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by kazuo_okawa

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2013年春に行われた「将棋電王戦」5番勝負は
人間の頭脳とは何かを考えさせる
大変、素晴らしい企画であった。

そのときに、コンピュータ将棋ソフト「ツツカナ」に
惜しくも敗れた船江恒平五段 が
リベンジマッチとして、同じツツカナ相手に
大晦日に、再戦したのである。

ニュースに寄れば、その「電王戦リベンジマッチ」は、
途中まで前回の対局と同じ形で進み、
中盤でツツカナが飛車を見捨てて強攻に出たが、
駒得になり優位を築いた船江五段が押し切って勝利した、という。

ツツカナは前回と同じバージョンというのが
「リベンジマッチ」の条件であり、
対策を練れる船江が有利だ言う声もあったようだが
船江には「連敗は出来ない」という、
極めて「人間的な」プレッシャーのあることを考えれば、
船江有利とは決していえまい。

それにしても途中まで、前回と同じというのが
なかなかに面白い。

何故なら、リベンジしたい船江は、当然対策を練ってきている。
船江が前回と同じというのは当然であろう。

対して受けて立つツツカナである。
ツツカナが人間なら色々と考えるところであろう。
ところがコンピューター・ツツカナは
「相手の狙いをはずす」というような
極めて「人間的な戦法」はとらない、
というのが面白いのである。

ときあたかも「将棋世界」最新号で
羽生三冠王がコンピュータプログラマーと対談している。

羽生は相変わらず忙しいであろうに
こういう企画にも応ずるところに、毎度のことながら感心する。

それはさておき、
その対談において、コンピューターは
形勢判断を「楽観的」に見るというくだりに
大変興味深いものがあった。

「楽観的」に見るから、ツツカナは前回と同様の手を
指していったのであろう。

それにしても「楽観」「悲観」はどこから来るのであろう。
人は将棋の手を指した瞬間
「あっ、しまった。別の手を指すべきだった」と思って
悲観的になることがある。

しかしコンピュータはそんな過去のことは思わないし
無論、手を悔いることもない。

コンピュータには「今」しかない。

確かに、「過去」も「未来」も考えなければ
「悲観」もあるまい(そもそも考えないのであるから)。

しかし、それは人間的では無いだろうし
そもそも、進歩は無い。

そうすると
「悲観する」と言うこと自体には
決して、そう悲観すべきことではないのかもしれない。
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by kazuo_okawa | 2013-12-31 22:09 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
表題の映画を観る。

「トルナトーレが仕掛ける極上のミステリ」という
謳い文句通りの、上質のミステリであった。

主人公は、美術品鑑定士。
その彼に美術鑑定を求める「依頼人」が、何故か顔を出さない。
やがてその依頼人が顔を表し、主役の鑑定士がその依頼人に惹かれていくのだが
両者の感情の起伏と共に、二人の関係がどうなるのかという
展開が引きつける。
そして、衝撃のラスト。

まさしく、「発端の謎」
「中段のサスペンス」
「結末の意外性」と
まさに、絵に描いたような「ミステリ」である。

(以下、少しネタバレしています)

ミステリの場合、活字向き、映像向きと分かれることがあるが、
本作は、まさしく映像向きのミステリである。

数々の名画を散りばめた部屋、
オートマタと呼ばれる機械仕掛けの人形を復活していく場面、
そして何よりも、もう一人の主人公、
顔を見せない「依頼人」がその姿を見せる場面などは
まさしく映像ならではの醍醐味であり、それゆえに魅せる。

終盤、主人公が騙された事が分かるクライマックスの場面
つまり、とある部屋の場面なのでが、これもまた
映像ならではの迫力である。

このように本作は、まさしく「映像向き」であると同時に
ミステリの類型としては
「謎」自体が、ミスデレクションという型である。
しかし、それは作者が仕掛ける「叙述型」ではない。

無論、全てのミステリは、多かれ少なかれ作者が仕掛けるものであり
そもそも「叙述型」ミステリの映像化はなかなか難しいものであるが、
私自身は、「謎」をミスデレクションとするこの類型は、叙述型も含めて、
大いに好みなのである。

