政権の考える「テロ」
2017年 05月 24日
学校法人「加計学園」(岡山市)の朝日新聞の報道をめぐり、安倍首相が、「朝日新聞は言論テロ」などと書き込んだ知人のフェイスブックの投稿を評価する「いいね!」ボタンを押したらしい。
このことを朝日新聞の記者が5月22日の菅義偉官房長官の記者会見で事実関係をただしたが、菅氏は記者が質問を言い終える前に遮って「承知していない」と即答したという。
安倍首相が、朝日新聞に対して「言論テロ」と認識していることを如実に示す大問題だが、安倍首相自身のは「いいね!」ボタンを押したことを否定していないから、「いいね!」ボタンを押したのはまず事実なんだろう。
その後も批判が巻き起こったことから、23日にはわざわざ野上浩太郎官房副長官が「確認していない」「報道の1つ1つについてコメントする立場にない」と説明した。
これが事実なら、「いいね!」ボタンを押すことで朝日批判をするという子供じみた対応も含め、余りにも情けない。
これで思い出すのが、「特定機密保護法」反対運動に対して、石破茂氏が自らのブログで「主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思います。」と述べ、その後、批判を受けて撤回したことを思い出す。
いずれにせよ、安倍政権の「テロ」の認識はこういうものである。
強行採決した「共謀罪」を、「テロ等準備罪」とまやかしの略称をしているが、彼らの考える「テロ」とは所詮「気にくわない言論」であることを如実に示している。
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