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by kazuo_okawa

前後際断!

19日夕刻、将棋有段者たる知人の紹介で将棋連盟支部設立総会に参加する。
関西の大御所たるさばきのアーティスト久保利明九段が師範だという。
ということは超一流プロ久保九段に教えていただけるのか!

将棋好き以外には何のことかわからないだろうが、実はこれは本当に凄いことなのである。

その話を2週間ほど前に聞いて、いささか慌てる。

日頃えらそうに、将棋を論じているが、もっぱら観戦将棋派(最近では「見る将」という)であり、実力は「名ばかり初段」。
何だ、こんなに弱いのか!とこのままでは知人にぼろが出る。

そもそも実践から余りにも離れ過ぎている。
ましてプロに勝てるわけがない。
ならば「思い出平手(ハンディ無し)」でお願いするか…。
いやいや、いくらなんでもそれはプロに失礼…。
ならば、ここはひとつ「駒落ち定跡」を勉強すべきか、とまあ、ほとんど試験前に一夜漬けする学生の心境である。

かくて、関西将棋会館へ行き、駒落ち本を探す。
木村大名人の「将棋大観」などが置いてあるのが、さすが聖地・将棋会館である。
いやあ感心しました。普通の本屋にはありませんものね。
とはいえ、分厚いのは到底読む時間がない。
そこで阿久津主税八段の著を購入する。
二枚落ちから始まっている。
「そうだよな、駒落ちは、やはり二枚落ちだな」と思いつつ読み始めるも「二歩突っ切り定跡」が結構大変である。
80頁まで読んだ段階でそのことに気付く。
将棋は相手の対応でパターンが分かれるから、その変化を頭に入れないといけない。
これが大変なのである。
将棋格言も散りばめられ良い本なのだが、じっくり読めば読むほど上手の変化は手ごわい。

後日、高橋道雄本と先崎学本を購入する。
高橋道雄著は、何枚落ちであろうと、同じ戦法で闘う、という言わばアマチュアに優しい発想である。
しかもその戦法の一つは棒銀である。
何か読んでいてホッとしたものである。
57頁まで読んで、高橋本の思想がわかる。
ある意味で「二歩突っ切り」にとらわれなくてもいいのだな、と救われる。

次に先崎本に移る。
先崎さんは文章が面白い。
読み物本として読み進んだ。
阿久津本や高橋本のように時間をじっくりかけて読むのではない。
そのため、最後まで読み終えたものの、無論、実践書としては頭に入っていない。
しかしさすがに先崎本である。
「(上手が)決していけないのは(下手を)こっぱみじんにしてしまうことである。相手が女性ならばこれはもう犯罪と言ってもよい」など先崎節満開である。
「アマチュアの皆様においては苦痛を味わってまで将棋を指すことはない」
そのとおりである。
あくまで趣味ですからね、と先崎節に拍手を送って本番に望むことにした。

さて、本番。
久保九段は優しかった。
1局目、駒落ち定跡は使わずも、手を緩めていただき1勝。
最終盤、久保九段はこちらに勝ちがあることをそれとなく匂わせる。
だからこそ私は、十何手詰めかを詰め切ったのだが、瞬時に「詰み」を見抜いているプロの凄さをかえって思い知る。
とはいえ1勝したので2局目はリラックスし、途中、こちらの飛車回りの読みを見透かされ、かくて慌てて、敗北した。

いやあ、プロと将棋を指せるのは嬉しいし、楽しい。
しかも、久保九段は、その実力は言うまでもなく超一級だが、教え方も実にうまい!
「終盤の鋭い攻めは、それまでと人が違ったのかと思いました」
よく考えれば、序盤、中盤は下手くそ、ということだが、そういうことは言わずほめていたただく。
二重、三重に気持ち良くなった次第である。

もともと私は基本的に関西棋士のファンであるが、久保九段には王将戦、棋王戦の挑戦者に是非なっていただき、そしてタイトルを奪取してほしい。
(表題は久保九段から頂いたサインの揮毫である)



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by kazuo_okawa | 2016-08-20 02:16 | 将棋 | Trackback | Comments(0)