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by kazuo_okawa

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5月28日、大阪弁護士会の総会で
今、政治的に焦点になっている憲法96条の改正に対して
反対する決議を行った。

決議に至るには反対意見もあり
賛否の意見が紛糾した。

自民党が、その改憲草案を示していながら
本来行いたい9条改憲などは秘めて
まずは改憲をしやすくするという「手続き」だけを先行して
改憲しようとするのは姑息としか言いようがない。

こういった姑息な手法による
憲法改正の危険性については、このブログでも述べた。

大阪弁護士会が、憲法96条改正反対決議を行ったのは全く正しい。

無論、96条改憲そのものについて色々な意見があるだろう。
私はそういう議論はとことんすべきであると思う。

問題は、そういった自由な意見交換・議論を容認するのではなく
弁護士会での意見交換・議論以前の
この種の決議を行うこと自体に対する批判である。

一つは強制加入団体である弁護士会が
こういう決議をすべきでない、というものである。

これについては、私は拙著「裁判と人権」でも書いたので
是非それをお読みいただきたいが、要するに、
専門家集団が社会的なテーマに対し、
どういう見解をもっているかは
市民に対する有益な情報提供になると考えている。

もう一つの批判は、弁護士会がこういう意見を出すと
「反対である私の意見が無視される」というものである。
思想信条の侵害だと、オーバーにいうものもいる。

何を言いたいのか、と私は言いたい。

こんなことを言い出せば「多数決」はなりたたない。

そもそも弁護士会が反対決議を出したからと言って
(弁護士の多数が同意見だと思っても)
弁護士が一人残らず同じ意見と思う者はいないだろう。
それでも専門家集団の多数がどう考えているかを
市民に情報提供することは意味がある。

弁護士会は、司法の一翼を担うものとして
司法に関する社会的テーマは、自由に意見交換・議論し
そしてその成果を広く市民に知らせるべきであると、私は思っている。
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by kazuo_okawa | 2013-05-30 00:51 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)
5月25日付朝日新聞夕刊記事において
万引きに悩まされる店が
万引き犯を捕まえて、その顔写真を張り出していることと
その問題点について報じられていた。

問題点をコメントしたのは私であり、
そのことは既にこのブログでも述べた。

ところで、この私のコメントが興味深いのか
朝日新聞とは違うメディアからも問い合わせがあった。

他社が報じたことを、別のメディアが追いかけるのは
よほどのニュースでないとまれである。

この件では、単純に、「万引き犯は悪いやつだ。
その万引き犯の権利が侵害されるのか」という
素朴な疑問であろう。

無論、どんな犯罪者であれ、人権はある。
人権は守らなければならない。
万引き犯も同様である。

すると、では、万引き犯が、
顔写真を張り出したその店に対して
損害賠償請求できるのか、と聞かれた。
悪い加害者が、気の毒な被害者に
逆に損害賠償請求できるのはおかしいでしょう、という
ニュアンスがこの質問にはある。

顔写真の掲載は、その人物のプライバシー権の
侵害にあたる。
それゆえ勝手に顔写真を貼りだしているとなれば
明らかに違法である。
しかし、その万引き犯が真に了承していれば
別である。
承諾があればそれは合法である。

もっとも実際は、真に了承していたか
勝手に写真を撮って張り出したのか
その認定は難しいであろう。
しかも万引き犯には負い目がある。
それゆえ実際に、万引き犯が
店に対して損害賠償請求をすることは考えにくい。

しかしそのことと、顔写真張り出しはプライバシー権の侵害となる
という問題とは別なのである。

犯罪者にも権利がある、ということを
わかりやすく説明するのはなかなか難しい。

とはいえ、それをわかりやすく説明するのが
我々法律家の役目であろう。

どんな質問にもコツコツと丁寧に応じていきたいと改めて思う。
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by kazuo_okawa | 2013-05-29 01:37 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(1)
「東西ミステリーベスト100」を選ぶための「私のベスト10」
海外物1位には「シャーロックホームズの冒険」とした。

