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by kazuo_okawa
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「蒸し返し」の功罪

長く続いた「安定」はそのまま保護する。
これが時効制度の意義である。

このように書くとなにやら難しく聞こえますが、
「あんたのお父さんに30年前に100万円貸した。
ここに証文がある。お父さんを相続したあんたが
払ってくれ」とか
「あんたの住んでる建物の下の土地はワシのもんや。
ここに古図があるやろ。あんたの先代も認めて
ここに判子押しとる」とか突然言われたらどうします。

そんな古いこと言われても、とたいていの人は思うでしょう。
しかもそんな古いことを、今頃言うのは、怪しい、
かえってインチキだということも多いわけです。

あれやこれやで、結局、現在までの「安定」した状態を保護しようとした、
これが時効制度です。

要するに、平たく言えば、
そんな古いことは(たとえ真実でも)蒸し返したらいけない、のです。

さて前置きが長くなりました。

最近、増えている法律相談に、忘れた頃に債権者から
貸金返還請求されるという事案があります。
(債権者と言っても多くは、債権者から、債権を譲り受けた回収会社ですが)

相談者(債務者)にしても古いこととはいえ、
覚えがないわけではありません。
債権者も(最初は)優しく、「1000円でいいですから払ってくださいよ」と
言います。
そこで、1000円くらいなら、と払ってしまう。

実はこれが大きな意味を持ちます。

皆さん、ご注意ください。

すでに時効(相手が業者なら5年、そうでなくとも10年経過していたら)が
完成して、本来払わなくてもいいものを、この1000円を払うことによって
残りもすべて、払う義務が生ずるのです。

無論、そういう意味をわかった上で支払うならかまいません。
しかし、そういう意味を知らずに1000円だけと思って支払うのは
大変危険なのです。
是非ともご注意ください。

それにしても最近何故この種の事件が増えてきたのでしょうか。

ここから先は、全く私の推測です。

近時、いわゆる過払い返還請求が相次ぎました。
これは法律上決められた利息以上の高利の利息を取り戻すというものです。
「払いすぎた利息は取り返せます」と大々的に宣伝されていますね。

中には既に払い終えて何年もたち、それなりに
安定していても、一部の弁護士や司法書士が、
事件を掘り起こしているケースもあります。
そこで、こんどは業者が、ならばこちらも、古い債権を
掘り起こすと、思ったのではないでしょうか。

私の思い過ごしかもしれませんが。
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by kazuo_okawa | 2013-05-07 22:59 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)