社会保険加入義務をごまかす使用者
2016年 02月 08日
内容は社会保険加入義務のごまかしである。
使用者(法人及び5人以上の従業員がいる個人事業主)は、一部の例外を除き、原則として労働者のために社会保険に加入する義務がある。
社会保険とは、①.健康保険②.年金保険③.雇用保険④.労災保険の4つを指す。
健康保険は労働者に加入義務があり、パートでも常用的な雇用なら加入が義務づけられる。
年金保険も同様である。
雇用保険は労働者に原則加入義務がある。
労災保険は労働者を雇用すれば必ず加入しなければならない。
そして労働者の給与額に連動して、保険料は、使用者と労働者が分担する。
問題は、労働者の給与を実際の給与よりも、低く支払ったことにして使用者負担分を安上がりにしようとするインチキである。
明らかな詐欺である。
このインチキを許すと、労働者の受給分が減るのであり、労働者は損害を受ける。
無論、受給の減った分は使用者に損害賠償請求が出来る。
現に損害賠償を認めた判決も幾つかある。
しかし認められなかった例もある。
損害賠償以前に、こういうインチキを許してはならない。
たまたま2件重なったが、こういう相談が相次ぐと言うことは、こういうインチキをしている使用者が少なからずいる、ということだろう。
残念なことであるが、労働者としては、きちんと保険加入されているかチェックするという注意が必要である。
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