海外物は、21世紀にこだわらず、シンプルにいこうと考えたからである。
そういう考えなら2~4位もすぐ決まる。
クリスティ、クイーン、カーである。

作品が難しいが、
「アクロイド殺し」「レーン最後の事件」「皇帝のかぎ煙草入れ」とした。

「アクロイド」に説明はいらないであろうが、
「レーン」は異論があるかもしれない。
なんと言っても「Yの悲劇」が素晴らしいからである。

しかし私は、鍵を握る言葉の翻訳がどうにも
気に入らない、のである。
この言葉こそ、事件の「謎」を生むと同時に
意外な真相を暴く手がかりでもあるのだから。

とはいえ私が読んだのは、翻訳本であったため、どうしても印象が悪い。

時間があれば、翻訳論も含め、いつか論じたい問題である。

「レーン」を選んだのは4部作全体の構想の評価である。

「皇帝」はカーの雰囲気でないために
読後感が良かった。

私の5位以下は次の通りである。
「さらば愛しき女よ」(レイモンド・チャンドラー)
「構想の死角」(リンク&レビンスン)
「興奮」(ディック・フランシス)
「黄色い部屋の謎」(ガストン・ルルー)
「魔術師」(ジェフリー・ディーバー)
「復習法廷」(ヘンリー・デンカー)

ブラウン神父を選ぶか迷ったが、コロンボを選んだ。
コロンボは今でも時折見る。
「殺人処方箋」「魔術師の幻想」も好きである。

ディーバーとデンカーはどうしても入れたかった。
かくて私の海外ベスト10は決まった。
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by kazuo_okawa | 2013-05-26 22:25 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
朝日新聞の吉浜織恵記者から電話で取材を受けた。

万引き犯を捕まえた店がその犯人の顔写真を
店に掲載し、1万円の罰金を店に払わないと
ずっと写真掲載を続けるという。
そこに法的な問題点はないか、という質問である。

商売をしておられる経営者が万引きに悩まされる話は
よく聞き、それはそれで大変だなと思うが
だからといって何をしても許されるというものではない。

「私は万引き犯だ」とした顔写真を掲載するのは
プライバシー権・人格権の侵害にあたる。
それは例えば、事実であっても「あの人は前科者だ」と
言いふらしてはいけないのと同じ。
無論、万引き犯はそれなりの責任をとらなければならないが
私的リンチは許されず、損害額も被害者が一方的に
決められるものではない。

というようなことを電話で数分間喋ったら
5月25日付夕刊で要領よく
まとめられていた。
さすが新聞記者である。

実は朝日の夕刊記事を読んで初めて「鮮魚店」の事案と知った。
また、万引き犯をみつけた通報者に1万円払う、ということも。

刑事事件における重罰化と並んで
リンチ(私刑)化、相互監視化がじわりじわりと
広がりつつある、と私は感じている。
この事案はその兆候ともいえるだろう。
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by kazuo_okawa | 2013-05-26 12:39 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)

橋下氏の詭弁

「慰安婦は必要であった」という橋下氏の暴論に対し
先日、このブログで、「必要」と述べること自体が
「評価」を含んでいると指摘した。

22日の報道によれば、橋下氏は、
「世界各国の軍が必要としていた」との
過去を直視していただけであり、
「慰安婦制度には反対している」と述べたという。

どこに過去を直視しているのかと言いたい。

発端となった元のコメントは
「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていくときに、
精神的にも高ぶっている猛者集団をどこかで休息させてあげようと思ったら、
慰安婦制度は必要なのは誰だってわかる」
というものである。

確かに、軍を例に挙げているが、
必要性については「誰だってわかる」と一般化しているのである。

繰り返すが、慰安婦や慰安婦の家族、そして、軍によって殺される側にとっては
慰安婦制度は、全く「必要」でない。
「必要なのは誰だってわかる」ということは、およそあり得ないのである。

国が関与し、植民地の女性をも慰安婦とする旧日本軍の慰安婦を、
世界各国の軍の場合と同視できるかという問題もあるが、
ことの本質は、何故に、軍にとっての必要性を
あたかも一般的な必要性のように言うのかという点である。

「ナチスにとってガス室は必要であった」

では、橋下氏は、「ユダヤ人を虐殺しようと思ったら
ガス室が必要なのは誰だってわかる」
と世界に向けて発信できるのであろうか。
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by kazuo_okawa | 2013-05-23 01:50 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)