更に、ミステリの醍醐味は、クライマックスの、
その「謎解き」にある。
本作はそれも素晴らしい。

「ネガ」と「ポジ」を一転させる、その種明かしが
劇的であればあるほど、その意外性の度合いは増す。

本作では、そのキーは間違いなく「記憶術の天才」であろう。

一見、この物語の序盤、中盤では、単なる味付け役のように見えながら
しかし見ていて妙に印象が残る。

そして、ラスト。
店のマスターが、その記憶術の天才に対して
その名前を呼んで、呼びかけたとき、まさにそのとき、である。

私は、その名前を聞いた瞬間
本格ミステリ特有の心地よい衝撃におそわれた。

全ての構図が逆転する。
まさに、名作である。
見事である。

ところで、この映画の新聞広告は頂けない。
「女は恐ろしい」などとの感想があがっていたが
これは真相を暗示するでしょう。
こういう広告は頂けません。

映画終了後、購入したパンフレットを読むと
「大物俳優をつかっていることから
真相は分かるでしょう」と、言う意味のことも書いてあった。

あのね、土曜ワイド劇場ではないの!

ともあれ
ミステリ・ファンには、間違いなくお薦めの一作です。
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by kazuo_okawa | 2013-12-31 00:28 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
12月26日、安倍首相が、憲法に違反し、
外交上の緊張を生むことを全く無視し、
専ら自分の事だけを考えて「公式参拝」をしたことは
とうてい許されるものではない。

そのことは既にブログに書いた。

26日夜、私は、別の訴訟の集まりにいた。
この日は、マスコミの方からも問い合わせを受けた日であったが
同日夜、中曽根靖国訴訟以来の原告団からも
携帯に電話が入る。

訴訟をするしかない、という、怒りの電話である。
あとの話は想像に任せる。

その後のニュースは、各マスコミとも、安倍参拝により、
外交上の緊張関係が増していることや、アメリカの「失望」などを
報じている。
「日頃は、『国益』を好んで国民に説く人だが
自分の思いのためなら『国益』を損なっても構わないというのか」
という、朝日の天声人語の指摘も言い得て妙で、実に正しい。

しかし、私が強調したいのは、公式参拝は何よりも
憲法違反だと言うことである。

これまでに、地裁、高裁で、違憲判決が出ており
最高裁判決もそのように読み取れるということを
私は、「法学セミナー」(2006年5月号)に発表している。

是非ともお読みいただきたい。

それにしても、これほどまでに憲法違反を重ねる首相は
かつて無かったであろう。
主権者は国民であり、憲法とは、主権者たる国民が
権力を預けた者に対して命ずるルールである。

このルールを無視したのでは、民主主義国家は成り立たない。

封建主義の「暴君」には、
直ちに、首相の座を降りて貰わなければ困る。
日本が真に民主主義の国であるならば。
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by kazuo_okawa | 2013-12-29 01:03 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
原書房「2014本格ミステリ・ベスト10」に
京大ミステリ研のOBである
円居挽氏と森川智喜氏の対談が出ている。
こういうのってホントに嬉しいですね。

この企画は「特集みすけん!対決」の一つとして
「ミス研早慶戦」とともに
「京大ミス研OB(若手)戦!」と
銘打っての対談である。

その対談の内容は、私は関係者として、大変面白いのですが
一般の読者にどうなんですかね。

まあ、本書は本格ミステリファン向けですから
マニアックで却って面白いのかもしれません。
言わば、文学ファンが、「名作」がうまれる背景を
追い求める心理に似ているかもしれない。

でもまあ、これだけ各大学にミステリ研が出来て
またそのミステリ研の話題が
読者に読まれるという事自体が素晴らしい。

私達が、京大ミステリ研を作ったとき
そのときに先に存在した大学のミス研は
早大は「ワセダミステリ・クラブ」
慶応は「推理小説同好会」
東大は「新月お茶の会」といったそれぞれ印象的な名称であったが
私達はシンプルに「京都大学推理小説研究会」
(略称「京大ミステリ研」)と命名した。

