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by kazuo_okawa

佐藤天彦名人の潔さ!

2017年12月永世竜王の称号を獲得し、永世七冠を成し遂げた羽生善治竜王の就位式に先立ち、羽生竜王と藤井四段が17日にそろって会見した。

新聞・テレビなどこのニュースを広く流して頂けたのは、将棋ファンとして嬉しい。
しかも、朝日オープンで、藤井四段が佐藤天彦名人に勝利し、準決勝で羽生竜王とあたることが協調されている。
羽生竜王の「こんなに早く実現するとは」というコメントも紹介されている。

これはこれで素晴らしく、また、正しい報道なのであるが、藤井四段の佐藤天彦名人に対する勝利ばかり強調されると、それ少しは違うだろう、とも思うのである。

藤井四段が朝日オープンで名人に勝利した日。
その日は双方、二局指すことになっていた。
藤井四段の第一局は、54手の完勝で、午後の対局まで十分に時間がある。
一方、名人は、棋王戦挑戦者の強豪永瀬七段と長時間の激闘。
つまり、天彦名人対藤井四段の対局時の条件は全く違うのである。

メディアが、そういった条件の違いを何ら伝えることなく、名人敗北だけ伝えるのは、いささか名人に気の毒だと思うのである。

思えば、コンピューターソフトAIとの最終決戦の相手も佐藤天彦名人であった。

いずれ人類が負けるであろう事は多くの予想通りだろう。
しかし、あのとき佐藤天彦名人は、名人戦と並行して闘っていたのである。
つまり、万全でない。

にもかかわらず結果(名人の負け)ばかりが強調される。

将棋界で一番伝統ある「名人」。
マスコミが、コンピューターソフトAIと藤井四段を強調するあまり、その「名人」が軽視されている。

実際は、佐藤天彦は絶対王者羽生を2年前に破って名人位を奪取した真の実力者なのである。

将棋ファンとして誇りに思うのは、佐藤天彦名人が、何ら言い訳をしていないことだ。
実に潔い!


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by kazuo_okawa | 2018-01-18 00:48 | 将棋 | Trackback | Comments(0)