私の趣味やニュースの感想など好きなことを発信するブログです


by kazuo_okawa
カレンダー

カテゴリ:本・書物( 44 )

6月21日の朝日新聞「天声人語」に「「あたらしい憲法草案のはなし」(太郎次郎社エディタス)が参考になるかもしれない」とあった。

私は書店には良く行くが、こういう書物は見かけないので、インターネットで調べると、何とまだ発売前であった。
まあ、こういうパロディ本は好きなので早速予約し、本日届けられたのだが、実に見事である。

敗戦後、新憲法が出来たときに、文部省が中学一年生向けの教科書として作ったのが有名な「あたらしい憲法のはなし」である。
中学生向けとはいえ、大人が読んでも感心するくらい分かりやすく書かれている。
例えば次のような感じである。
「…これを戦力の放棄といいます。「放棄」とは「すててしまう」ということです。しかしみなさんはけっして心ぼそく思うことはありません。日本は、正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことくらい強いものはありません」

そのパロディである。

パロディは、「本歌」をいかにうまく取り込むかがポイントであるが、そこがうまい。
本歌の言い回し、雰囲気をうまく捉えている。
例えば次の通りである。
「…しかし、みなさん、あたらしい憲法ができれば、もう心配ありません」
「…制限がもうけられていませんので、自分の国を守るためなら「どんな戦争でもしてよい」ことになります」
「「国防軍でこうげきするぞ」とおどかせば、あいての国はこわがり、いうことをきくようになるでしょう。これを「抑止力」といいます」…。
…全編、この調子である。

本歌取りがうまい上、しかも、この内容はまさしく自民党が目指しているものを的確に伝えている。

是非、多くの人に、いや爆発的に、ひろめてほしい。

著者は「自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合」
略して「自爆連」

いやはや、一体、どこまで人を食っているのか!



.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-06-23 23:46 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
表題は元大阪高裁判事生田暉雄氏の最新の著作である(三五館発行)。

司法の正体を明かし、日本を守る術を提示するという帯文句だが、司法が最高裁ばかりに目を向いているヒラメ判事ばかりであることや、最高裁が何処を向いているのか、そして私も知らなかった「裏金」など、興味深い(がおそらく真実の)論考が並んでいる。

とりわけ印象に残ったのは二人の裁判官のくだりである。
一人は竹中省吾裁判官、もう一人は樋口英明裁判官である。

竹中裁判官は、私が担当した住基ネット違憲訴訟で、違憲判決を出し、そして三日後に自死した裁判官である。
違憲判決を出す前、四度も判決が延期された。
その理由は、当時も想像されたが、裁判官経験を有する生田氏が指摘するところは極めて重要だろう。
改めて竹中裁判官の自死には心が痛む。
重圧の中、違憲判決を出されたであろうに、今、マイナンバーが進んでいる。

そしてもう一人、樋口裁判官は私の同期である。
原発を止めた彼の素晴らしい判決は私のブログでも触れた。
その後の、樋口氏への移動はあまりにも露骨な人事であると、生田氏は喝破する。

全く同感である。

司法の現実を知り、そして司法を変えるために、多くの方に本書を強くお薦めする。



.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-06-14 23:31 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
つい先日のことである。
「文芸春秋」のことが話題になった。

強欲資本主義とは、たとえ 破壊的商業活動であろうとも、最大の利益を追求する資本主義のことである。

まあ、平たく言えば、他人のことはどうでも良い、
自分さえ儲ければ良い、という生き方ですね。
これが諸悪の根源であり、強欲資本家べったりの安倍政権そのものですね。

現に、安倍政権は、これまで自民党政権が守ってきた武器輸出禁止原則を変容したり、原発で一儲けしようとしたり、まあ、戦争で一儲けしようというダーティな発想ですね。

こんな強欲資本主義と決別せよ、と「文藝春秋」最新号は特集しているのです。

しかし、「文芸春秋」といえば保守派ジャーナリズムであり、これまで、自民党政権を支えてきたマスコミですね。

う~ん。どういうことなんでしょう。

普通に考えれば、保守派からしても、安倍政権のように、戦争・軍事などで一儲けするのは、品位無く、強欲で、やりすぎだということでしょう。

保守派の皆さんも、是非、文藝春秋最新号をお読み頂き、強欲資本主義と決別すべく、是非お考え下さい。



.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-05-19 23:02 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
夜、帰宅すると、「報道ステーション」或いは「ニュース23」をつい見てしまう。
そのキャスター古舘伊知郎氏は今日で最後の放送となった。
数日前にはコメンテーター木村草太憲法教授も降板となった。
昨年の古賀茂明事件は改めて言うまでもない。

