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by kazuo_okawa

カテゴリ:将棋( 264 )

将棋コンピューターソフトPONANZA対佐藤天彦名人の最後の電王戦が終わった。

後手PONANZAの初手42玉という意表の一手から始まったが、進んでみれば「角換わり」。
評価値が徐々にPONANZA側に有利になり、そしてPONANZAが完勝した。

解説の斉藤慎太郎七段が、名人に悪い手があったと思えない、というのがコンピューターソフトAIの人智を越えた強さを物語る。

敗局後、名人自身が語った「自分に思いつかない手」「自分と違う将棋観」という言葉が印象に残る。

本日で電王戦は終了するというのであるから、今日の一日は、将棋史における歴史的な一日であったことは違いないだろう。

近未来、人間の多くの職業はAIに取って代わられるだろうと予測されている。
しかし全ての職業がAIに取って代わられる訳ではない。
生き残る職業はおそらく「人間力」を伴うものだろうとも予測されている。
将棋界も無論同様の問題を突きつけられるだろう。
人間である棋士同士が闘うことによる「ファンへ訴える魅力」とは何か。

本日の歴史的な一日は、将棋界にとっては大きな一日であるが、それは同時に、「人間とは何か」「人間力とは何か」「人間ならでこそ、なし得ることとは何か」といった普遍的な問題を改めて突きつけた一日でもあったのである。

【5月21日追記】
電王戦終了後の記者会見を見ていると、叡王戦がタイトル戦に昇格することが決まったという。しかも、竜王位、名人位に次いで序列3位だという。佐藤会長は、それは契約金額の順だと発表している。
また叡王戦のタイトル戦7番勝負は、持時間を、1時間、3時間、5時間、そして6時間を組み合わせる変則7番勝負だという。これは面白い企画だが、何と、佐藤康光会長の発案だという。定跡にとらわれない力戦家佐藤康光九段らしい素晴らしい一手である。



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by kazuo_okawa | 2017-05-20 20:16 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

20代俊英が並ぶ図!

佐藤天彦名人に稲葉陽八段が挑戦する第75期名人戦七番勝負の第4局(5月16・17日)がはじまった。
夕刻からネット中継にアクセスする。

一日目、封じ手時刻(午後6時半)から佐藤名人が長考する。

とはいえ、封じ手に備えて、関係者が対局室に入ってくる。

立会人は森けい二九段であるが、副立会人は、豊島将之八段と糸谷哲郎八段である。

中継の画面で見ると、佐藤天彦名人、稲葉陽八段、豊島将之八段、糸谷哲郎八段の4人が同じ対局室に並んでいる。
いずれも将棋界を背負う20代の俊英である。

この図を見ただけで、将棋ファンならワクワクしてしまうだろう。

この20代天彦世代が、上の羽生世代を倒し、また下から怪物のごとく猛進してくる藤井聡太をどう受け止めるのか!
興味が尽きない。



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by kazuo_okawa | 2017-05-16 19:24 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
5月14日のNHK杯戦は、トーナメント1回戦千田翔太六段対藤井聡太四段戦の注目のカードである。
結果は放映前からのマスコミ報道の通り、藤井四段が勝利しデビューからの連勝記録を13勝に記録更新している(放映時には17連勝)。

結果はわかっていても、千田六段は関西の若手実力者であり、内容が実に興味深い。
解説は藤井聡太四段の師匠・杉本昌隆七段である。
いやあ、最近どれだけ杉本七段を見たことか(Abemaの解説他)。

さて千田はいきなり78金。
昔は陽動作戦とされたものだが,近時AIは普通に指し、千田はAIで勉強している。
しかし、この一手に惑わされることなく、藤井は84歩と居飛車を選択した。
以後は普通の角換わり。
千田の攻めから、見ている分には大変面白い将棋となる。
勝負は千田に誤算があったか、藤井が見事に勝利した。
強い!

藤井の魅力は何と言っても終盤力の強さだが、解説の杉本七段の言がいい。
藤井をして「大駒が飛び交う派手な将棋であり、子どもの頃から変わらない。」と述べ、さらに「その頃から、藤井がNHK杯戦に登場すれば視聴者は喜ぶだろうと思っていた。それが実現した」と師匠としての喜びを語っていた。

単に強いだけでなく、見ている将棋ファンを喜ばせる将棋である。

恐るべき天才が現れたものである。


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by kazuo_okawa | 2017-05-15 20:49 | 将棋 | Trackback | Comments(0)

将棋連盟の起死回生策

事務所でAERAを定期購読しているが、その最新号に表題の記事が出ている。

昨年の将棋界の暗雲を吹き飛ばすのが、超新星藤井新四段の活躍だという記事である。

将棋の記事が将棋専門誌以外に掲載されるのは将棋ファンとして嬉しい。

内容は、昨年開局したばかりのインターネットテレビの、その目玉企画として行われた、プロになりたての14歳、藤井聡太四段が、将棋界の実力者7人と闘うという「炎の七番勝負」の記事である。
結果は御承知の通り藤井の六勝一敗。
天才ぶりをいかんなく発揮した。
なかでも最終局で羽生善治三冠に勝利したのが衝撃波である。