対談によれば、昨今は「○○大学推理小説研究会」の
名称が多数派となったとか。

これも、綾辻氏を始めとする後輩が知名度を上げてくれたからであろう。

後輩作家の皆さんにただただ感謝する次第である。
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by kazuo_okawa | 2013-12-27 23:36 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
本日、安倍首相が、靖国神社を公式参拝した。
民意にそむき、戦争国家にひた走る安倍首相のことだから
いつかは靖国参拝をするだろうと思っていたが
まさか、安倍政権一年という、自分の記念日に参拝するとは。

仮に行くとしても、普通は、靖国神社のナントカ祭とか
カントカ祭とか、靖国の何らかの記念の節目に行くものでしょう。

それを、自分の記念日にいくとは。
この事自体で、安倍首相が、いかに「自分中心」であるのか
ということがよく分かります。

無論これは靖国参拝を肯定して言っているのではありません。
靖国参拝は、「国が英霊を奉る」ことによって
新たに「国のために命を捨てる」軍人を作り出すものであり、
歴史上、靖国神社は戦争を遂行するための精神的支柱をなしたものでした。

国家安全保障会議、特定秘密保護法
集団的自衛権、憲法改正して国防軍の創設
と、ひたすら、日本を「戦争の出来る国家」にひた走る安倍首相にとって
靖国参拝は不可欠なピースでした。

しかしこの靖国参拝は、「政教分離違反」という明らかな憲法違反であり、
平和主義に大きく背き、そして、
何よりもアジアに緊張関係を生むものであり、
いかなる意味でもとうてい許せるものではありません。

おりしも、朝日新聞記者から私に電話があり、コメントを求められました。

「安倍首相は、民意を無視して特定秘密保護法を強行採決し、
さらには金で頬をはたくように、普天間移設先を辺野古に
強行するなど、民意を無視してひたすら『戦争の出来る国家』を
目指している。靖国参拝もその一環であり、正直、怒りを禁じ得ない。
そもそも、首相の公式参拝は憲法違反であり、裁判では、
地裁、高裁判決では憲法違反との判断も出ている。
最高裁でも補足意見で画期的な意見が出ている。
要するに、安倍首相は、この間一貫して憲法を無視しているが
この靖国参拝も同じように憲法を無視しているのであり
とうてい許し難い」
というようなことを早口でまくし立てました。

記者もあきれたかもしれません。

コメント中の最高裁補足意見とは
小泉靖国訴訟における滝井繁男裁判官の補足意見であり
その意義は『法学セミナー』(2006年5月号)に掲載して貰いました。
私のホームページの「主張」欄にその原稿をあげていますので
是非お読み下さい。

それにしても民意に大きく外れる
安倍首相の暴走は何とかしなければならない。

靖国公式参拝には改めて抗議する。
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by kazuo_okawa | 2013-12-27 00:10 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
原書房の「2014本格ミステリ・ベスト10」の
トップに麻耶雄嵩「貴族探偵対女探偵」が
選ばれている。
実に喜ばしい。

彼が「翼ある闇」でデビューしたとき
我が京大ミス研のOB・OGはみんな喜んだに違いない。

(ここから先、少しだけネタバレしています)

何せ京大ミス研ならお馴染みの「蒼鴉城」を始め、
意味深なネイミングが溢れている。

「蒼鴉城」の名付け親の一人としては嬉しい。
いやあ、これは余分であるが、
何よりも「見立て」を始め終盤の推理が面白い。

京大ミス研に集うような本格マニアのアマチュア推理作家としては、
こういう、長い推理場面と
2転、3転する推理を展開するミステリを作りたいと、
誰しも思うところであるが
実際は、なかなか出来ない。