「ニュース23」の岸井成格氏も降板である。
古賀氏や岸井氏のコメントには共感するところが多かった。
しかしその政権批判は、安倍首相にとっては許されないのだろう。

安倍政権は露骨にメディアに圧力をかけ、そして日本の主なメディアはひれ伏した。

標題はニューヨークタイムズ前東京支局長がマーティン・ファクラー氏の新著(双葉社)である。
ファクラー氏は怖ろしいくらいにこの間の安倍政権の圧力を並べる。
是非本書をお読み頂きたい。
それは本当にひどい話である。

そして明日から日本のメディアは様変わりする。
マーティン氏に言わせれば、圧力に屈したわけである。

どうか、エイプリルフールであってほしい。

【追記】
古舘氏は、番組の最後に挨拶した。そして、報道番組ならではの言い回しや表現が「窮屈になってきました」としたうえで「自分なりのしゃべりや言葉で皆さんを楽しませたいという思いが強くなった」のであり、「何らかの圧力がかかってやめされられるということでは一切ございません」と「圧力」を否定した。
う~ん。
表現が「窮屈になってきました」としたいうのは「圧力」ではないのか。
また何故に、わざわざ「圧力はない」といったのであろうか。
古賀事件のときの弁明といい、何かしっくりこない…。



.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-03-31 22:45 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)

政治を市民の手に!

岩波「世界」の別冊「2015年安保から2016年選挙へー政治を市民の手に」がよい。

どの記事も良い。
なかでも「野党共闘が安倍政権を倒す」との標題のもと、
志位和夫共産党委員長と小沢一郎生活の党共同代表の特別対談がよい。

まさか岩波「世界」においてこの二人が対談しようとは…。

それくらい今の安倍政権はひどいということだ。

ところが、左右どちらの立場からも「共産党は信用出来ない」と言う言葉を聞く。
私自身も、水俣病事件でエライ目にあっている。
(それは本稿と関係ないので省略する)

しかし過去のことは別問題であり、今の共産党は確かに変わっただろう。
しかも今の安倍クーデター状態ではそんなことはいってられない。
自公の反憲法の野合以上にひどいところは無いだろう。

世界「別冊」を是非お薦めしたい。




.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-03-27 21:13 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
実に素晴らしい組み合わせである。

集英社新書から発売された標題の著は二人の憲法学者の対談であり、一気に読ませる。
しかもその立場は違う。
樋口氏は名だたる護憲派であり、
一方小林氏はつい先頃まで自民党議員の勉強会にも招かれるいわゆる改憲派である。
その二人が『憲法改正』について対談したのである。

互いの考えの違いは容認しながら、その二人が、今まさに進行している安倍首相の『憲法破壊』がいかにひどいことで、いかに乱暴であるかと思いを同じくする。
安倍首相のしたことは、とうてい許せない立憲主義と民主主義の破壊なのである。

そして自民党改憲草案の古くさい『旧体制』回帰指向を的確に指摘する。

面白いのは、安倍首相の昨年4月のアメリカ連邦議会演説で安倍首相の言葉を取り上げて皮肉っていることだ。
つまり、安倍首相が日米同盟を「法の支配、人権、そして自由を尊ぶ、価値観を共にする結びつき」と述べたくだりである。
しかしこれは、自民党改憲草案と全く整合性がつかない。
アメリカ人が、自民党改憲草案を知ったら、日本も北朝鮮と同じだったのかと驚愕するだろうと指摘されている。

自民党改憲草案は、復古主義と新自由主義とが奇妙に同居する怪物キメラのような存在である。
その中身のひとつ一つの問題点がわかりやすく説明されている。

しかも自民党議員が根本的に『憲法とは何か』がわかっていない、という指摘が怖い。

そして、今、課題となっている「緊急事態条項」は決して『お試し改憲』ではなく、人権を奪う『本丸』だということを的確に指摘している。

近時、災害などで緊急事態条項がいるように言われるが、法律で対応出来るのであり、これを憲法に入れるのは全く間違いである。
むしろ危険すぎる。

その他随所に興味深い対談である。

是非、多くの人に本書をお勧めしたい。




.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-03-24 22:45 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
私もメンバーであるアムネスティ・ニュースレター最新号の特集は、標題の通り「その買い物、誰かの人権犠牲にしていませんか?」である。

丁度同じ時期に発行された岩波ブックレット最新号も「お買い物で世界を変える」である。

発想は同じである。

要するに、いらないものは買わない。
買うときは選択して買う。
「安い」「便利」に目を奪われない。
資源の無駄を省く等…。

誰でも出来る「世界を変える」方法である。

実践にうつすべくは言うまでもない。
しかし私には、こういう同じ発想が、同時期に出たということが大変興味深い。




.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-03-08 22:56 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
法学部学生向けの月刊誌「法学セミナー」2月号を手に取ると、特集記事の一つに「新国立競技場・集団的自衛権問題を考える」というシンポジウムが載っている。

