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by kazuo_okawa

2016年元旦主要5紙の将棋欄から

元旦の主要五紙の将棋欄は面白い。
何せ、一年の初めである。
各紙とも力を入れて新年にふさわしい好カードを取り上げる。
そこに注目の棋士などが伺えるからである。

朝日は、A級順位戦6回戦から、深浦康市九段対佐藤天彦八段。
2位に2差を付けて、無敗の5連勝中であった天彦に対して、それまで順位戦1勝4敗の深浦が土を付けた注目の一局。
順位戦を面白くしたという意味でもやはりこのカードとなろう。

毎日も全く同じ。こうなると観戦記者の腕の見せ所である。
毎日はその観戦記の中で、先の王座戦での佐藤天彦をつぶした羽生義治4冠を取り上げ、天彦投了の直前に席を外し、(目の前に棋士がいないと投了出来ないため)「投了をさせないという苦しみを佐藤に与えた」と、勝負の鬼羽生の「徹底的に若手を潰す」姿勢を取り上げているのが興味深い。

読売は、竜王戦6組1回戦、田中寅彦九段対加藤桃子女流二冠。
寅彦は人気者であるが、無論注目は加藤である。結果は寅彦が勝つのだが、6組1回戦で注目された一局である。

産経は、棋聖戦二次予選から、谷川浩司九段対船江公平五段。
谷川は言うまでもなく永世名人有資格者の大棋士ゆえ新年にふさわしいが、実は、谷川は同じく二次予選で稲葉陽七段とも闘っている。新年に船江を持ってきたことは、船江を期待の若手と見ているからだろう。

日経は、女流王座戦から、加藤桃子女流王座対伊藤沙恵女流二段の五番勝負第三局である。実はこの五番勝負は年内に決着がつかず、2勝2敗1持将棋のまま年を越すのだが、その持将棋となった一局でありその激闘は新年にふさわしい。

日経は羽生王座のインタビューものせている。
羽生は王座を通算23期保持し相性のいいタイトルである。
しかも総タイトルも94期保持。
昨年は名人を含む4冠を全て防衛しながら、郷田王将への挑戦権も獲得した。
まさに絶対王者であるが、その羽生が一年を振り返って「(NHK杯など)持ち時間の短い棋戦で振るわなかったのは反省点です」と述べている。

あれだけ勝ち続けて強いのに、負けた棋戦を反省しているのである。
一体、どこまでどん欲なのであろう、とただただ感嘆する!
いや、超一流のプロは決して現状に満足することが無いに違いない。
だからこそ、絶対王者なのであろう。
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by kazuo_okawa | 2016-01-03 18:07 | 将棋 | Trackback | Comments(0)