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by kazuo_okawa

経済成長のまやかし

1月4日付朝日新聞一面記事が良い。

「経済成長は必要か」という大きな見出しと共に
「いつしか「経済成長」は私たちにとって当たり前のものになっていた。だが、それは永遠のものなのだろうか。」
「この25年間の名目成長率はほぼゼロ。ならばもう一度右肩上がり経済を取り戻そう、と政府が財政出動を繰り返してきた結果が世界一の借金大国である。」
「そこで疑問が浮かぶ。ゼロ成長はそれほど「悪」なのか。失われた20年と言われたその間も、私たちの豊かさへの歩みが止まっていたわけではない。」
と続く。

非常に素晴らしい問題の立て方であり、この後の比喩が実にいい。

今日、スマフォがどれだけの情報を得ているかを、スマフォ以前と比較する。
つまり、スマフォ以前はこれだけの情報を得るには、ずっと性能の劣るパソコンなどいろいろと資本を投下して、軽く80万円はかかる。
ところが、今のスマフォなら8万円である。
この比較の持つ意味である。

GDPを比較すれば、明らかに、スマフォのGDPが落ちる。

しかし、人の「幸せ度」はGDPが落ちているからと言ってどうなのか、という指摘である。
見事な比喩である。
無論、この記事は、実に巧みなアベノミクス批判である。

同時に、この記事を読んで、私は、約40数年前、政府がいわゆる国債を乱発し始めたたときの、批判の比喩を思い出した。

当時は,「GNPが延びればよい」という政府の施策に批判した一説である。
この時の例は、次のようなものであった。

全く同じようなA国とB国がある。
違いは、A国には蚊がいるが,B国には蚊がいないことだ。
従って,A国では、蚊帳や香取線香が大変売れている。
B国では、蚊がいないから、蚊帳も蚊取線香も売れない。
このA国とB国のGNPは無論A国が高い。
では,このA国とB国のどちらが住みやすいか…。

言うまでもなく、B国である。
B国では、蚊に対する対策は何もしなくてよい。
しかしGNPはA国が高い!
…この例は、GNPが高いからと言って、決して幸せでないことを物語る。

今日の強欲資本主義は、蚊のいないところにも、無理やり、蚊を放出して、蚊帳や蚊取線香を買わせようとしている。

約40年前の比喩が今なお説得力を持つことが怖い。



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by kazuo_okawa | 2017-01-06 23:17 | 司法・ニュースその他 | Trackback | Comments(0)