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by kazuo_okawa

41期棋王戦挑戦者は天彦!

28日夜、棋王戦挑戦者決定戦佐藤康光九段対佐藤天彦八段の対局は佐藤天彦が制し、挑戦者に名乗り挙げた。
帰宅後、この注目の一局の棋譜を確認すると、相振り飛車の実に面白い将棋であったが何よりも天彦が勝利したのが素晴らしい。
何と言っても佐藤天彦八段は、先の王座戦で羽生王座に肉薄し、またA級リーグ戦でも1敗で首位を走るなど今をときめく若手棋士の実力者である。
その天彦が王座戦に引き続き、棋王戦においても挑戦者となったのである。

迎え撃つは渡辺棋王。

今、将棋界は絶対王者羽生が名人を含む4冠王。
残るタイトルの内、棋王と竜王が渡辺であり、本来、この渡辺が羽生を追い上げないと将棋界は面白くない、などと言っている間に有力な若手が台頭してきたのである。

羽生40代、渡辺30代、天彦20代であり、渡辺が「羽生時代」に続いて「渡辺時代」を築き挙げることが出来なければ、間違いなく20代天彦世代(広瀬、糸谷、豊島ら)が次の覇者となろう。

若手実力者天彦が挑戦者となったことで、天彦の活躍が期待されることは言うまでもない。
先の王座戦に続くタイトル挑戦であり、未来を担う実力者ならば、2度目のチャンスも逃すということは避けたく、ここは是非とも奪取しなければならない。

その棋王戦であるが、実はタイトルホルダー渡辺自身も試される。
それは渡辺自身が広言するように、羽生とタイトルの数で引き離されるわけにいかないことは無論のこと、同じ挑戦者天彦を激闘の末倒した羽生が背後に映し出される。
つまり、羽生を追いかける第一人者渡辺は、その闘い方に、先に対天彦の王座戦を死守した羽生の闘いぶりが投影され、否が応でも比較されるであろう。

その意味では互いに背負っているものが大きい実に貴重な一局なのである。

棋王戦は実に楽しみである。
by kazuo_okawa | 2015-12-29 01:15 | 将棋 | Trackback | Comments(0)