とまあ将棋ファンにとって興味深い内容なのだが、その記事中、「暗雲」としていまだに「将棋ソフト不正使用疑惑」という言葉が使われている。
熱心な将棋ファンでなければ「冤罪」を知らない者も多い。
こういう言葉を使うこと自体が、冤罪被害者をさらに苦しめる。

すでに冤罪と判明したのである。

そうであれば冤罪被害者の立場を表す、「竜王戦挑戦者交代事件」と表すべきだろう。



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by kazuo_okawa | 2017-05-09 20:53 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
将棋ファンとして、本日の豊島将之八段対藤井聡太四段の対局は、非公式戦ながら実に興味深い一局だった。
豊島八段は、将棋ファンなら誰もが知る「序盤、中盤、終盤隙がない」若手実力者である。
そして一方デビュー以来公式戦を勝ち続ける終盤の破壊力を持つ藤井四段との対局である。
どんな対局になるのか、期待の一局である。

この対局は、日本将棋連盟アプリでも携帯中継されており、私自身リアル中継を楽しんだ。

内容は角換わりの面白い一局であり、豊島八段が完勝した。

これで、藤井四段は、炎の7番勝負で唯一永瀬拓矢六段に負け(6勝1敗)、三月のライオンとのコラボ企画獅子王戦では羽生善治三冠に負けており、これで非公式戦は3敗目となった。

驚くべきは、これがネット上でニュースとして流れていたことである。

どんな内容であれニュースになるのは将棋ファンとしては大変嬉しい。
しかしそれが、新人でありながら、敗れてもニュースになるのであるから、凄いとしか言いようがない。

【5月8日追記】
その後、テレビのニュースも出ており、また8日付け新聞にも出ていた。
一番驚いたのは「まさか、敗れる」という見出しを付けたところであるが、これは将棋を知らない(豊島八段の実力を知らない)ゆえの落手であろう。
豊島八段なら十分にありうる結果であり、だからこそこの将棋祭りは非公式戦ながら楽しみだったのである。

【5月12日追記】
本日、藤井四段は17連勝を記録した。
一般ニュースになるのは嬉しい。
しかし彼の実力はおそらくトップ20以内にいることは違いないだろう。
そうであれば、しばらく彼が当たるのは予選クラスであるから、おそらく連勝はさらに続くに違いない。


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by kazuo_okawa | 2017-05-07 21:14 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
日刊ゲンダイ5月4日号の三浦弘行九段への特別インタビューが泣ける。
三浦九段は、昨年の、竜王戦挑戦者交代事件の被害者だ。
スマフォ利用という言われなき嫌疑をかけられ、挑戦者資格を剥奪された。
今や、彼は完全無罪であることがわかっている。

その彼が、スマフォ利用を疑われていた時期は、人に対して疑心暗鬼になっていたという。
三浦九段は、そのときを振り返り、「私には人を見る目がなかった。世の中にはこんなにいい人がいる」と述べているのである。
そして「いい人」として、実名を挙げているのが、ご存じ羽生世代のスペシャリスト丸山忠久九段である。

丸山九段は事件当時から、三浦九段に不正はないと広言し、連盟の方針(挑戦者交代)にも批判していた。

しかし事件当時は、もっともらしい説明に、三浦のスマフォ利用を「疑った」者も少なくなかった。
いやむしろ、スマフォ利用を疑った者が多かったろう。
人は、誤った情報に左右されやすい。
ましてや「竜王」というビッグネームがその旨の指摘すれば、多くはその肩書きに迷わされ、誤ってしまうだろう。

しかし、丸山はそうではなかった。

丸山はまるで求道者のごとく「角換わり」という一つの戦法を追及してきた棋士である。

おそらく、丸山にとっては普段同様に、人の意見に左右されずに、自分の確信を表明したに過ぎないのだろう。

ここにスペシャリストの神髄をかいま見る。

改めて丸山九段に敬意を表する。


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by kazuo_okawa | 2017-05-05 09:59 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
最年少プロ棋士、藤井聡太四段が7人の先輩プロ棋士と対決するAbemaTV将棋チャンネルの特別企画「藤井聡太 炎の七番勝負」の最終局で羽生善治三冠と対戦し、111手で勝利した。
解説に佐藤天彦名人も駆けつけるという実に豪華な番組である。
羽生の前の対局者6人と、藤井は5勝1敗!
これだけでも驚異的であるが、最終局で羽生にも勝ったのである。

23日夜,TVを楽しみ、藤井の勝利を見届けたが、いやあ、この藤井の勝利になんと言ってよいのかわからない。

本日の新聞記事によれば、収録は2月18日で、藤井はなんと羽生との初対局で勝利したという。
非公式戦では、師子王戦で羽生が藤井に勝利していたが(私たちはこちらを先に見た)、なんとこれは収録が後であり、初対局は藤井の勝利だったのである。
驚愕である。

