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by kazuo_okawa

カテゴリ:ミステリ( 109 )

5月3日から、京都新聞で綾辻行人、我孫子武丸、法月綸太郎の京大出身3作家が「新本格ミステリー30年」と題して鼎談し、3日連続で3回に分けて掲載された。

私は大阪在住なので、京都新聞は購入できない。
しかし有り難いことに知人のお陰で、その3紙を送ってもらい、さっそく読ませていたいた。
持つべきものは友である。

実に面白い。
無論、3作家ともよく知っているということもある。
内容もよい。
30年の歴史と意義をコンパクトに語られ、一気に読んでしまう。
名前こそ出ていないものの、創設メンバーである私のことも出ている。
こういうのって、嬉しいですね…。

そして、3作家が「本格とは何か」ということで、自身の定義を述べているのが、いやあ微妙に違うのが実に面白い。
私たちは、学生時代にこういう議論をよくしてきたんですね。
(他の場面でもとかく色んなことで議論していたが)
私には当時を垣間見る思いがするのである。

実はこの3人は、仲がいい。
見ていて気持ちが良い。
私の思うには、考え方が大きく違わず、しかし、微妙に違う距離感がいいのだろう。

この3作家は京大ミステリ研を有名ならしめた立役者であり、私にとっては自慢の後輩である。

この鼎談、お読みいただくチャンスは少ないと思われるが、新本格ファンには是非お勧めしたい。



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by kazuo_okawa | 2017-05-06 16:59 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
本日5月2日付け毎日新聞朝刊「くらしナビ」欄にミステリ作家綾辻行人氏が登場している。
「たしなみの文化考」という新しく始まった連載で、新本格(今や現代本格)ミステリの重鎮綾辻氏が、ご自分の「たしなみ」をマジックだと紹介している。
小学生の頃よりもともとマジック好きだった綾辻氏は、いつしかマジック熱が冷めていったのだが、再び京大ミステリ研でマジックに出会う。

綾辻氏は、そのくだりで私のことを実名で紹介して頂いている。
「大川一夫さんの手さばきを見て、『手際の良さに圧倒された。(略)そぶりが何ともかっこよかった』」

いやあ、本当に嬉しいですね。
何せその後、日本のミステリ界を変える綾辻氏に影響を与えたのですから…。

良いマジックは、人間関係の潤滑油だとつくづく思う。
綾辻氏自身、最後に述べているとおり、マジックは観る方にもエチケットがある。
それは、マジックに限らず、人間関係の全てにおいて重要なことである。

本記事は、毎日新聞デジタルでも読めますので是非お読み下さい。

綾辻氏と京大ミステリ研もどうぞ宜しく。

【5月3日追記】
5月3日から、京都新聞で綾辻行人、我孫子武丸、法月綸太郎の鼎談が3日連続で3回に分けて掲載されるという。
京都在住の友人に連絡したところ、「朝刊みて大川君に送ろうと決めていました。(略)大川君の事やと特定できる一文も有りましたよ 」と嬉しい返事。
持つべきものは友だとつくづく思う。
私はまだ読んでいないのですが、面白い内容らしいので、こちらもお薦めです。


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by kazuo_okawa | 2017-05-02 21:48 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
4月22日は、京大ミステリ研オリメンOB会を楽しんだ。

つまり、京大ミステリ研を創りあげた私達の世代を中心とする創設期のメンバー中心の同窓会である。
同好の士と懇談するのは 実に楽しい。
当時の話や、ミステリ談義、また近況など。

綾辻行人さんを始めとする、後輩のミステリ作家論も楽しい。

無論、後輩作家たちが、京大ミステリ研の名を高めてくれたことは間違いない。

約10人のミステリ作家への評価も色々である。

また何かの機会に、我々オリメンの立場からみたミステリ観を、論じたいものである。




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by kazuo_okawa | 2017-04-23 19:36 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
JSHCとは日本シャーロック・ホームズクラブのことである。
私はミステリ好きで、同クラブには学生時代からの会員である。

日弁連の職務で、朝10時半から夕刻までほぼ一日議論するという過酷な委員会があるのだが、それが4月10日に予定されていたため、私はその前日9日に上京した。

同僚委員の中に、東京に前泊し、好きな落語を聞くことにしている方がおられ、そういう話を聞いていたことから、私も機会あれば、前泊で趣味を楽しもうと思っていた。

それがたまたま,JSHC例会とぴったり重なった。
古くからの会員でありながら、実は私は東京の例会に参加したことはない。
ずっと大昔に全国大会が関西で行われたときに参加したことはあるので、主催者東山あかねさんや古参の会員とは知己である。
そうはいっても、東山氏にすれば、私は余りにもたくさんの会員がおられる中の一会員にすぎない。
にもかかわらず覚えて頂いたのは嬉しい。
東山あかね氏、日暮雅道氏らとの懇談は実に楽しい。
日暮氏は私とは同世代であり、共に学生時代当時東西で、大学のミステリ研を作り上げた中でもある。
(日暮氏は青学。)

