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by kazuo_okawa

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書庫を整理していたらラルフネーダーの書物が目についた。

刑事司法改革の端緒となった1989年松江市での日弁連人権大会で、購入した書物である。

この年の人権大会は、後に「当番弁護士制度」を誕生させる契機となる「刑事弁護」の画期的なシンポジウムのあった年であるが、もう一つのシンポジウムの目玉は、ラルフネーダーその人であった。
両方のシンポジウム会場を行き来したことが非常に懐かしい。

ラルフネーダーは、若い人は知らないだろうが、70年代のアメリカの消費者運動家として名高い人物である。
一旦表舞台から身をひいた後、レーガン登場とともに再びその批判者として現れた。

レーガンは、所謂レーガノミクス、軍事大国化をなしえたアメリカ大統領であるが、もう一つの柱は、秘密主義である。
消費者運動家ネーダーは、消費者の立場から、政府の秘密主義と、他方、企業への規制緩和政策を徹底的に批判する。

政府の情報は、開示されなければならない。
ネーダーは邁進するのである。
「情報公開法制限は民主主義の敵」
「デモクラシーの初心に返れ」
「原発は暴走する怪獣だ」
など、ネーダーの言葉は今日でも新鮮である。

ネーダーの著を再読していると、経済政策、軍事政策、秘密主義は、時空を越えて「3点セット」では無いかと思える。

レーガノミクスとアベノミクスの経済手法は同じではないが、安倍首相のやり口は、軍事化、秘密主義などをセットとし、30年前のアメリカ、つまり軍事大国化を目指したアメリカを思わせる。

しかし、格差社会・貧困・差別が渦巻く今日のアメリカのように、私はなってほしくは無い。
おそらく多くの人も思いは同じであろう。
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by kazuo_okawa | 2014-12-31 09:06 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)
朝日新聞のデジタルニュースなどによれば
大阪市は12月26日に、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給するモデル事業を始めると発表した。
全国初の試みといい、2千世帯の利用を目標に来年2月から希望者を募り、半年から1年程度実施する予定だ、という。

大阪市はすでに、業者と事業協定を結んだという。

カードの利用については、生活保護費を受け取ってもすぐに使い果たすような金銭管理の不得意な人を中心にケースワーカーを通じて希望者を募る方針。
カードの乱用を防ぐため、利用記録については市がカード会社に照会できるうえ、本格実施の段階で、特定業種に対する使用制限や1日あたりの利用限度額を設けることも検討している、という。

橋下徹市長は記者会見で「本来、全員カード利用にして記録を出させて指導すればいい」と語った、というのであるから、ここに橋下氏の本音が見える。

現金とプリペイドカードとでは、その使い勝手は全く違う(プリペイドカードは、どこにでも使えるわけではない)。
本来、法が予定している生活保護の現金支給原則とは全く違う。
つまり、法の原則に反するからこそ「希望者方式」にしたものと思われる。
それゆえに、このプリペイド方式が事実上「強制」されるような事があってはならない。

更に、プリペイドカードはその使途が、全て把握される。
そこには、受給者のプライバシーも何もない。
そもそも、橋下市長は、生活保護受給者への給付を「恩恵」と考えているとしか思えない。

生活保護請求権は、人権であり、受給者も一個の人権として保護されるという視点に立つなら、こういう発想は出てこまい。
あなたは、自分のお金の使い道が全てチェックされるということに耐えられますか。

仮に、百歩譲って、税金である以上、その使途を厳格にチェックしようというなら、もっと、もっと巨額で、かつ、不透明なところがいくらでもあるでしょう。
そういうところからチェックするのでなければおかしい。

橋下氏の発想は、私には「弱いものイジメ」としか思えない。

【2015年2月12日追記】
大阪弁護士会は、本日、生活保護費をプリペイドカード支給する大阪市モデル事業の撤回を求める会長声明を発表した。
プリペイドカード支給は生活保護法の原則に反することや、使用のたびに生活保護利用者であることがわかる可能性があり、スティグマ(恥の意識)を強化するおそれがあるなど、その問題点をコンパクトに指摘している。大阪弁護士会ホームページを検索してみてください。
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by kazuo_okawa | 2014-12-30 19:59 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
自公が3分の2を確保した先の総選挙。
その翌日15日の主要5紙の見出しと一面の政治部長記事が興味深い。