思えば、この2月7日の大阪での講演会で、羽生は、この後、大切な対局を前にしていると述べていた。

無論それは、対三浦戦であるのだが、それだけではなく、ひょっとすれば、未来のエースであるこの藤井聡太戦も含んでいたのかもしれない。

将棋界の未来のことや、若手と当たることが増えてきたこと、そしてリスクを避けない、といったことを羽生三冠は講演で述べていた。

そう思えば、あのときの羽生の講演は実に含蓄があるのである。


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by kazuo_okawa | 2017-04-24 19:00 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
昨年、絶対王者羽生を破って名人についた佐藤天彦の新著である。
読みやすく一気に読んでしまった。

名人になる棋士は違うものだ、とつくづく思う。
標題の通り、理想を描いていること自体が、シンプルでありながらなかなか出来るものではない。

ジャンルは違ってもその道の超一流の人物が書いた著は、時に人生の指南書として読まれることは少なくない。

佐藤天彦名人は、始まりがあり終わりがあるという意味で将棋は人生に例えられるが、将棋の技術をそのまま生かせるほど人生は甘くない、という。
そして、いやしかし、人間が死力を尽くして考えていること実行していることは決して馬鹿にしたものでない、と続けるのである。
そこには、ある種の謙虚さと自信が伺える。

また佐藤天彦の勉強方法として、過去の偉大な棋士の棋譜並べをしたことを述べる。
こういう勉強法は、時間もかかり最先端の流行形の勉強とは離れるが、「目先の勝利にとらわれず、長期的な視点を持つ」ことの重要性をとく。
無論、この「長期的視点」は理屈ではわかっても、実行するのは難しいだろう。
それを続けた佐藤天彦が素晴らしいのである。

続けられた佐藤天彦の信条は「自分の努力のリターンは求めない」である。
また「自分を責めない」ともいう。

佐藤は基本哲学として「自分を責めない」とのべ、アインシュタインの言葉を引く。
「どんなときも自分を責める必要はない、必要なときに他人が責めてくれるから」

ここに、自分を責めないスタイルで、そうでいながら、リターンを求めずに努力を続ける佐藤天彦像が伺える。

だからこそ選ばれし名人となったのだろう。


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by kazuo_okawa | 2017-04-18 22:15 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
JSHC例会に初めて参加したことは先に述べた。

その例会会場に、何と、新しくJSHCに入会された女流棋士香川愛生氏がおられた。
将棋ファンならご存じの人気女流棋士で元女流王将である。
驚いて思わず声を掛ける。
日本将棋連盟の将棋世界支部会員であることを述べて、名刺交換する。

香川さんにもサインを貰おうと思ったのだが、適当なのがない。
将棋ファンゆえ、扇子は持ち歩いているのだが(これは昨年、大阪弁護士会に木村草太憲法教授をお招きしたときに同教授が扇子持参であったゆえ学んだ)持参した手元の扇子は竜王戦記念扇子くらい。
裏側に、サインして貰う訳にいかないし、と言いながら、香川さんにお見せすると「これ、谷川先生直筆のサインでないですか。これは大切にして下さい。」と言われた!
直筆とは気付かなかった!
実は、昨年の竜王戦観戦記念で貰ったのだが、例の、挑戦者交代事件があったためなのだろう、谷川会長自ら、一枚一枚直筆したのか!

わずかな時間でしたが、香川さんとミステリ・将棋談義が出来たのは嬉しい。
(将棋に関しては、香川さんは女流プロなので「談義」は失礼だが…)

それやこれやでこの日は、私の趣味のミステリ・将棋と実に楽しいひとときでした。


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by kazuo_okawa | 2017-04-16 19:23 | 将棋 | Trackback | Comments(0)
いやあ、やはり何と言っても春は名人戦である。
毎年この時期は、新年度の息吹とともにわくわくする。

その第75期名人戦 七番勝負 第1局 が昨日から始まり、本日はその2日目である。

昨年、絶対王者羽生善治を破ったのが若き覇者佐藤天彦名人である。
対する挑戦者稲葉陽八段は関西の若手四天王と言われた俊才であり、名人挑戦者決定リーグ戦でもあるA級順位戦を、終始リードして挑戦権を勝ち得た。

天彦対稲葉。
素晴らしい顔合わせである。

何と言っても、名人戦に「羽生世代」がいないのが、実に新鮮である。

そして戦型は横歩取り。
言わずと知れた佐藤天彦名人の必殺技であり、稲葉も得意戦法である。

横歩取りは一手、一手が、何というか、罠が仕掛けられており、見ている分には大変面白い。

稲葉の研究なのか、或いは名人に見落としがあったのか、第一局は何と71手で後手番の挑戦者稲葉が快勝した。

昨年は、第二局に、いわゆる「羽生の見落とし」があり、このこと自体が大きな話題を呼び、この第二局を制した佐藤天彦が名人を奪取した。

今期も、第二局にドラマがあるだろうか。
楽しみである。




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by kazuo_okawa | 2017-04-07 22:35 | 将棋 | Trackback | Comments(0)