橋下徹氏の非論理性

橋下徹氏が、慰安婦は必要であったと
とんでもない暴言をはいた。

それに対する、朝日新聞、毎日新聞、さらに続く
各種の批判は正しい。

しかし、それに対して橋本氏は、
朝日、毎日の大誤報だと開き直っている。

橋下氏いわく、「当時、必要だ」と言ったのであり
朝日は、「当時」という言葉を落としている、
また「必要であった」というだけであり
「許容」しているわけでない、
従って、朝日は大誤報しているというのである。

詭弁としか言いようがない。

私が気になったのは
朝(20日)テレビを観ていると、この、橋下氏の詭弁に
押されているとしか思えない報道である。

橋下氏は確かに「慰安婦は、当時、必要だった」と言ったのであろう。
しかし、橋下氏は、アメリカ米軍に風俗を使ってほしいと述べており
「当時」どころか、現在でも必要であると考えているのである。

そうであれば橋下氏の考えを伝えるという意味では
『当時』を省いたととて、どこが間違っているというのであろうか。

さらに、「必要」と「許容」は違うという。
橋下氏は、私は許容しているわけではない、
「当時、必要であった」と言っているだけであるという。

ここに矛盾がある。

そこには「当時、必要」という判断をすること自体が
価値評価を含んでいることを全く欠落している。

例えば、慰安婦自身にとって「必要」であったか、
あるいは、慰安婦の家族にとって必要であったか。
さらには大きく言って、殺される側にとって「必要」であったか。

決して「必要」でない。
こんなことは考えてみれば直ちにわかることであろう。

つまり誰にとっても「必要」であったわけではない。
にもかかわらず「必要」と決めつけること自体
そこに評価(殺す側に立つ)が入っているのである。

橋下氏の開き直りを許してはならない。

大誤報と批判された、朝日、毎日はこの暴言を許してはならない。
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by kazuo_okawa | 2013-05-21 00:59 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
良質のミステリを読むのは至福の楽しみである。
ミステリ好きの仲間と、ミステリ談義をするのもまた良い。
どれが面白かったか、という議論が成り立つのも
ミステリならではである。

ミステリ好きが高じて、京大ミステリ研の立ち上げ時から参画し、
現在もミステリから離れられない。
日本シャーロックホームズ倶楽部の初期からの
メンバーでもある。

昨秋、株式会社文藝春秋から「東西ミステリーベスト100」刊行のために
「東西ベスト10」のアンケートを頼まれた。

同社は1985年にも同種のアンケートを行い
翌86年に「東西ミステリーベスト100」を発表している。
今回はおよそ四半世紀ぶりの企画だという。

さて海外編、国内編とあるのだが
いざ自分なりのベスト10となると結構迷ってしまう。

まずは海外編である。

私自身、ミステリファンになったのは
小学生時代であり、ポプラ社版のシャーロックホームズ物語にはじまる。
従って何はおいても、海外編1位はシャーロックホームズ物が
動かない。

ところがこういうときに
投票方法に少し迷ってしまうかもしれない。
作品名(「赤毛連盟」とか「ソア橋」とか)で投票するのか
短編集の題名で投票するのかである。
もともとシャーロックホームズ物語は、イギリスの
「ストランド誌」に発表されたのであるから
各作品ごとにおもしろさを投票しても決しておかしくない。

こういう問題は実は他の短編作家の場合も
起こりうる。

しかしながら日本でのアンケートである以上
日本での発表媒体(日本では短編集)で投票するのが
一般となっている。
とすればシャーロックホームズ物語では短編集である。

かくて、海外編1位は「シャーロックホームズの冒険」とした。

21世紀のベスト100なのであるから大きく変えよ
という意見もあるだろう。
それももっともなので、そういう好みは
国内編で発揮することとした。

ともかく海外編は私のミステリ好きの原点で通すことにした。
(この項、続く)
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by kazuo_okawa | 2013-05-19 21:21 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
スポーツ界における体罰問題について論じられている。
本日(18日)も、とあるところで集会が行われていた。

