東西ミステリーベスト100(その2)
2013年 05月 26日
海外物1位には「シャーロックホームズの冒険」とした。
海外物は、21世紀にこだわらず、シンプルにいこうと考えたからである。
そういう考えなら2~4位もすぐ決まる。
クリスティ、クイーン、カーである。
作品が難しいが、
「アクロイド殺し」「レーン最後の事件」「皇帝のかぎ煙草入れ」とした。
「アクロイド」に説明はいらないであろうが、
「レーン」は異論があるかもしれない。
なんと言っても「Yの悲劇」が素晴らしいからである。
しかし私は、鍵を握る言葉の翻訳がどうにも
気に入らない、のである。
この言葉こそ、事件の「謎」を生むと同時に
意外な真相を暴く手がかりでもあるのだから。
とはいえ私が読んだのは、翻訳本であったため、どうしても印象が悪い。
時間があれば、翻訳論も含め、いつか論じたい問題である。
「レーン」を選んだのは4部作全体の構想の評価である。
「皇帝」はカーの雰囲気でないために
読後感が良かった。
私の5位以下は次の通りである。
「さらば愛しき女よ」(レイモンド・チャンドラー)
「構想の死角」(リンク&レビンスン)
「興奮」(ディック・フランシス)
「黄色い部屋の謎」(ガストン・ルルー)
「魔術師」(ジェフリー・ディーバー)
「復習法廷」(ヘンリー・デンカー)
ブラウン神父を選ぶか迷ったが、コロンボを選んだ。
コロンボは今でも時折見る。
「殺人処方箋」「魔術師の幻想」も好きである。
ディーバーとデンカーはどうしても入れたかった。
かくて私の海外ベスト10は決まった。