つまり、こうしたい、と思うことと
実際にそれを実現するのは、全く違うのである。

麻耶氏はそれを見事にやり遂げ、かつ、
最後のトリックも、マニアがついうっかりする
ものであり、そこも面白い。

デビュー後の麻耶氏の活躍は
ミステリファンなら知るところである。

彼は「こうあれば」と思う言わばアマチュア的な
大胆な発想・趣を次々と実現してきた真のプロなのである。

のみならず、ある種の、極限の意外性の追求などは
大変楽しい。

今年度トップテンの
本作も実に楽しみである。


(追記)
名前の誤植の指摘があり訂正しました。
失礼しました。
またご指摘有り難うございました。(2014年1月19日)
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by kazuo_okawa | 2013-12-26 00:39 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
報道によれば、
「徳洲会」グループの公職選挙法違反事件で、
東京地検特捜部は24日、徳洲会の徳田虎雄前理事長について、
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)で入院中のため、
いったん判断を見送る「中止処分」とした、という。

そういえば、猪瀬知事の5000万円事件について
あれほど、連日報道されていたものが、
辞任を決めたあとは一転してなりを潜めていますね。
知事が去るとき、建物に頭を下げたとかどうでもいいような
ニュースは続いていますが。

このまま捜査は幕引きになるのであろうか。
そうであればどこかで誰かが喜んでいる可能性がある。

そう思っている矢先
私が応援している政治家の一人
元衆議院議員中川おさむ氏
(元民主党→日本未来の党)
が興味深いメッセージを流していた。

(以下、括弧内は、引用です)

「猪瀬知事が辞任表明して3日過ぎた。各党は候補者探しに動き始め、大マスコミもそれを追いかける。別に猪瀬知事を擁護するつもりもないし、五千万円が発覚した時点で辞職やむなしと思っていた。しかし猪瀬辞職でホッとしているのは、いったい誰だろう。(中略)。まず医師会だろうか。東京には徳州会病院がない。何とか東京進出を伺っていた。そんな時に、東京電力の病院売却の話が湧いて出た。徳洲会にその思惑があったのは間違いないが、猪瀬辞職で徳州会病院の東京進出はなくなった。
ホッとしているのは財務省も同じだ。財務省が来年度実施したい法人住民税の25%程度を交付税化する案に、猪瀬知事は猛反発していた。猪瀬辞職で財務省幹部たちも胸をなでおろしていることだろう。
いやひょっとすると…東京五輪の建設工事に群がろうとする政官財の猛者たちも、(以下略)」

果たして、真の犯人は誰か。
利益の得るものを疑え、というのは
犯人捜しのセオリーである。

そう言えば
猪瀬氏は辞任の記者会見で
「私はアマチュアであった」と述べていた。

さすがに、本業は「作家」である。

この表現に、
「私はプロではなかった」
(プロならばもう少しうまく行っていた)
ともとれるが、
「プロ」にやられた、と
暗示しているようにもとれるのである。

「5000万円」の真相のみならず
「猪瀬辞任と幕引き」をねらった
本当の「真犯人」も追求しなければならない。
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by kazuo_okawa | 2013-12-24 22:51 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
録画していたNHK杯戦を見て
羽生3冠王が、大石六段に破れたことを知り、驚く。

決して大石が弱いと言っているのではない。
ただ、羽生とNHK杯の相性は良く
羽生が決勝戦に出ない場面はなかなか想像出来ない。
ましてや、こんなに早く3回戦で敗退するとは…。

勝利した大石は若手の研究家であり
「ダイレクト向い飛車」の著書も出しているとおり
同戦法の使い手である。

羽生はその大石の戦法に付き合った。
つまり敵の得意戦法に合わせたわけである。
無論、羽生は、王者としてこういう差し方は普通にしているし、
しかもどんな棋戦でも、決して手は抜かない。

しかし、そうでいながら
羽生は今回ばかりは、来るべき
春の名人戦に照準を合わせているのではないだろうか。

この3年間、名人戦で、羽生は森内に負け続けている。
羽生としては、これ以上は負けられない。
そこで、全てを名人戦に合わせて
調整しているのではないだろうか。

対大石との敗戦に、私は、むしろそう感ずる。
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by kazuo_okawa | 2013-12-24 00:07 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
森博嗣氏の新作「キウイγは時計仕掛け」が発行された。
といっても、読んで評する時間がない。
そこで新作でなく、森氏について述べる。