そして時間は少ないながらも世話役の方や古参会員の方らと懇談出来たのも実に嬉しい。
昔の話や、現在の話…。

用意してきた東山氏の著書にサインを貰う。
東山氏らには、私の特製シャーロックホームズトランプで「221B」マジックもお見せした。

…とまあ実に楽しいひとときでした。

【4月20日追記】
JSHCツイッターにこのブログを紹介していただきました。
そして東山さんにお見せしたマジックもアップされています。
マジックファンの方は合わせてご覧ください。


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by kazuo_okawa | 2017-04-16 12:41 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
東野圭吾の新作である。
私は発売日に購入し、毎日寝る前に一遍ずつ読んだが、実に素晴らしい。
それぞれの作品自体が東野タッチで、読みやすく、面白く、且つ、読後感も良い。
この3要素が、東野を超人気者にした所以だろう。

本作も間違いなくお薦めである。

【一作だけ、ネタバレしています】
毎回、東野新作は感想を書いて、同好の士との話題とするのだが、今回は一作だけにします。
それぞれに素晴らしく、かつ、全て状況を異にし、バラエティに富んでいるのが、東野の実力を改めて感じさせる。
無論、ミステリとしての完成度も高い。

一つだけ、感想を述べたいのは、「ミステリのアイデア」を巡る作品である。

実は、「ミステリ作家」自体をを物語の中心に置き、「ミステリのアイデア」を盗むという、そういうテーマのミステリは実は幾つもある。
私は、このテーマの作品を読むにつけ、あ~あ、この作家も終わりだな、と思ってしまう。
現に、そういうミステリを書いた作家は、その後、大したことはない。

それゆえ、東野がこのテーマを書いたことに、言わば、それ自体に驚いたのであるが、無論、さすがに東野である。

まず、見せ方がうまい。
同時に、東野なりの「挑戦」だろうと、私は、思った。

世間に広がるこのテーマに、東野は(アイデアが枯れたからでは無く)こういう切り方があるだろうと挑戦したのが、この作品!

というわけで、ミステリファンの方と、このテーマで、ミステリ談義するために、この作品だけ、私の感想を書きました。

本格ミステリファンの方、ではまた…。



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by kazuo_okawa | 2017-04-10 17:30 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
もはや4月に入ったが、
「IN POCKET」「2017年3月号」は「特集」と大きく出ている通り、綾辻行人氏のインタビューである。
言わずと知れた、京ミス研出身作家でエースである。

嬉しいのは綾辻氏の述べた次のくだりである。

「京大ミス研の第一世代は、小野不由美も含めてみんな、あの時期の、”犯人当て”の洗礼を受けています。その後、現在にいたるまで連綿と続いている、京大ミス研の風土ですね。」

京ミス研の創設者(オリメン)の一人として、京大ミステリ研の風土を作ったものとして、実に嬉しい。

…とまあ、それやこれやで、久方ぶりに「京大ミステリ研オリメン同窓会」を行うことにした。
この4月22日である。
(この日ばかりはこちら優先ですのでご了解下さいな)

今のところ14名参加ですが、住所のわからない方も3人ほどおられた。

創設期メンバーで、案内の行ってない方、是非大川までご連絡下さい。
(…といっても、このブログ読んでないだろうなあ…)

「IN POCKET」も是非、お読み下さいね。


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by kazuo_okawa | 2017-04-05 22:49 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
京大ミステリ研出身作家綾辻行人氏の新著である。
帯文句「異形のミステリ」の通り、綾辻行人タッチである。
以下、私の感想である。

【ネタバレしていますので、未読の方は注意して下さい】

「赤いマント」。
<木の葉は森に隠せ>トリックであるが、これは騙される。活字を追いかけているとこのトリックにはまず思いつかない。
「崩壊の前日」。
無気味な読後感である。
私は、星新一氏の著名なショートを思い出した。題名もいい。
「洗礼」。
なかなか面白いテーマである。冒頭にさらっと出てくる「ミステリ論」は懐かしい。
「作中作」は、難しいテーマであるが、マニアには興味深い。
そしてラスト。まさしく「洗礼」である。
私にとっては嬉しい作品である。
「蒼白い女」。
最後が無気味なエンディングである。
「人間じゃない」。
漫画だからこそ成り立つ仕掛け、で且つ密室、でありながら、エンディングはホラーである。しかし、表題も含め、伏線がきちんと書かれているのが綾辻調である。

発表時の違う落ち穂拾い的作品集であるが、通して読むと綾辻調である。

今年は「新本格誕生30周年」
いまや「現代本格」と称すべきだが、綾辻ファンは無論のこと現代本格ファンにお勧めする。


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by kazuo_okawa | 2017-03-12 20:51 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
今朝の朝日新聞に「被害者のスマホ写真、瞳に容疑者の姿」という見出しで、興味深い記事が出ていた。

被疑者が、被害者の顔をスマートフォンで映していた。
何とそのスマートフォンで撮影した被害者の画像について、徳島県警鑑識課が詳しく解析したところ、被害者の瞳に男の姿が写っていたことがわかった、というものである。

