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by kazuo_okawa

モンティ・ホール問題とベイズの定理

モンティ・ホール問題とは何か。

それは、モンティ・ホールというアメリカの人気司会者の
1990年代の人気ゲーム番組で紹介され、激論を生んだ問題である。

モンティ・ホール氏という人は、日本で言えば
みのもんた氏のような人気者で、番組は、
みの氏の、あの「ラスト・アンサー」のようなものでしょうか。

激論を生んだ問題は次の通りである。

3つのドアの内、1つに「当たり」の新車が隠れている。
残り2つは、はずれの山羊がいる。

その状態で、プレイヤーは3つの中から、1つのドアを選ぶ。

そして、その選ばれたドアを開ける前に、司会者モンティ・ホールは
(彼は正解を知っている立場から)プレイヤーが選んだドア以外の
(2つのドアから1つを選んで)、山羊(つまりはずれ)のドアを開ける。

残っているのは、もともとプレイヤーが選んだドアと、そしてもう一つのドアである。

この状態で、モンティ・ホールは尋ねる。

「最初に選んだドアを変えてもいいですし、無論そのままでもいいです。
どうしますか?」

…どちらを選んでも、所詮、確率は二分の一。
ならば、最初に選んだ通りで行くか。

こう考えたあなたはまさしくカモである。

実は、ドアを変えた方が、当たる確率は2倍になる。
これが、ベイズの定理からの帰結である。

しかしこれが大議論を呼んだ。
2倍になるのはおかしい、という反論である。
実際はこの反論自体が間違っているのであるが
人々の感覚とは合わず激論になったのである。

大議論を呼んだことから、ベイズの定理という言葉よりも
モンティ・ホール問題という言葉の方がよく知られている。

現に、統計本やパズル本ではよく出ている。
私もモンティ・ホール問題を取り上げた書物は、何冊も持っている。

これくらい有名であるのは、人々の直感に反するからだろう。
何故、2倍になるのか、どうしても理解出来ない。
その感覚との齟齬がますますこの問題を有名にする。

垣根涼介氏は、そのモンティ・ホール問題を、歴史小説にしたのであるから
その大胆且つ新鮮な発想に大拍手を送らざるを得ない。

帯の文句がまた凄い!

「かつて、これほどまでに美しいい『ベイズの定理』の
応用例が存在したであろうか」

皆さんに本書を是非お勧めする。

(…と言いながら、実は私自身はまだ5分の1くらいしか読んでいないのであるが…
ここまででも面白い。)

【追記】
その後、読了したが、最後まで面白い作品であった。
お勧め本である。




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by kazuo_okawa | 2013-10-02 00:22 | ミステリ | Trackback | Comments(0)