同氏は、大学教授にしてミステリ作家である。
しかもそのミステリたるや
何十作になるのか分からないくらい
多作家なのである。
無論、ミステリの水準も高い。

それだけでなく、私が感心するのは
エッセイの類も面白く、かつ、こちらも多作家である。

エッセイ集・第一作は、1999年発行の
「森博嗣のミステリィ工作室」である。

その第一部は「森博嗣のルーツ・ミステリィ100」として
自身の選んだ過去の名作を並べている。
しかし、その「100冊」の選択が、微妙に、一般のベストテンとは違って
ややずれているのが面白いのである。

例えば、セレクト1は,EQの「Xの悲劇」である。
普通、「Yの悲劇」が多いですよね。
それが「X」である。

また、クリスティの「予告殺人」や
カーの「皇帝のかぎ煙草入れ」があがっているのも嬉しい。
私も好きな作品だから、というのも理由の一つであるが
先の「Y」と「X」同様、
世間一般の評価と微妙にずれているのである。

更には、コリン・デクスターの3冊と
京大ミス研出身作家3冊と、これまた実に嬉しい。

コリン・デクスターと我がミス研ですよ。
要するに、かなりガチガチの本格派であるのだが、
それでいて、セレクトの後半は、えっ、これ、ミステリ
というのもあがっていてこれがまた興味深いのである。
(「ねじ式」「ポーの一族」といったコミックや
「詩集」など意表をつく。)

この「意表をつく」という「遊び」自体も
実はミステリの醍醐味なのであり
そういう「遊び」好きにはたまらない。

学者である森博嗣氏は、
ミステリ作家になったいきさつのひとつに
「綾辻行人の『十角館の殺人』を学生から薦められた。
自分よりも若い作者に驚く」と書いている。

我が京大ミステリ研との
不思議な結びつきに
私が、同氏に、親近感を感ずるルーツがあるのかもしれない。



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by kazuo_okawa | 2013-12-22 23:01 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
期待の若手永瀬が羽生に2連勝をしたことは
昨日書いた。
では羽生は、若手をどう見ているか。
公刊されているインタビューを見れば
常に謙虚であり、若手の実力を評価している。

羽生のことである。
それはその限りで嘘は無いだろう。

しかし、羽生は、不利と言われる戦法を
わざと繰り返す男である。
それは本当に不利かを、自分なりに納得させるためであると
初手6二銀の例をあげて、自著に書いている。

羽生は、やや不利と言われている後手番矢倉を
この永瀬戦で採用した。
そして残念ながら負けてしまった。

無論、不利といわれている戦法を
本当に試すにも、相手は実力者で無ければならない。

その意味では、羽生は、永瀬の力を評価したとも言えよう。

だが、後手番矢倉を試すところに
私は当面の勝負よりも、どうしても
そこに、ライバル森内名人・竜王の影を見てしまう。

何故なら森内名人・竜王は、現時点では、間違いなく矢倉の第一人者であり、
先般、渡辺2冠王を矢倉戦で「ダブル往復ビンタ」したことは
記憶に新しい。
そのことは私もブログに書いた。

来春、行われる名人戦。
森内名人への挑戦者は、いまだ決まっていないが、
おそらく羽生であろう。

羽生とすればこれ以上、名人戦で森内に負けられないと
思っているに違いない。

そして、羽生はこの名人戦の前に、渡辺2冠王との
王将戦という大一番を控えている。
羽生は、そこでも、この永瀬戦と同様、後手番矢倉を
採用するのではないだろうか。

やや不利と言われる後手番矢倉を
強豪渡辺を相手に採用する。
私は何となくそのような気がする。

名人戦。そして、その前の王将戦が
今から、実に楽しみである。
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by kazuo_okawa | 2013-12-21 23:37 | 将棋 | Trackback | Comments(0)