新国立競技場と集団的自衛権、一見、何の関係もありませんよね。
それだけにテーマを見ただけで、謎に満ちあふれている。
そして人は「謎」に引きつけられる。

実はこれは、気鋭の憲法学者木村草太氏の仕掛けたシンポジウムと知り、興味を引きつけるその凄技に驚いた。
さすが、木村草太氏である。

詳しくは、法学セミナーでお読み頂きたいのであるが、要するに、政策論と技術論の混在を批判したものであり、その「混在」という点では両者は同じだという分けである。

集団的自衛権では、そもそも日本はこの国際情勢の鑑みて集団的自衛権を行使すべきかどうかという問題がある。これは「政策論」である。
しかし、憲法という枠がある限り、憲法を変えずして集団的自衛権は行使できない(技術論。法的は立憲主義ゆえに出来ないのであるが、新国立競技場との対比のために、技術的に出来ない、とわかりやすく表現する)。
しかしこの立憲主義批判に対し、安倍首相は、この国際情勢の中で国民の命を守ると、論点をずらして答弁していた。
つまり、政策論と技術論を混在させたわけである。

一方、新国立競技場はどうか。
ザハ氏のあの形がよいのかどうかは政策論である。
次に、そもそも限られた予算の中で出来るのかどうかという問題がある。
これは技術論である。
新国立競技場問題は大きく報道されたが実は政策論と技術論が混在されていた。
だから 新国立競技場と集団的自衛権は同じというわけである。

この意外な組み合わせ!

さすが、木村草太氏と、心から感心した次第である。
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-02-06 22:41 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
学者ながら護憲のためにその精力的な活動を繰り広げられている上脇博之神戸学院大学法学部教授が新たに表題の著を発刊された。

帯の文句がいい。
「戦争法強行可決で日本はテロの脅威にさらされる国となってしまった。私たちは平和と民主主義を踏みにじることに加担した議員たちを忘れない!」
そして「戦争法賛成議員リスト付き」としている。

いうまでもなく先の戦争法は、憲法に違反し、立憲主義に反している。
このことは繰り返し私のブログでも書いた。

本書は、安倍戦争法の問題点を今一度わかりやすく整理している。
しかも、背景としてのアメリカの要求と財界政治を指摘し、また戦争法は国民全体を巻き込むことを、他の分野の問題点とも合わせて指摘する。

そして何よりも本書の最大の特徴は具体的行動として「落選運動」を提起していることだ。
ここがユニークであり、また、本書の目玉でもある。
上脇教授は、落選運動の法的解説を詳しくする。
つまりそれは、あらたな民主主義運動であり、決して選挙運動ではない。
(選挙運動とは大雑把に言えば当選させる運動)
選挙運動でないから、落選運動は選挙中でも行える。

…とまあこのように色々と落選運動を進めているのである。
無論、注意事項も書かれている(それは当選運動ととられないこと)。

公選法の適用を受けないとき、ダイナミックは民衆の行動がとれることは、昨年5月の大阪都構想選挙が示している。
(W選挙は公選法のしばりでショボい選挙であったが…)
だからこそ、上脇教授は、戦争法賛成議員リストをつけて、全国的に落選運動を呼びかけているのである。

上脇教授の呼びかけに全く異存はない。
とすると、私は、大阪選挙区ですから…。

「戦争法賛成議員・石川ひろたかを落選させよう!」
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-01-29 23:29 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)
その帯の文句は「警察が何でもできる時代がきた」である。
そのものずばり、現在の警察の本質を表していると同時に、そして怖い。

筆者の原田宏二氏は元北海道警察所属であり、道警本部長までのぼりつめられた方であるが、その後「警察裏金」を知ってその不正を内部告発した人である。
まさしくただ者ではない。
原田氏はその後、道警はやめざる得なくなったが、退職後、警察の健全化、透明化、民主化のために活動されており、私の龍谷大学の講義「裁判と人権」に特別ゲストに来て貰ったこともある。

その原田氏の新著(講談社現代新書)である。

内容は、現行の警察捜査、即ち自白偏重主義と取調の実態、違法すれすれのグレーゾーン捜査が明らかにされ、刑事訴訟法「改正」の問題点を示される。
これらは経験者ならではの説得力がある。
そして、いわゆる市民警察部門の力の低下と、公安警察が息を吹き返すことなど、警察の変容が語られる。

マスコミの問題点も指摘し、そして何よりも注目すべきは、「市民のためのガイドライン」であり、これが面白い。
一例を挙げれば、
「交番は道案内くらいしかできないことを知っておく」
「盗難被害は回復できないと覚悟した方がいい」
「民事がらみの告訴は受理しないことが多い」
「(職務質問)基本的に応じる必要がない」
「事実は隠蔽され警察は謝罪しないものと考えたほうがよい」
などなど幾つも市民として知っておくべきガイドラインが挙げられている。

本書を、全ての方にお薦めしたい。



.
[PR]
by kazuo_okawa | 2016-01-27 22:44 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)