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by kazuo_okawa

渡辺は竜王位を防衛したが…

将棋コンピュータソフトの強さがもはや棋士以上といわれる中で、「人間対人間」の戦いの魅力とは何か?というのが将棋界の最大の課題である。

おそらくそれは、単に盤上の戦いだけではなく、その戦いに挑むその棋士の生き方が共感を呼ぶ。
命を削って戦った村山聖や、ちまちまと序盤研究しているようでは駄目だという風潮の中で黙々と研究し、かの「藤井システム」を発明した藤井猛に人気があるのも当然だろう。

一方、今期竜王戦ほど見ていて力の入らない対局はなかった。
第7局までいったのであり、本来ならもっと盛り上がるはずなのだが…。
それははっきり言って、この対局の持つ「不透明感」が魅力を失わせている。

将棋連盟は、ニコ生への来場者数や将棋連盟アプリへのアクセス数その他から、今期竜王戦へのファンの関心度などはわかるだろう。
実際、何が起こったのかをきちんと検証し、それをファンに伝えることが最低限必要である。

【12月29日追記】

ちなみにニコ生の来場者数を見てみると、竜王戦7番勝負の第7局2日目という言わばシリーズの一番盛り上がるときで入場者数は9万人である。
比較のために他のケースを見ると、羽生王座に糸谷八段が挑戦した王座戦5番勝負。羽生連勝の後の第三局は14万人。
佐藤天彦名人対千田翔太五段の叡王戦決勝3番勝負の名人勝利後の第二局は19万人。
藤井聡太新四段のデビュー戦。対加藤一二三九段との対局は22万人である。
竜王戦という棋界最高のビッグタイトルの最終局という格好の状況にもかかわらずイマイチ盛り上がりに欠けていることがわかる。



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by kazuo_okawa | 2016-12-23 00:25 | 将棋 | Trackback | Comments(0)