私自身は、体罰については改めて論ずるほどの問題ではない、
と考えている。
つまり、体罰は暴力であり、
体罰という名の「指導」は相手を萎縮させるだけであり、
何ら教育的効果を生まない。
そう考えている。

無論、この考えに反論があり
それゆえ不毛な議論とともに
現実に体罰が無くならないわけであるが、
私がいつも感ずるのは
スポーツ界におけるその「非論理性」である。

2年前に
「9回裏無死1塁でバントはするな~野球解説はウソだらけ」
という本が出版されたが、実はこの本自身がきわめて
非論理的な本であり、その問題点を指摘する手紙を、
私は作者(出版社宛)に出した。
その手紙などは、すでに、私のホームページで公開しているので
是非お読みいただきたい。

スポーツ界の非論理は、何も、先の書物に限らない。
最近でも、プロ野球日本ハム球団が、
アメリカ・メジャーリーグ入りを希望した、
有望新人選手である大谷翔平君を説得したのが
メジャーで成功した選手その他のデータなどの一覧表だという。

要するにメジャーで成功した選手は、ほとんどが
それまでに日本で成功しているというデータである。
従ってメジャーを目指す大谷君を、
まず、日本で成功することがよいとして、口説いたといわれる
資料であり、日ハムのホームページに公開されているのである。

しかし、日本で成功した選手と
いきなり新人で大リーガーに行った選手とを比べるのは
明らかに条件が同等でなく、統計学的におかしい。

ここで細かく説明するつもりはないが
言いたいのは、スポーツ界においては
こういう非論理がまかり通っている、ということである。

何よりも重要なのは、スポーツ界における
こういう非論理性をぜひとも、なくすべきことであろう。


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by kazuo_okawa | 2013-05-19 00:30 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)

「96」の意味

定期購読している「週刊金曜日」最新号(943号)が
送られてきた。

投書欄を見れば、窪田晃一さんという方が
長嶋茂雄、松井秀喜両氏に国民栄誉賞が
与えられたその式で、安倍首相がはしゃいでいた様子を
憲法96条改憲批判と絡めて鋭く指摘している。

式で安倍首相は、96番の背番号をつけていたらしいが
私自身は、テレビのニュースを見ても
全く気付かなかった。

正直なところ、窪田さんの指摘には感心しました。
無論、中身の96条改憲批判も正しい。

憲法改正をなし得るのは国民だけであり、
憲法尊重擁護義務を負う首相が
改憲の旗振りをしてはいけない。
正論である。

「洗脳は気付かないうちに進んでいく」というのも
その通りであろう。

それにしても、式典で、阿部首相が
背番号に「96」をつけるとはね。

安倍首相の意図は、まさに窪田さんご指摘の通り
「96条改憲」アピールであろう。

しかし、
大相撲の世界なら
「96(クンロク)」は、駄目な首相、もとい
駄目な大関の見本なんですがね。
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by kazuo_okawa | 2013-05-17 23:23 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)
定期購読している「消費者法ニュース」(95号)が
本日、事務所に届いた。

消費者問題を広く取り扱った専門誌であり
大変重宝する。

ぱらぱらっとページをめくると
「消滅時効期間経過後の貸金請求問題」が
取り上げられていた。

私自身も最近その種の相談が多いと感じ、このブログで
「『蒸し返し』の功罪」としてすでに述べたとおりであるが
さすが専門誌である。
どうやら全国的に増えているようである。

一般には、いったん消滅時効期間経過後に
債務者が何らかの支払いをすれば、
それは債務の承認とみなされて
あとから消滅時効を主張しても
それは信義則上許されない、とされている。
(最高裁1966年4月20日判決)

要するに古い借金を、本来なら、時効だといってしまえば
払わなくていいものを、少しでも、いったん払うと
あとから時効だ、とはいえないと言うことである。

救済の理屈はないわけではないが
実際は難しい。
わずかだからいいか、と思ってほんのわずかでも支払うと、
時効の主張ができないという
大きな結果となるのである。

古い話にはうっかり乗らないのが一番である。
重ねてお知らせする次第である。
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by kazuo_okawa | 2013-05-16 23:49 | 法律相談・法律の話題から | Trackback | Comments(0)