自民は293名から291名。
公明は31名から35名。
定数が削減されているとはいえ、普通に見れば、従来とほぼ同じ。
従って、「3分の2を維持」とするのが普通だろう。
現に、朝日、毎日、日経はいずれも(表現は違えど)一番大きな見出しに「維持」としている。
しかるに、読売は「自公圧勝325」
産経は「自公325長期政権へ」である。
5紙並べると、この2紙の見出しのおかしさが際だつ。

産経に至っては、政治部長が一面で、投票日の朝日の社説を批判した上で、「憲法改正「推進力」で突破を」との見出しを挙げて論陣を張っているところに産経の思惑が見て取れる。
そもそも選挙広報に挙げていなかった事を批判するでなく、臆面もなく、憲法改正の旗振り役をしているのである。

読売の政治部長は「目指す道筋明確にせよ」である。
しかしね、これはそもそも、選挙中に言うべき事でしょう。
ここにも思惑が見て取れる。

日経の政治部長は「この民意くみ取る道を」である。
経済新聞らしく経済中心に記し、自民に積極的に賛成したのではない、「選挙離れ」は民主主義の根幹を揺るがす等、と比較的共感を覚える内容である。
とはいえ、安倍選挙戦術を批判してはいない。

毎日は社説で「冷めた信任を自覚せよ」という。
急な解散、選挙争点のアベノミクスへの絞り込み、小選挙区制の特徴、最低の投票率の危うさと問題点の指摘はいずれも正しい。
ならば、もっとはっきりと「小選挙区制が間違いである」など、直截な批判がほしい。

朝日は、ゼネラルエディターの記事である。
「この道の先 問い続ける」である。
選挙公約に無かった安保、エネルギー、憲法改正を安倍首相が進めようとしている事を指摘し、この国をどのようにしていくのか首相の有り様を問い続ける、という。
「問い続ける」のはいいが、ここも何故直接的な批判がないのか。
そもそもゼネラルエディターとは何ですかね。

毎日、朝日の記事は、行間に安倍首相への批判は読み取れる。
それはそれで良い記事である。
しかしそうならば何故にもっと分かりやすく直接的な批判をしないのか。

直接の政権批判がしにくいのであろうか。

もしもそうであれば、そのことが、実は怖い。
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by kazuo_okawa | 2014-12-27 00:23 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
今朝の新聞を読んでいると、安倍首相は、大惨事もとい第三次内閣組閣後の記者会見で、
アベノミクス継続の外、集団的自衛権の行使容認に伴う安保法制の整備、原発再稼働、憲法改正に歴史的チャレンジなどと述べたという。

何という人物なのか。
選挙の政策に挙げていなかったことを平然と挙げている。

今改めて、総選挙の選挙公報を読み直してみても、
自民党のそれは、非常に大ききな文字で
「景気回復、この道しかない。」とある。
テレビでも新聞でもこればかり宣伝していましたね。

選挙公報は更に続いて、「地方再生、やりぬく責任」
そして政策は、「地方創生と地方分権」
「社会インフラの整備」
「農林水産業・環境」
「国土強靱化の推進」
「観光進行」の5つである。

集団的自衛権も、原発再稼働も、憲法改正も、選挙公報の何処にも出ていない。
全く出ていない。
一言も出ていない。
にもかかわらず、選挙で勝てばこの有様である。

選挙の意義、民主主義の意義を全く無視している。

情けない、としか言いようがない。
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by kazuo_okawa | 2014-12-25 23:56 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
それにしても凄い挑決戦である。

渡辺棋王への挑戦者を決める決定戦は185手という長手数の死闘の末、羽生四冠が深浦康市九段を破り、挑戦者に決まった。

本日、午後7時の打ち合わせ前に、ネットで棋譜を見ると、深浦が3段ロケット(飛香を3枚並べる攻撃)をしている。
これは攻撃する側には気持ちの良い攻めであるが、受ける分にはたまらない。
羽生の玉は素人目には大ピンチである。

その後、7時からの打ち合わせを終え、再び棋譜を見ると、何と、既に150手を超えているではないか。
凄すぎる!