なかなか見事な分析技術である。

これで、古いミステリを思い出した(誰の作品かは忘れた)。
目を見開いた死に際の被害者を、死体解剖(目を解剖)すると被害者の目に、犯人の残像が残っていたというものである。
無論、そのようなことはありえない。
もしも目の神経細胞を復活させ何を見ていたかまで復元出来ればSTAP細胞どころではないだろう。

ミステリ作家の想像力にはときには感心するが、その作品は、残念ながら全く的はずれの想像力であった。
写真技術を予測していれば、未来予測小説として注目を浴びていただろうが…。



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by kazuo_okawa | 2017-01-29 11:03 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
「人狼ゲーム」という1980年代から始まったというロールプレイングゲームがある。

2013年ころから、このゲームにプロ棋士が参加しニコ生で評判になったことは、棋士のブログその他で知ってはいたが、実際に見ることはなかった。
しかし、2017年1月、日本将棋連盟のホームページに私の好きなコラムニストの一人である直江雨続氏がそのコラムで紹介していることから、ようやくニコ生のタイムシフト(録画)で人狼ゲームを見た。

いやあ、実際に見てみるとこれがなかなか面白い

ルールは、大雑把に言えば、プレイヤーがそれぞれが「市民」と、「(市民に化けた)人狼」となり、自分自身の正体がばれないように他のプレイヤーと交渉して正体を探るというものである。
人狼同士は、他の人狼も知っているが、市民は自分の役割以外は誰が何ものかは全く分からない。
ゲームは半日単位で進行し、昼には全プレイヤーの投票により決まった人狼容疑者の処刑が、夜には人狼による市民の捕食が行われる。全ての人狼を処刑することができれば市民チームの勝ち、人狼と同じ数まで市民を減らすことができれば人狼チームの勝ちとなる。
市民の中に色々な役割をもつ市民がおり、これがこのゲームを複雑化している。

そして見ていて面白いのは、プレイヤーが観察力、記憶力、推理力(無論、直感力も)を駆使する場面である。

例えば、AがBの様子を観察する。
A「Cさんが、『占い師』宣言をしたとき、BさんはDさんを見ましたね。…」(市民の一人が『占い師』宣言をしたとき、『人狼』側が、「私こそ『占い師』だ!」と嘘をぶつける戦術があるので、『人狼』同士が互いに様子を探るために見ることがある。)

或いはAがEを記憶に基づき追及する。
A「Eさんは、○○のときは、Fさんを指名し、××のときはGさんを指名したが、これは△△ですから、矛盾していませんか」

そして推理力。
A「Gさんは、○○という理由から市民の可能性が高いHさんを指名しましたが、それはおかしくないですか。」

プロ棋士がプレイヤーとして登場してから人気が上がったというのはよく分かる。
何と言っても勝負師である。
棋士は一般に観察力、記憶力、推理力は強く、演技力、サービス精神も備わっている者が多い。
まさに役者が揃い、見ていて面白いのである。

さて先にも述べた推理力。
A「Gさんは、○○という理由から市民の可能性が高いHさんを指名しましたが、それはおかしくないですか。」と推理したとき、一番面白くないのは、追及されたGさんが、「すみません、私の勘違いでした」との答えである。(まあ、これはこれで、人狼が「どんくさい市民」を演じており興味深いが…)

逆に一番面白いのは、Gさんが「いや、××という理由からむしろHさんは疑わしいですよ。そのHさんを庇うAさんこそ怪しいですね」と反撃する場合である。

言わばこのような推理合戦(その一方はインチキの推理)が面白い。

そう言えば、この推理合戦の楽しみというのは、本格ミステリの醍醐味の一つでもある。
そう考えると本格ミステリファンならきっと楽しめるだろう。
人狼ゲームを本格ミステリファンにお勧めしたい。



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by kazuo_okawa | 2017-01-26 23:00 | ミステリ | Trackback | Comments(0)
飯島氏とはシャーロキアン仲間である。
表題の通り、彼の新作が出た。

内容は、母一人子一人で育った若き浪人が、母を亡くした後、親のかたき討ちとして瓦版屋グループに入る。
そして、筆の力で「悪」をやっつけるというものである。

真実を書く権兵衛グループに対し、御用瓦版屋も対抗するのだが、御用派が寝返っていくのが面白い。
後半はスピーディで、読みやすく、かつ勧善懲悪ものであり、読後感がいい。

文庫本の帯には「賛助者にはあの大物も―」とあるように(未読者のためにここでは明かさないが)歴史上の人物を織り込むのは、飯島氏の得意芸でもある。
歴史の好きな方はそれも楽しめるだろう。

主役と長屋の幼馴染お光とのあいだはどうなるのか、というのが残されているから、おそらく「権兵衛筆さばき」もシリーズ化されるのだろう。
楽しみである。


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by kazuo_okawa | 2016-12-25 21:36 | ミステリ | Trackback | Comments(0)