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by kazuo_okawa

原田宏二「警察捜査の正体」

その帯の文句は「警察が何でもできる時代がきた」である。
そのものずばり、現在の警察の本質を表していると同時に、そして怖い。

筆者の原田宏二氏は元北海道警察所属であり、道警本部長までのぼりつめられた方であるが、その後「警察裏金」を知ってその不正を内部告発した人である。
まさしくただ者ではない。
原田氏はその後、道警はやめざる得なくなったが、退職後、警察の健全化、透明化、民主化のために活動されており、私の龍谷大学の講義「裁判と人権」に特別ゲストに来て貰ったこともある。

その原田氏の新著(講談社現代新書)である。

内容は、現行の警察捜査、即ち自白偏重主義と取調の実態、違法すれすれのグレーゾーン捜査が明らかにされ、刑事訴訟法「改正」の問題点を示される。
これらは経験者ならではの説得力がある。
そして、いわゆる市民警察部門の力の低下と、公安警察が息を吹き返すことなど、警察の変容が語られる。

マスコミの問題点も指摘し、そして何よりも注目すべきは、「市民のためのガイドライン」であり、これが面白い。
一例を挙げれば、
「交番は道案内くらいしかできないことを知っておく」
「盗難被害は回復できないと覚悟した方がいい」
「民事がらみの告訴は受理しないことが多い」
「(職務質問)基本的に応じる必要がない」
「事実は隠蔽され警察は謝罪しないものと考えたほうがよい」
などなど幾つも市民として知っておくべきガイドラインが挙げられている。

本書を、全ての方にお薦めしたい。



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by kazuo_okawa | 2016-01-27 22:44 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)