100手前後からの棋譜を再現すると、何と、深浦3段ロケットを、羽生が後ろから食いつぶしていく手順が面白い。
170手目。
深浦が27銀と羽生の38馬に当たりをつけ、素人目には、大駒に手を付けられどうするのかと思うところ、羽生はその馬を47に移動させて深浦の攻めの要の58銀をはずすのが大変勉強になる。

そして非常にスリリングな攻防で羽生は勝利した。
強い。強すぎる。

羽生はこれで今期のタイトルマッチに、竜王戦をのぞく全てに登場している。
このままでは明後日の、王将戦の、挑戦者決定戦でも勝利するのではないだろうか。
そのような勢いを感じさせる強さである。

出来れば、渡辺二冠とのダブルタイトルマッチを是非見たい。

【2014年12月25日追記】
王将戦の挑決戦は郷田九段が勝利した。
なかなかスリリングな闘いであったが、羽生が、郷田の82の飛車を追いやったはずが、その飛車が42から成込むのであるから、将棋は本当に怖い。
そして郷田が32の金で羽生の23銀を払ったときは震える場面である。
渡辺対郷田戦もこれはこれで楽しみである。
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by kazuo_okawa | 2014-12-23 01:16 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

糸谷哲郎新竜王と村山聖

糸谷新竜王誕生の記事の中で、一番、胸を打たれたのは、師匠森信雄七段の言葉である。

師匠は言う。
「ちょっと太めで和服が似合う姿が、村山君そっくりで驚いた」
「村山君が果たせなかった打倒羽生世代を、糸谷君がやってくれた」
師匠の嬉しさが滲んでいる。

この「村山君」とは、将棋ファンなら誰でも知っている「聖の青春」で著名な天才故村山聖である。

実は私は村山に1987年に、梅田の旭屋書店3階の喫茶店で見かけた。
村山新四段のときであり、将棋ファン以外には気付かないであろう。
しかし私は一目で気付き、その鋭い眼光に魅了された。
何故旭屋書店なのか。
コミックファンでもあった村山はその購入のためにきたのではないかと、私は推理しているが真相はわからない。
私は連れ合いと二人であったので、さすがに村山のサインを貰いに行くことはしなかったが、今思えば残念であった。

村山がその後、打倒羽生(世代)を目指して闘う姿は感動的である。

その村山聖も糸谷哲郎も森信雄の弟子である。
森からすれば、二人の弟子は重なって見えるのであろう。
二人とも、広島出身で、広島将棋センター出身である。
そういえば、村山のニックネームは「怪童丸」、糸谷は「怪物くん」と何やら似ている。

糸谷の「師匠によい恩返しが出来た」という言葉もいい。

糸谷対羽生戦が実に楽しみである。


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by kazuo_okawa | 2014-12-21 22:26 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
自公政権が「圧勝」し、これから政権は「好き放題」するのではという危険があるのだが、その政府が19日、個人情報保護法の「改正」案を出すと公表した。

まずは、批判の「弱い」ところから手を付けよう、という感じである。

無論、問題は大きい。
個人が特定出来ないように加工すれば、収集した情報を、本人の同意が無くとも外部に提供出来るようにするというもので、企業に取っては嬉しいだろうが、個人のプライバシー侵害の危険は否定出来ない。

これは「パーソナルデータに関する検討会」で示された骨子案を受けてのものであり、大阪弁護士会でも、この骨子案に対して、7月には問題点を指摘した意見書を表明しているのであるが、残念ながら、大きく広がっていない。

この「検討会」案の問題点を分かりやすく示せなかった、私達の責任が大きいだろう。

それにしても、国民の多くが反対した特定秘密保護法は施行を強行し、市民のプライバシーに関する法律は緩和する方向で総選挙の後に「法案」を提起する。

政府がどちらに向いているか実に分かりやすい姿勢である。
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by kazuo_okawa | 2014-12-20 21:56 | 情報・プライバシー | Trackback | Comments(0)

沖縄の圧勝は希望だが…

総選挙の総括記事を読んでいて、小選挙区制度を正面から批判した記事は少ない。
「週刊金曜日」最新号(12月19日号)を読んでいても出てこない。
これは何故かと考えると、沖縄では、反自民が圧勝しているからである。

つまり沖縄の4選挙区ではいずれも反自民が勝った。
勝った政党は、共産、社民、生活、無所属であり、選挙協力がうまくいったと解説されている。
こういう総括は他でもよく見る。
加えて、県民が拒否したはずの自民候補者が「ゾンビ」の如く復活するという奇妙な現象として、暗に比例制を批判している者もいる。

