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by kazuo_okawa
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マスカレード・ナイト!

東野圭吾最新作「マスカレード・ナイト」を読む。
一気に読ませるところが、さすがに達人である。
軽装版で金曜日発売に、東野の強烈な意思を感ずる!

本作前に読んだミステリが(以前のブログにも書いた)「ルビンの坪」であるため、本作を読めば、「これがミステリでしょ!」と言いたくなる。

つまり、「真犯人は誰か」という基本のスタンダードの謎と共に、本作全体を通ずる「何故、ホテル・コルテシアに『犯人が現れる』という密告がなされたのか?」という大きな謎が不思議さをただよわす。
要するに『不可思議な謎』を解き明かすのが、ミステリの王道である。

しかも本作は、ホテルマンに次々と客の難題(ある意味で、これが解けるかという『謎』である)が降りかかる。
これが、いわば物語の中で読者を惹きつける細かいアイテムのように散りばめられているのであるが、これが実に面白いのである。
無論、客の無理難題もホテルマンは解決していく。
「ホテルマンに『無理です』は禁句」なのである。

その主役、有能なホテルウーマン山岸と敏腕刑事新田のコンビが、シリーズものとして読み手を安心させる。

そして真相に至り、見事に驚かされるのである。

【以下、ストレートなネタバレはしてませんが、未読者はご注意下さい】

「ホテルマンに『無理です』は禁句」とのアイテムが、その難題の仕掛けと共に解決に驚かされる。
正直なところ、客の難題ネタを始め、よく惜しみもなく色々な「驚き」を盛り込んだと思う。
東野の才能の凄さ、引き出しの多さに感心する。
そして本作の真犯人の「属性」には極めて興味深い。
これは東野の他の作品と共に、東野のミステリにおけるある種の傾向が想像される。
また、警察の取調についても、作品を読む限り、従来は警察に批判的姿勢はなかったが、ここ何作かは警察取調の問題を(脇役が発するという手法であるが)指摘している。
本作も同じである。
この当たりの東野作品の「変化」も興味深い。

まあ、それやこれやで多いに楽しませてもらえた上、色々と考えさせられる東野作品である。



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by kazuo_okawa | 2017-09-17 18:01 | ミステリ | Trackback | Comments(0)