した
データ保護規則提案に
「忘れられる権利the rigiht to be forgotten」
が明文化されたという。

「忘れられる権利」とは
聞き慣れない言葉ですが、
人には誰しも触れられたくない
不都合なことがありますよね。
要するに、そういった個人の過去の不都合な事柄を
忘れて貰う権利である。

昔なら、世間を騒がすような不都合な事があっても
いつしか人々の記憶から消えていった。
しかし今日の巨大な情報化社会では
いったんウェブ上に出た、その不都合な情報は
決して消えることがない。

そこでこういう権利が提案されたわけである。

極めてもっともな権利だと思うが
実は何と、アメリカがインターネット上の自由な情報流通を
阻害するとして、この権利に敵対的だという。

「情報流通の自由」といえばもっともらしいが、
何十年にもわたって、個人の不都合な情報を追いかけられるというのは
果たしてどうなのだろうか。

私は、この新しい権利の確立に賛成したい。

私はときどき、アメリカの謳う「自由」に
怪しい匂いを感ずるのだが
この新しい権利「忘れられる権利」に対して敵対的な
アメリカの「自由」にも大いに疑問を感ずる。

というよりも、アメリカのいう自由は
この新しい権利に限らず
実際は「力の強いものの自由」として
原則として、疑うべきであろう。

【2014年5月15日追記】
ニュースによれば、 欧州連合(EU)司法裁判所は
5月13日、インターネットで自分の名前を検索すると、
過去に報道された自分の記事が表示されるのは不当だとする
スペイン人男性の訴えを認め、米インターネット検索大手会社
グーグルに対して、不適切あるいは過度の個人情報を削除するよう命じた、という。
実に画期的な判決である。



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by kazuo_okawa | 2013-12-12 21:25 | 情報・プライバシー | Trackback | Comments(0)