しかし、こういう総括は危険である。

沖縄で反自民が圧勝したという結果は私も嬉しく思うし、且つ、正しい。
しかしだからといって、小選挙区制の問題に目を背けるのはおかしい。

小選挙区で「反自民」が圧勝したとしても、自民票があったのであり、小選挙区からの自民議員がゼロというのはやはり制度としておかしい。
反自民だから、これでよいというものではない。
たとえ考えが違っても、違う意見は違うなりに議席に反映されないとおかしい。

沖縄圧勝に希望を見いだす、という総括は分からなくはないが、結局、小選挙区制を温存した上での話であり、本質的には間違いである。
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by kazuo_okawa | 2014-12-19 23:21 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
表題の本を、書店で目についたので手にした。
プロローグの立方体の展開図の問題が面白い。
さらに「数学を勉強しないでいい大学は日本だけ」という記事が目についた。

私は、書店で、本をペラぺらっとめくって、2つ関心記事があればたいてい買う。
この志田氏の著作もすぐに買った。

ときどき、面白いの最初だけだったなと、買って後悔する本もたくさんあるが、志田氏のこの本は最後まで面白かった。

志田氏の数学的思考には終始共感を覚える。
加えて勉強になる箇所も少なくない。
「必要条件」「十分条件」の説明がうまく、さすがに超人気予備校講師と思う。

「宝くじは愚か者に課せられた税金」の指摘などは喝采である。
私自身、宝くじを買おうと思ったこともないし、実際に買ったこともない。
何で、こんな馬鹿なゲームに参加するのかと、普通に思っていたが、志田氏の指摘は正しく、且つ、痛快である。

途中「n、n+2、n+4がすべて素数ならば、n=3の証明」の問題も良い。
後で考えようと、とりあえず飛ばすが、実に興味を引く問題である。
見るからに、解答意欲をかき立てる良問である。

そして本日、仕事の移動の最中、この問題の「あること」に気付いて、すぐに解けた。
この爽快感がいい。
(ヒント、この3つのどれかが「3の倍数」になります)

そして極めつけは
「数学が出来ない人は、ものを教えるべきでない」

いいですねえ。
全面的に賛成です。
我が法曹に照らし合わせたいところですが、物議を醸しそうなのであえて述べません。

「数学が出来ない人は、ものを教えるべきでない」
これはまさしく真理である。

強く共感を覚えるとともに、表題作を皆さんにお勧めする。



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by kazuo_okawa | 2014-12-18 23:38 | パズル・統計・数学 | Trackback | Comments(0)
本日の日経の社説は「民主主義を脅かす投票率低下」と題して論じられている。
先の衆議院選挙の最大の問題は、誰しもが指摘するように、投票率が52%と極めて低いことだ。

日経社説は、2人に1人が棄権という状態が続けば、選挙結果を民意と呼べなくなる日が来ても不思議ではない、と述べ、「民主主義の危機といってよい」と続けている。

大変正しい指摘である。

今回自民党は、5割の投票率で4割の得票率、すなわち2割の投票しか得ていないにもかかわらず、議席数が6割を占める。
誰が見たってこれは「民意」でないし、「民主主義」では無い。

繰り返すが、日経の社説の指摘は正しい。
但し、その方向性として、日経社説が示すのは、①投票しやすい環境作り②戸別訪問禁止、配布ビラ規制など選挙運動の厳しい規制の改正③将来の有権者に政治参加の大切さを説くこと、としているのはどうなのか。
無論、この①②③も重要である。
とりわけ②の厳しい公選法はこれはこれで改正すべき重要な課題である。

しかし投票率の低さの大きな原因の一つは、選挙制度である。

実際同日付の日経のコラム春秋は、若者が投票しない理由は「投票したいと思う候補者がいない。政党や政策がない」と意識調査結果を示している。
現行のように小選挙区制なら自ずから立候補者は限られ、自ずから「投票したいと思う候補者がいない。政党や政策がない」という状態になる。
象徴選挙区と言われた、「公・共選挙区」(公明党と共産党しか候補者がいない選挙区)では、いくら、前記①②③を実行しても投票率は低くなるだろう。

日経社説の指摘は正しいが、方策として、小選挙区制の見直しこそまず第一に打ち上げるべきである。
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by kazuo_okawa | 2014-12-17 17:57 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)